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抵抗の場へ: あらゆる境界を越えるために 単行本 – 2007/5/1
「我々日本人」と「市場主義」が跋扈する現在......。私たち
はミヨシにインタビューを試みた----。
最初の戦争体験、アメリカで英文学者になるまで、ベトナム反戦闘争、チョム
スキーやサイードとの出会い、「知識人」との訣別、人文科学消滅後の学
問......自らの軌跡をたどりながら、批評=抵抗の新たなスタイルを、ミヨシが
力強く語る。
はミヨシにインタビューを試みた----。
最初の戦争体験、アメリカで英文学者になるまで、ベトナム反戦闘争、チョム
スキーやサイードとの出会い、「知識人」との訣別、人文科学消滅後の学
問......自らの軌跡をたどりながら、批評=抵抗の新たなスタイルを、ミヨシが
力強く語る。
- 本の長さ382ページ
- 言語日本語
- 出版社洛北出版
- 発売日2007/5/1
- ISBN-104903127052
- ISBN-13978-4903127057
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商品の説明
出版社からのコメント
本書は、吉本光宏氏がミヨシ氏にたいして行なったインタ
ビューにもとづいています。インタビューは英語で行なわれ、それを日本語へ
翻訳したのち、出来あがった草稿にミヨシ氏と吉本氏が、英語ではなく直接日本
語で、さらに全面的に加筆・修正して完成したのがこの本です。
「さまざまな専門領域を相互に関係付けながら境界を越え、新鮮なアイデアや
問いを生み出し続けることができるのはなぜなのか。誰もが圧倒されるマサオ・
ミヨシの強烈な個性とエネルギーは、一体どこからやってくるのか」。マサオ・
ミヨシの語りを中心に一冊の本をつくりました。
「マサオ・ミヨシとは一体何者なのか。英文学者や比較文学者、あるいは日本
研究者といったカテゴリーがいかに不適切であるかを、いまさら詳しく説明す
る必要はないだろう。特定の学問分野の専門知識をもった学者として規定してし
まうと、なぜ今マサオ・ミヨシに注目するべきなのかが、わからなくなってしま
う。それはたんにミヨシさんの大学内外での活動が複数の学問領域にまたがっ
た学際的なものであるということではなく、学問領域という制度そのものを
根底から問い直し批判する性質をもっているからだ。」(「あとがき」より抜粋)
ビューにもとづいています。インタビューは英語で行なわれ、それを日本語へ
翻訳したのち、出来あがった草稿にミヨシ氏と吉本氏が、英語ではなく直接日本
語で、さらに全面的に加筆・修正して完成したのがこの本です。
「さまざまな専門領域を相互に関係付けながら境界を越え、新鮮なアイデアや
問いを生み出し続けることができるのはなぜなのか。誰もが圧倒されるマサオ・
ミヨシの強烈な個性とエネルギーは、一体どこからやってくるのか」。マサオ・
ミヨシの語りを中心に一冊の本をつくりました。
「マサオ・ミヨシとは一体何者なのか。英文学者や比較文学者、あるいは日本
研究者といったカテゴリーがいかに不適切であるかを、いまさら詳しく説明す
る必要はないだろう。特定の学問分野の専門知識をもった学者として規定してし
まうと、なぜ今マサオ・ミヨシに注目するべきなのかが、わからなくなってしま
う。それはたんにミヨシさんの大学内外での活動が複数の学問領域にまたがっ
た学際的なものであるということではなく、学問領域という制度そのものを
根底から問い直し批判する性質をもっているからだ。」(「あとがき」より抜粋)
抜粋
◆吉本------ということは、やはり何も起こらなかったと。
◆ミヨシ----何も起こらなかったと思います。現に日本では何も起こらなかった
と思いますが、どうですか。少なくとも「激震」などを起こしはしなかった。教
授の労働組合と企業の、経団連の企業論理との間の諍いなのです。そして本当に
重要な問題----例えば政府の政治、経済、外交の問題で----教授団と企業が闘う
可能性は、今の日本では皆無に近いのではないですか。しかしながら、このこと
は未来において、深刻な影響を及ぼすかもしれない。そのことは未だ誰にもわか
りません。だが、以前に起こっていたことも、理想的ではなかったのです。
◆吉本------つまり、実際は大学とは何かを真剣に考えるよい機会かもしれない
ということですね。
◆ミヨシ----そう。だが、それはすぐさま分裂してしまった。それに、知識人と
しての何の言説もなかったと思います。
◆吉本------これは孤立した事例ではなく、ある意味で典型的な日本
の大学環境、知的状況と、アメリカや他の国の大学環境、知的状況などの間で起
こりがちなことのように思います。
◆ミヨシ----より巨視的な文脈では、この大学の企業化は、あらゆるところで起
こっていることなのです。デヴィッド・ハーヴェイが話していたことですが、
ヨーロッパではすでに大学間の統合が始まっており、イギリスの大学で単位
を取った学生はその単位をフランスの大学などで認めさせることができたりしま
す。それは第一段階にすぎません。次の段階では、こうしたことが職業上で必要
な条件になるでしょう。また大学に属す者たちはある特定の数の論文を出版しな
ければなりません。どういうわけか論文の数を考慮し始めたのです。これもハー
ヴェイが言っていたのですが、本を出版することにはあまり意味はなく、論文
を雑誌に載せなければならないのだそうです。出版の量に関する標準化はヨー
ロッパでも起こっています。あらゆる場所で起こっているのです。
(本書241頁「大学に希望はあるのか」より抜粋)
◆ミヨシ----何も起こらなかったと思います。現に日本では何も起こらなかった
と思いますが、どうですか。少なくとも「激震」などを起こしはしなかった。教
授の労働組合と企業の、経団連の企業論理との間の諍いなのです。そして本当に
重要な問題----例えば政府の政治、経済、外交の問題で----教授団と企業が闘う
可能性は、今の日本では皆無に近いのではないですか。しかしながら、このこと
は未来において、深刻な影響を及ぼすかもしれない。そのことは未だ誰にもわか
りません。だが、以前に起こっていたことも、理想的ではなかったのです。
◆吉本------つまり、実際は大学とは何かを真剣に考えるよい機会かもしれない
ということですね。
◆ミヨシ----そう。だが、それはすぐさま分裂してしまった。それに、知識人と
しての何の言説もなかったと思います。
◆吉本------これは孤立した事例ではなく、ある意味で典型的な日本
の大学環境、知的状況と、アメリカや他の国の大学環境、知的状況などの間で起
こりがちなことのように思います。
◆ミヨシ----より巨視的な文脈では、この大学の企業化は、あらゆるところで起
こっていることなのです。デヴィッド・ハーヴェイが話していたことですが、
ヨーロッパではすでに大学間の統合が始まっており、イギリスの大学で単位
を取った学生はその単位をフランスの大学などで認めさせることができたりしま
す。それは第一段階にすぎません。次の段階では、こうしたことが職業上で必要
な条件になるでしょう。また大学に属す者たちはある特定の数の論文を出版しな
ければなりません。どういうわけか論文の数を考慮し始めたのです。これもハー
ヴェイが言っていたのですが、本を出版することにはあまり意味はなく、論文
を雑誌に載せなければならないのだそうです。出版の量に関する標準化はヨー
ロッパでも起こっています。あらゆる場所で起こっているのです。
(本書241頁「大学に希望はあるのか」より抜粋)
著者について
マサオ・ミヨシ◆1928年生。(旧制)第一高等学校、東京大学文学
部英文科卒業。戦後、アメリカに渡りニューヨーク大学で英文学博士号を取得。
カリフォルニア大学バークレー校で英文学教授を24年間、その後、同大学サン
ディエゴ校で英文学、比較文学、日本文学教授を17年間勤務。その間、シカ
ゴ大学、ハーヴァード大学客員教授を兼任。主な邦訳書に『我ら見しままに----
万延元年遣米使節の旅路』佳知晃子監訳・飯野正子・高村宏子・篠田左多江・今
井輝子訳、平凡社、1984年〕、『オフ・センター----日米摩擦の権力・文化構
造』佐復秀樹訳、平凡社、1996年〕など。
部英文科卒業。戦後、アメリカに渡りニューヨーク大学で英文学博士号を取得。
カリフォルニア大学バークレー校で英文学教授を24年間、その後、同大学サン
ディエゴ校で英文学、比較文学、日本文学教授を17年間勤務。その間、シカ
ゴ大学、ハーヴァード大学客員教授を兼任。主な邦訳書に『我ら見しままに----
万延元年遣米使節の旅路』佳知晃子監訳・飯野正子・高村宏子・篠田左多江・今
井輝子訳、平凡社、1984年〕、『オフ・センター----日米摩擦の権力・文化構
造』佐復秀樹訳、平凡社、1996年〕など。
吉本光宏◆1961年生。ニューヨーク大学東アジア学科准教授。著書にKurosawa :
Film Studies and Japanese Cinema (Duke University Press, 2000)など。ハリ
ウッドと資本・スペクタクル・暴力に関する著書が以文社から近刊予定。
登録情報
- 出版社 : 洛北出版 (2007/5/1)
- 発売日 : 2007/5/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 382ページ
- ISBN-10 : 4903127052
- ISBN-13 : 978-4903127057
- Amazon 売れ筋ランキング: - 931,771位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 26,863位哲学・思想 (本)
- - 61,672位歴史・地理 (本)
- - 135,555位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2008年2月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アメリカ文学者のある書評を読んで買ってみたが、それほどの内容とは思えなかった。おそらく活躍当時はいろいろな意味で草分けだったのかもしれない。しかし今読むと、昔の自慢話にも読めなくもない。評者は何か思い入れがあったのか。
2014年10月17日に日本でレビュー済み
現在の日本に欠けているのは、まさにこのような批判的な検討であろう。合州国の思想•政治状況だけでなく、日本の学界の的確な批判も含まれている。日本の若い世代の読者にとっては必読の書。