編者を代表するデジタルメディア研究所の橘川幸夫は、堀江の逮捕がショックだったという。時代を代表してきた人物が、つまずいてしまったということが。そして、堀江に対する感じ方は、実はマスメディアの報道とは違う方向に、多くの人が感じているのではないか、そうした議論がおそらくネットの中にあるはず、というのが仮定。そこで、橘川がしかけるオンデマンド出版のスタイルで即座に本をつくる、ということになる。呼びかけに応じた20名が、ホリエモンの手紙を執筆した、というわけだ。
元々橘川はインターネットに対して、情報を発信する側の需要に応じたメディアだと考えている。情報を発信したい人が発信する。そうした意味で、出版というものを問いなおそうというのが、やはり本を出したい人が出すオンデマンド出版だった。そこでは、読者がいれば本が印刷されるが、そもそもその本のデータは、売れるかどうかという制約なしに作られている。
ネットの技術的な部分ではなくコンテンツの部分でずっとかかわってきた橘川にとって、堀江の逮捕は、確かに時代の流れを強引に止められたように映ったのだろう。そうしてできた本書は、事実、マスメディアの論評とは大きく異なった内容。直接の編集者、亀田武嗣によれば、「みんなやさしい」ということになる。批判は批判として、一方で極悪人ということは言わない。そんな中、亀田自身が堀江に対し、粉飾決算ではなく野球チームを仕事の道具としか見なさなかったことに対して嫌悪を示すというのは、なんか面白かったりする。
多分、マスメディアが世論を代表している、というようなことは、もう終わりにしなきゃいけないんだろうな。ぼく自身もこの中で書かせてもらったけれど、堀江を擁護するつもりはないけれども、むしろそのことによって覆い隠されてしまっている部分が大きいと思っている。それは今に始まったことではないのだけれども。それは堀江逮捕ですむ話などではなく、例えば地道なものづくりがきちんと評価されていない現実への批判になるべきなんだろうけど。どうしてライブドアは地道なネットビジネスではなくなってしまったのか、の方が問題なんだと思う。
村上もまた、もの言う株主として登場し、会社の経営のあり方に疑問を投げかけてきた。それがインサイダー取引疑惑で逮捕されたわけで、ではそのことによって村上のスタートが否定されるかというと、そうではないと思う。
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ホリエモンへの手紙 (コミュニティブックス 1) 単行本 – 2006/4/19
デジタルメディア研究所
(編集)
●『ホリエモンへの手紙』は、去る1月23日に、証券取引法違反の容疑で逮捕された、ライブドア前社長である堀江貴文氏(通称“ホリエモン”)に宛てて、さまざまな立場の関係者・無関係者30人が綴った、叱咤・応援の手紙を集めた一冊です。
●賛否両論、異論反論など色々あれ、ホリエモンはシンボリックな時代の顔であり、逮捕劇は世代を超えて衝撃を与えました。しかし、社会的に大きな意味のある事件だったにもかかわらず、既存のマスコミは単一の価値観で一斉に情報を発信しただけでした。
●本来は、もっと多様な価値観が共生すべきで、単一の価値観での情報発信は、これからの社会のメディアとして不適当だと思います。そこで「インターネット時代の出版文化とは何か?」という問題意識のもとに、「コミュニティ・ブックス」という、インターネットを活用した出版活動を企画しました。『ホリエモンへの手紙』はその第1弾となる試みです。
●30人の執筆者には、一般企業に勤務するビジネスマン・OLから、大学生、IT企業の社長、医師、モデル、マスコミ関係者、ベストセラーの著者、著名ブロガー、マーケッター、音楽家、コピーライター、出版社社長など、多彩な顔ぶれが集まりました。壁の彼方へ連れていかれたホリエモンに対して、さまざまなメッセージを送っています。
●なお、執筆者には、アマゾンでベストセラーとなった『儲かるしくみはこうつくれ』の著者・岡崎太郎氏、『メール道』『ブログ道』の著者・久米信行氏、『銀座ママ麗子の成功の教えシリーズ』の著者・高橋朗氏も参加しています。
●賛否両論、異論反論など色々あれ、ホリエモンはシンボリックな時代の顔であり、逮捕劇は世代を超えて衝撃を与えました。しかし、社会的に大きな意味のある事件だったにもかかわらず、既存のマスコミは単一の価値観で一斉に情報を発信しただけでした。
●本来は、もっと多様な価値観が共生すべきで、単一の価値観での情報発信は、これからの社会のメディアとして不適当だと思います。そこで「インターネット時代の出版文化とは何か?」という問題意識のもとに、「コミュニティ・ブックス」という、インターネットを活用した出版活動を企画しました。『ホリエモンへの手紙』はその第1弾となる試みです。
●30人の執筆者には、一般企業に勤務するビジネスマン・OLから、大学生、IT企業の社長、医師、モデル、マスコミ関係者、ベストセラーの著者、著名ブロガー、マーケッター、音楽家、コピーライター、出版社社長など、多彩な顔ぶれが集まりました。壁の彼方へ連れていかれたホリエモンに対して、さまざまなメッセージを送っています。
●なお、執筆者には、アマゾンでベストセラーとなった『儲かるしくみはこうつくれ』の著者・岡崎太郎氏、『メール道』『ブログ道』の著者・久米信行氏、『銀座ママ麗子の成功の教えシリーズ』の著者・高橋朗氏も参加しています。
- 本の長さ160ページ
- 言語日本語
- 出版社オンブック
- 発売日2006/4/19
- ISBN-104902950219
- ISBN-13978-4902950212
商品の説明
出版社からのコメント
想定外の面白さ!
拝啓ホリエモン様、いかがお過ごしですか?
壁の彼方へ連れていかれた「あの人」へ、関係者・無関係者の30人が送る、叱咤・応援の手紙。
拝啓ホリエモン様、いかがお過ごしですか?
壁の彼方へ連れていかれた「あの人」へ、関係者・無関係者の30人が送る、叱咤・応援の手紙。
抜粋
拘置所のホリエモンに向けて、各界の有名人も熱いメッセージを発信!
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岡崎太郎(著書がアマゾンで1位を獲得・通販業界のカリスマ)
「時代の寵児とまつり上げた責任を忘れ、叩きすぎではないか。理由はなんだ?」
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橘川幸夫(70年代に『ロッキングオン』を創刊・本書の仕掛け人)
「同時代人として“やるじゃん”と“アホやね”という両方を感じてきました」
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久米信行(「ブログ道」がネットで大人気・Tシャツ業界の有名人)
「貴重な実体験を、自らのブログで、後世に語り継ぐことこそが天命なのでは」
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高橋 朗(『銀座ママ麗子の成功の教え』がベストセラー・ブランド戦略参謀)
「そうなっていたら、世間の貴方に対する好感度は、とってもアップすると思いますよ」
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立川こしら(ガンダム落語で話題沸騰・落語界の奇才)
「私はライブドアの株主です。しかも事件後に買ったのですよ。1000 株も」
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岡崎太郎(著書がアマゾンで1位を獲得・通販業界のカリスマ)
「時代の寵児とまつり上げた責任を忘れ、叩きすぎではないか。理由はなんだ?」
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橘川幸夫(70年代に『ロッキングオン』を創刊・本書の仕掛け人)
「同時代人として“やるじゃん”と“アホやね”という両方を感じてきました」
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久米信行(「ブログ道」がネットで大人気・Tシャツ業界の有名人)
「貴重な実体験を、自らのブログで、後世に語り継ぐことこそが天命なのでは」
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高橋 朗(『銀座ママ麗子の成功の教え』がベストセラー・ブランド戦略参謀)
「そうなっていたら、世間の貴方に対する好感度は、とってもアップすると思いますよ」
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立川こしら(ガンダム落語で話題沸騰・落語界の奇才)
「私はライブドアの株主です。しかも事件後に買ったのですよ。1000 株も」
著者について
<執筆者一覧>
aira(音楽教室専任講師)、akey papa-joe(作曲家)、市川昌浩(オンブック編集者)、大隅亮(東京大学教養学部二年)、岡崎太郎(ITM会長)、岡田徹(GokonKing)、喜多見龍一(ヴォイス主幹)、橘川幸夫(デジタルメディア研究所所長)、久米信行(久米繊維工業代表取締役)、こみなみなみこ(米国医師)、齋藤是青(ITシステムセッケイ者見習)、佐藤新(日経BP社記者)、清水駿一(医療雑誌編集長)、白石正明(国際開発センター研究主幹)、砂川肇(トレンド・スポッター)、高橋朗(ブランド戦略参謀)、立川こしら(落語家)、富沢木実(地域イノベーション研究家)、本橋牛乳(サブカル系酒ライター)、はまゆう(会社役員)、福田淳(ソニー・ピクチャーズエンタテインメント)、前田裕子(内田洋行)、三木延義(そぞろ工房代表)、水野誠志朗(自動車ライター・デイズ代表)、宮川朋久(マーケティング演出家)、向山昌子(コピーライター、エッセイスト)、山崎潤一郎(IT系ライター)、渡辺友絵(通販新聞編集長)、Mahdi Kazuto Shah(英語教師)、亀田武嗣(デジタルメディア研究所主任研究員)
aira(音楽教室専任講師)、akey papa-joe(作曲家)、市川昌浩(オンブック編集者)、大隅亮(東京大学教養学部二年)、岡崎太郎(ITM会長)、岡田徹(GokonKing)、喜多見龍一(ヴォイス主幹)、橘川幸夫(デジタルメディア研究所所長)、久米信行(久米繊維工業代表取締役)、こみなみなみこ(米国医師)、齋藤是青(ITシステムセッケイ者見習)、佐藤新(日経BP社記者)、清水駿一(医療雑誌編集長)、白石正明(国際開発センター研究主幹)、砂川肇(トレンド・スポッター)、高橋朗(ブランド戦略参謀)、立川こしら(落語家)、富沢木実(地域イノベーション研究家)、本橋牛乳(サブカル系酒ライター)、はまゆう(会社役員)、福田淳(ソニー・ピクチャーズエンタテインメント)、前田裕子(内田洋行)、三木延義(そぞろ工房代表)、水野誠志朗(自動車ライター・デイズ代表)、宮川朋久(マーケティング演出家)、向山昌子(コピーライター、エッセイスト)、山崎潤一郎(IT系ライター)、渡辺友絵(通販新聞編集長)、Mahdi Kazuto Shah(英語教師)、亀田武嗣(デジタルメディア研究所主任研究員)
登録情報
- 出版社 : オンブック (2006/4/19)
- 発売日 : 2006/4/19
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 160ページ
- ISBN-10 : 4902950219
- ISBN-13 : 978-4902950212
- Amazon 売れ筋ランキング: - 2,420,602位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 53,574位エッセー・随筆 (本)
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