「けなすのではなく、ほめろ」という某編集者のオファーを受けた井筒監督が対談形式つづる映画の味わい方読本。最近の作品では『モンスター』『レイ』『ミリオンダラーベイビー』などをほめています。
この本の値打ちは、
・『ゴッドファーザー』で映画照明の歴史が変わった、など、近代映画史の解説書になっていること。
・ハリウッド映画の予算の内訳を教えてくれること。
・フィルム編集とサウンド編集のやりかた、上映方法の技を教えてくれること。
……など、単なる映画作品評に終わらず、映画という文化物をさまざなアングルから具体的かつ立体的に浮かび上がらせている点。だから、ビデオガイドとしても使えるには言うに及ばず、映画の作り手が何を考えて何をやっているのかもわかり、深い興趣と納得感が得られる。それも平易に頭に入ってくる。
井筒さんの(一見、顔には似合わない?)膨大な教養と見識で、「拾い物」という以上に、ちゃんとした映画"法"解説ブックになっているのでお得感ビシバシです。
映画好きの友人にはおすすめしたい。より映画を愛せるようになりそう。
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サルに教える映画の話 単行本(ソフトカバー) – 2005/10/14
井筒 和幸
(著)
- 本の長さ304ページ
- 言語日本語
- 出版社バジリコ
- 発売日2005/10/14
- ISBN-104901784803
- ISBN-13978-4901784801
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登録情報
- 出版社 : バジリコ (2005/10/14)
- 発売日 : 2005/10/14
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 304ページ
- ISBN-10 : 4901784803
- ISBN-13 : 978-4901784801
- Amazon 売れ筋ランキング: - 839,162位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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2005年12月3日に日本でレビュー済み
2006年1月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
井筒監督の映画への熱い思いが伝わります。「映画をほめさせろ」と帯にありますが、もちろん、ほめるだけのはずはなく、昨今の日本の映画ファンのレベルの低さを指摘し、体制側映画人を批判し、リアリティのない映画を罵倒する、など、きっちり毒舌ぶりも発揮しています。また、簡便な映画史入門の要素もあり、情報量も豊富です。対談相手のサル同様、多くの映画を観たくさせられます。監督のお薦めは、『飢餓海峡』、『ゴッドファーザー』、『仁義なき戦い』です。その他、映画製作の現場事情、「日米同時公開の映画にロクなものはない」「映画人は、エロから始めよ」など、名文句、耳よりの情報が満載です。
はっきりいって、監督の映画観に全面的に共感できるわけではありませんが(たとえば、井筒監督は北野武を評価していない。私は大好きです)、映画が好きな人、映画について語りたい人は、必読の本です。
はっきりいって、監督の映画観に全面的に共感できるわけではありませんが(たとえば、井筒監督は北野武を評価していない。私は大好きです)、映画が好きな人、映画について語りたい人は、必読の本です。
2008年3月18日に日本でレビュー済み
われわれがアレッと思って観た映画の数々。グサット切り捨ててくれてるとこが気持ちいい。
2007年8月17日に日本でレビュー済み
サルに教える?
読者をバカにしおって。どうせ内容のない暴言やろ。
と、思ってパラパラと見てみたら、ホントにサルに教えていたのでびっくりだ。
読者をバカにしおって。どうせ内容のない暴言やろ。
と、思ってパラパラと見てみたら、ホントにサルに教えていたのでびっくりだ。
2011年6月6日に日本でレビュー済み
勉強になる、というと堅苦しい感じがするかもしれませんが、
サル(20代の女性?)に教えるという体裁で井筒カントクの映画観を知ることが出来ます。
おまえ、そんなんも知らんのか!?えっ?!というような調子ですが、全然イヤミじゃないです。
飲み屋で横に座ったオッサンが映画詳しくてオモロイなーという感じ。
町山智浩も面白いですが、やはり映画監督だけあって撮影の具体的な技術の話(カチンコ鳴らす意味とか、サントラの話)が面白い。
自作のお話(パッチギ!とか)ももちろん出てきますがしつこい自画自賛はありません。
これがフリーペーパーに連載されてとは。
まとめて本の形で読めてよかった。
巻末に映画のリストがあればよかったのになぁ
サル(20代の女性?)に教えるという体裁で井筒カントクの映画観を知ることが出来ます。
おまえ、そんなんも知らんのか!?えっ?!というような調子ですが、全然イヤミじゃないです。
飲み屋で横に座ったオッサンが映画詳しくてオモロイなーという感じ。
町山智浩も面白いですが、やはり映画監督だけあって撮影の具体的な技術の話(カチンコ鳴らす意味とか、サントラの話)が面白い。
自作のお話(パッチギ!とか)ももちろん出てきますがしつこい自画自賛はありません。
これがフリーペーパーに連載されてとは。
まとめて本の形で読めてよかった。
巻末に映画のリストがあればよかったのになぁ