三省堂書店神田本店で行われた4回のトークセッションに、筆者が加筆修正したものだそうだ。
これまで両者の著書は数冊ずつ読んでいて、宮台>仲正という評価をしていたが、本書読了後、その評価は逆転した。これまで感じていた宮台に対する「思想は(多分)賛成できるが、表現法(文体)がいただけない」という印象を本書では最も強く印象付けられた。他方、仲正に対してはこれまで、「どちらでもいいようなことをチマチマやっている」という感想を抱いていたが、本書では明らかに宮台に対し、違和感というか、疑問を表明し、対立を避けてはいない。むしろ、宮台の方がびびって、持ち前の博識(?)をフル稼働して、過剰に理論武装をしようとしているような印象を受けた。
時間のない向きには仲正による「まえがき」と宮台による「あとがきにかえて」の部分だけでも読み比べてみられることをお薦めする。両者のスタンスが手短に掴めよう。
ただ対談本体は、部分的に面白い箇所もあるものの、無駄に長過ぎ。特に宮台のジャーゴンたっぷりの知的スノビズムにはホトホトうんざりさせられた。
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日常・共同体・アイロニー 自己決定の本質と限界 単行本 – 2004/12/18
ダブルポイント 詳細
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購入オプションとあわせ買い
「自分で決める」ということが、いったいどういうことなのか?
編集者として本書で明らかにしたかったのは、この一点です。
とはいえ、自己決定について語るためには、様ざまな前提を共有したうえで議論をする必要があります。
そこで、ふたりの議論は「現代思想」からスタートします。「現代思想」における「自己決定」の意味を探ると、「共同体」や「リベラリズム」に触れざるを得なくなる。「共同体」の議論からは「ロマン主義」が出てきますし、「リベラリズム」の議論からは「アイロニー」が出てくる……。
こうして議論は「自己責任」や「正義」の問題へと進み、「日常」や「宗教」、「本来性」に至ります。
この対談が『挑発する知』と異なるのは、私が「あえて」、対談のテーマのみを設定して、内容の詳細は「流れ」にまかせるようにした点です。なぜこのようにしたのかというと、このふたりの場合、準備をしたうえでの議論よりも、「手持ち」の知識をガチンコで議論してもらったほうが面白そうだと考えたからです。
結果として、絶えず「自己決定」というテーマが底流に流れつつも、様ざまなサブ・テーマが予期せぬかたちで登場し、議論が面白いものになりました。
対談の最中である4月に、イラクで日本人人質事件が発生。この事件については、「自己決定」をめぐる重要な事例として、本書で詳細に検討されています。
さらに、10月末にも人質事件が発生し、人質が殺害されるという悲惨な結末をむかえました。
以上のことから、タイムリーでありながら、長く読み継がれるような本ができたと考えています。
編集者として本書で明らかにしたかったのは、この一点です。
とはいえ、自己決定について語るためには、様ざまな前提を共有したうえで議論をする必要があります。
そこで、ふたりの議論は「現代思想」からスタートします。「現代思想」における「自己決定」の意味を探ると、「共同体」や「リベラリズム」に触れざるを得なくなる。「共同体」の議論からは「ロマン主義」が出てきますし、「リベラリズム」の議論からは「アイロニー」が出てくる……。
こうして議論は「自己責任」や「正義」の問題へと進み、「日常」や「宗教」、「本来性」に至ります。
この対談が『挑発する知』と異なるのは、私が「あえて」、対談のテーマのみを設定して、内容の詳細は「流れ」にまかせるようにした点です。なぜこのようにしたのかというと、このふたりの場合、準備をしたうえでの議論よりも、「手持ち」の知識をガチンコで議論してもらったほうが面白そうだと考えたからです。
結果として、絶えず「自己決定」というテーマが底流に流れつつも、様ざまなサブ・テーマが予期せぬかたちで登場し、議論が面白いものになりました。
対談の最中である4月に、イラクで日本人人質事件が発生。この事件については、「自己決定」をめぐる重要な事例として、本書で詳細に検討されています。
さらに、10月末にも人質事件が発生し、人質が殺害されるという悲惨な結末をむかえました。
以上のことから、タイムリーでありながら、長く読み継がれるような本ができたと考えています。
- 本の長さ286ページ
- 言語日本語
- 出版社双風舎
- 発売日2004/12/18
- ISBN-104902465043
- ISBN-13978-4902465044
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登録情報
- 出版社 : 双風舎 (2004/12/18)
- 発売日 : 2004/12/18
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 286ページ
- ISBN-10 : 4902465043
- ISBN-13 : 978-4902465044
- Amazon 売れ筋ランキング: - 645,322位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 17,668位哲学・思想 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1959年、宮城県生まれ。
社会学者、評論家。首都大学東京教授。公共政策プラットフォーム研究評議員。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了(社会学博士)。『日本の難点』(幻冬舎)、『14歳からの社会学』(世界文化社)、『中学生からの愛の授業』(コアマガジン)『<世界>はそもそもデタラメである』(メディアファクトリー)、『制服少女たちの選択』(朝日文庫)、『終わりなき日常を生きろ』(ちくま文庫)など多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2005年1月10日に日本でレビュー済み
ご存知社会学者の宮台氏と、社会思想などの教養を武器に言論活動を展開している仲正氏との対談本。本書のタイトルがキーワードの並列となっていることからわかるとおり、自己決定を中心としながらも、議論のテーマは多岐にわたっている。
宮台氏は社会理論を武器に数々の発言を(一般的にわかりやすく)おこなっているが、今回は思想の専門家の仲正氏が相手ということで、思想的に充実した内容となっている。そちらの関心が高い方にはぜひ一読をお勧めしたい。
本書を読めば、現代思想のキーワードがまぎれもなくアイロニーだとわかるだろう。超越も純粋な外部も否定された時代に、新たな普遍性に浸る、あるいは回帰するのではなく、虚構だということを認識しつつアイロニカルに振舞うこと。それこそが我々の日常なのだと。そこからこそ有意義な実践が導かれるのではないだろうか。
宮台氏は社会理論を武器に数々の発言を(一般的にわかりやすく)おこなっているが、今回は思想の専門家の仲正氏が相手ということで、思想的に充実した内容となっている。そちらの関心が高い方にはぜひ一読をお勧めしたい。
本書を読めば、現代思想のキーワードがまぎれもなくアイロニーだとわかるだろう。超越も純粋な外部も否定された時代に、新たな普遍性に浸る、あるいは回帰するのではなく、虚構だということを認識しつつアイロニカルに振舞うこと。それこそが我々の日常なのだと。そこからこそ有意義な実践が導かれるのではないだろうか。
2005年2月4日に日本でレビュー済み
本書はまず、超越という考え方と内在という考え方を示す。例を挙げればある社会制度を越えた先を目指すのか、それともその社会制度の徹底を目指すのか。そして、本書は両者の考え方はアイロニーであるとする。アイロニーという語は部分と全体の不定性として用いられている。
後半ではイラク人質事件という事例へ噛み砕き、私たちが拠り所とすることがある日常性や本来性への考察へと進む。最後まで読んではじめて、副題が「自己決定の本質と限界」である妥当性が理解できる。
後半ではイラク人質事件という事例へ噛み砕き、私たちが拠り所とすることがある日常性や本来性への考察へと進む。最後まで読んではじめて、副題が「自己決定の本質と限界」である妥当性が理解できる。