『風の谷のナウシカ』(北米版)(Nausicaä of the Valley of the Wind)('84)
出演(日本語版)∶ナウシカ/島本須美、アスベル/松田洋治、クシャナ/榊原良子、ユパ・ミラルダ/納谷悟朗、大ババ /京田尚子、クロトワ/家弓家正、ジル/辻村真人、ミト/永井一郎、ゴル/宮内幸平、ギックリ/八奈見乗児、ニガ/矢田稔、ラステル/冨永みーな、ペジテ市長/寺田誠、ラステルの母/坪井章子、テト/吉田理保子、少年/坂本千夏 TARAKO 鮎原久子、少女/菅谷政子 貴家堂子 吉田理保子
監督∶宮崎駿
今さら内容についてのレビューは書くことはないでしょう。ふと変わったものが見たくて、北米版を買ってみた。宮崎駿の作品が海外でも高く評価されてることは知っていたが、本作や『天空の城ラピュタ』の北米版の英語吹替え声優の顔ぶれを見ると、本気度がよくわかって、なんか嬉しい。
北米版の声のキャストは
✭ナウシカ = アリソン・ローマン
失礼ながら、彼女のことはよく知らない。日本で認知度の高い出演作はないようだが、幼少時代から舞台の『サウンド・オブ・ミュージック』や『アニー』を経て、10代の頃から映画注目作で実力を評価されているとか。
✭ペジテのアスベル = シャイア・ラブーフ
10代で大作映画に脇役出演し、のちに主演作『トランスフォーマー』シリーズや『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』『フューリー』などでハリウッド·スターに。
✭クシャナ = ユマ・サーマン
ご存じ『パルプ・フィクション』『キル・ビル』のヒロイン。
✭ユパ・ミラルダ = パトリック・スチュワート
TV&映画『新スター・トレック』シリーズのピカード艦長役や『デューン/砂の惑星』('84年版)、『Xメン』シリーズで有名な大物俳優。
✭ミト = エドワード・ジェームズ・オルモス
TV『マイアミ・バイス』のキャステロ主任、『GALACTICA/ギャラクティカ』の主役·アダマ提督が当たり役。『ブレードランナー』にも出演。
✭クロトワ = クリス・サランドン
『リップスティック』の強姦魔、『狼たちの午後』のトランスジェンダー妻などのクセモノ俳優。女優スーザン・サランドンの元ダンナ。
この他、ペジテの市長役の吹替えは『スター・ウォーズ』のルーク・スカイウォーカー=マーク・ハミルです(彼は『天空の城ラピュタ』では、悪役ムスカの吹替えもやってます)。北米版には、もちろん英語吹替えだけでなく、オリジナルの島本須美、松田洋治、納谷悟朗らの日本語音声も入ってます。残念ながら(当たり前だが)日本語字幕はついてませんが、何度も見てストーリーを熟知してる方なら、英語音声+英語字幕という楽しみ方も出来ます。
※日本版の中にも英語の吹替え音声が入ってるものもあるようですが、英語吹替え版には上記の豪華メンバーでない版もあるようなので、どちらかはわかりません。
[余談①]『風の谷のナウシカ』を初めて見た時、大のSFファンだった私は、高校生のころ熱中して読んだフランク・ハーバートの『デューン/砂の惑星』にインスパイアされたと思しき世界観に気づき、なんだか嬉しくなりました。偶然でしょうが、『デューン/砂の惑星』の初めての映画化作品(デイヴィッド・リンチ監督)が作られたのも『ナウシカ』と同じ84年でした。
[余談②] 北米版の英語吹替え出演者たちには、SF映画やSFテレビドラマで有名な人が多い。(『スター・ウォーズ』『ブレードランナー』『トランスフォーマー』『新スター・トレック』『GALACTICA/ギャラクティカ』『デューン/砂の惑星』『Xメン』etc.) 北米版の製作スタッフにも熱烈なSFファンが多いのだろうか?