実は先日、『シークレット・レース』を読みました。
で、改めてこちらを読み返してみると、
本書の著者も、うすうすは感づいていたんだろうな〜、と思わせる記述もあり…
数十年来のロードレースファンであれば、
「何もやってない」
などとは…
いやむしろ、
「何もやってないハズがない」
と思っている人の割合が、少なくないだろうと思っていました。
ドーピングによって、普通の人が突然スーパーマンになれる訳でもありませんから、
「まあ、そういうものだろう」
的な受け止め方をしてきました。
しかしながら今回の件は、
その周到性・積極性から非常に悪質であり、
到底、擁護されるべきものではない。
そう思っております。
本書では、復帰時の周りとの軋轢についても詳しく書かれていますが、
アームストロングの性格について、ハミルトンの言っていることが、
「さもありなん」
と思わせるような、補完するような資料であると感じられました。
そういう観点で、読んでみても良いのかと。
自らが
「斯くありたい」
もしくは、
「斯くあるべき」
という信念が、アームストロングを病の淵から生の泉へ蘇らせたのでしょう。
それ自体が人間の・医学の・現代社会の強欲と言えなくもなく、
果たして、
「強く生きる」
ということが絶対的に正しいことなのか?
こうしたことを考えさせることは、かの「偉大な選手」にとっては、最大の屈辱だろうと思います。
実は今年、自分自身が検診で引っかかったこともあって、そういうことを考えました。
「強く生きる」クラブに入ることに、嫌悪感をも覚えます。
少なくとも、生に固執することに、疑問を感じている。
過去にもいろいろあって、僕は人間の幸せについて、独自の考えを持っています。
そうした観点から、
本書と『シークレット・レース』のペアを、生き方(もしくは死に様でも)を考える材料にしてみても良いように思います。
また、本書の著者には、その後の経過を誠実に追いかけて欲しいと、切に願います。
最後に、
十数年来のロードファンが訳し、監修者までついた本の割には、翻訳がお粗末だと、私も思います。
時系列が跳んでしまう構成を見ても、訳者の気持ちを削ぐ、読みにくい本であったろうことは想像に難くないのですが…
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ツール・ド・ランス 単行本 – 2010/9/22
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購入オプションとあわせ買い
ランス・アームストロングは1999年から7年間にわたってツール・ド・フランスの王者に君臨してきた。絶頂期の引退。2008年9月彼は、突然の復帰会見を行う。ガン撲滅運動が理由か、それとも勝利の美酒が忘れられずに戻ってくるのか。ツール・ド・フランスは、世界最強のサイクリストのみ出る事を許される世界最高峰のレースである。1日約200キロの距離を20日間以上戦う過酷極まりないレースである。 37歳のランスはなぜ戻ってきたのか。 名著『ツール・ド・フランス 勝利の礎』の共著者ビル・ストリックランドによる完全密着取材の臨場感とランスの素顔に迫るだけでなくツールの様々な真相を書いた力作。
「三七歳という年齢、そして四年ぶりの現役復帰は賞賛と物議の両方を巻き起こした。チームメイトに、最強にしてランスがもっとも忌み嫌うライバル、コンタドールがいる。ランスにとっての二〇〇九年は、シーズンの大半において、今まで以上に厳しい一年であったと同時に、彼が自転車に乗ったひとりの人間であることを、われわれの記憶に刻みつける一年でもあった。」‐本書より‐
「三七歳という年齢、そして四年ぶりの現役復帰は賞賛と物議の両方を巻き起こした。チームメイトに、最強にしてランスがもっとも忌み嫌うライバル、コンタドールがいる。ランスにとっての二〇〇九年は、シーズンの大半において、今まで以上に厳しい一年であったと同時に、彼が自転車に乗ったひとりの人間であることを、われわれの記憶に刻みつける一年でもあった。」‐本書より‐
- 本の長さ352ページ
- 言語日本語
- 出版社アメリカン・ブック&シネマ
- 発売日2010/9/22
- ISBN-10490382506X
- ISBN-13978-4903825069
商品の説明
著者について
著者
ビル・ストリックランド(Bill Strickland)
世界最大のサイクリング雑誌『バイシクリング』のエグゼクティブ・エディター。著書に『ツール・ド・フランス 勝利の礎』(ヨハン・ブリュニールとの共著)がある。欧米やオーストラリア、アフリカのサイクル・ロードレースに出場経験があり、現在はアマチュアのサイクリングチーム〈ハップ・ユナイテッド〉の選手として活躍中。
訳者
安達眞弓(Adachi, Mayumi)
産業翻訳、書籍翻訳で多くの経験を持つ傍ら、サイクル・ロード レース観戦は歴15年以上。ランス・アームストロングのツール・ド・フランス七連覇を見守ってきた。自身はマリオ・チポリーニのファン。ひまを見ては愛車で近所のサイクリングコースを回るほどの自転車愛好家である。訳書に『ブルース・スプリングスティーン― ソングライターとして生きるには』(東邦出版)等。
ビル・ストリックランド(Bill Strickland)
世界最大のサイクリング雑誌『バイシクリング』のエグゼクティブ・エディター。著書に『ツール・ド・フランス 勝利の礎』(ヨハン・ブリュニールとの共著)がある。欧米やオーストラリア、アフリカのサイクル・ロードレースに出場経験があり、現在はアマチュアのサイクリングチーム〈ハップ・ユナイテッド〉の選手として活躍中。
訳者
安達眞弓(Adachi, Mayumi)
産業翻訳、書籍翻訳で多くの経験を持つ傍ら、サイクル・ロード レース観戦は歴15年以上。ランス・アームストロングのツール・ド・フランス七連覇を見守ってきた。自身はマリオ・チポリーニのファン。ひまを見ては愛車で近所のサイクリングコースを回るほどの自転車愛好家である。訳書に『ブルース・スプリングスティーン― ソングライターとして生きるには』(東邦出版)等。
登録情報
- 出版社 : アメリカン・ブック&シネマ (2010/9/22)
- 発売日 : 2010/9/22
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 352ページ
- ISBN-10 : 490382506X
- ISBN-13 : 978-4903825069
- Amazon 売れ筋ランキング: - 2,262,314位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年10月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ランスが2度目の復帰を果たしたツールを中心にした2009年シーズンのノンフィクション。
筆者が米国のサイクルジャーナリストなので、ツアー・オブ・カリフォルニアやツアー・オブ・ジラなど
英語圏でのレースの話が多め。取材対象も英語を話せる選手、関係者にやや偏る。
ただ、同社のランス本既刊2冊が7連覇を取り上げた「礼賛系」だったのに対し、本書はやや距離を置き、
「弱くなってしまったランス」「コンタドールとのあからさまで醜い確執」とネガティブな面も描き、
やや冷ややかだ。「ライター」と「ジャーナリスト」のスタンスの違い、というべきか。
なので、単純に勝利の感動を求めたい人には既刊2冊をお薦めする(文体も読みやすいし)。
ただし、ブリュイネールの自伝が「聞き書き」。2冊目が「あとからのインタビュー集」というスタイルを
取るのに対し、ストリックランドはアスタナのチームカーに同乗(ドライバーは時にブリュイネール!)
したりするので、現場の迫力は本書が一番だった。
なお、「惨敗」に終わった2010年ツールの兆しは、本書の随所に見られる(かつては絶対しなかった落車とか)。
復帰即3位が「快挙」ではなく、「終わりの始まり」だった現実がこの本の行間には隠れている。
筆者が米国のサイクルジャーナリストなので、ツアー・オブ・カリフォルニアやツアー・オブ・ジラなど
英語圏でのレースの話が多め。取材対象も英語を話せる選手、関係者にやや偏る。
ただ、同社のランス本既刊2冊が7連覇を取り上げた「礼賛系」だったのに対し、本書はやや距離を置き、
「弱くなってしまったランス」「コンタドールとのあからさまで醜い確執」とネガティブな面も描き、
やや冷ややかだ。「ライター」と「ジャーナリスト」のスタンスの違い、というべきか。
なので、単純に勝利の感動を求めたい人には既刊2冊をお薦めする(文体も読みやすいし)。
ただし、ブリュイネールの自伝が「聞き書き」。2冊目が「あとからのインタビュー集」というスタイルを
取るのに対し、ストリックランドはアスタナのチームカーに同乗(ドライバーは時にブリュイネール!)
したりするので、現場の迫力は本書が一番だった。
なお、「惨敗」に終わった2010年ツールの兆しは、本書の随所に見られる(かつては絶対しなかった落車とか)。
復帰即3位が「快挙」ではなく、「終わりの始まり」だった現実がこの本の行間には隠れている。
2013年8月10日に日本でレビュー済み
自分は自転車好きなので、本来であれば喜んでこの本をレジに持っていっただろう。しかしランス・アームストロングというドーピング問題でその信用は地にまで堕ちた選手のことを書いている本だとわかり、黙って本を棚に返してその場を離れた。
2011年2月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
おそらく原書は良いノンフィクションなのだろう。
しかしこの本はダメだ。
まず誤訳が多すぎる。
接続詞の連用・主語の不明など日本語としてのクオリティも最悪。
一例を挙げる。
「ランスは最後まで踏ん張りがきかず、一五秒遅れでゴール。バイクが右にシフトしなかったせいだと彼は語った。」(P206)
※右のシフトレバーが作動しなかったことを誤訳。
「ランスはウィギンスを16.3キロ引き離し、合計四九秒の差をつけて勝っている。」(P327)
※単位の間違い。
こんな箇所が数十カ所あり、そのいくつかは意味を推測できないほどひどかったり、また機材やレースの基礎的な知識不足も目立つ。
訳者・編集者・監修者の能力と良心を疑わざるを得ない。
しかしこの本はダメだ。
まず誤訳が多すぎる。
接続詞の連用・主語の不明など日本語としてのクオリティも最悪。
一例を挙げる。
「ランスは最後まで踏ん張りがきかず、一五秒遅れでゴール。バイクが右にシフトしなかったせいだと彼は語った。」(P206)
※右のシフトレバーが作動しなかったことを誤訳。
「ランスはウィギンスを16.3キロ引き離し、合計四九秒の差をつけて勝っている。」(P327)
※単位の間違い。
こんな箇所が数十カ所あり、そのいくつかは意味を推測できないほどひどかったり、また機材やレースの基礎的な知識不足も目立つ。
訳者・編集者・監修者の能力と良心を疑わざるを得ない。
2013年5月6日に日本でレビュー済み
前人未踏のツール7連覇を達成し、そのまま引退したサイクルロードレース界の英雄ランス・アームストロングの復帰に密着したドキュメンタリー。
このライターさんはランスが好きだからこそ、復帰してほしくないとどこかでずっと思いながら密着している。英雄ランス・アームストロングが敗れるところなんて見たくない。でもどこかで奇跡が起きるかもしれないと願いつつ。。
しかし奇跡は起きない。ランスは終盤チームメイトのコンタドールに引き離され、アシスト役をこなすという屈辱まで味わい、敗れる。
ライターの苦悩に触れて、改めてランス・アームストロングが如何に多くの人々にとって特別な存在であったかが感じられる。私もツールをフジテレビで見ていた頃はランス一色だった。彼は人徳者ではない(それはこの本を読めばいくらでも分かる)。しかし人を惹きつける存在なのだ。この本を読むとそれが分かるような気がする。
他の選手や監督についてだけでなくツールの歴史などランス以外の記述も満載。ツールをさらに知ることができる。毎年勝負の分かれ目ポイントにコスプレ姿で現れる名物”悪魔おじさん”の本名まで載ってたのはうけた。
情熱大陸式完全密着ノンフィクション。ライターとヒーローの距離感、ライターのヒーローへの複雑な感情が深い味わいを与えている。
濃い本なので、サイクルロードレースを見たことがない人にはお勧めできない。
このライターさんはランスが好きだからこそ、復帰してほしくないとどこかでずっと思いながら密着している。英雄ランス・アームストロングが敗れるところなんて見たくない。でもどこかで奇跡が起きるかもしれないと願いつつ。。
しかし奇跡は起きない。ランスは終盤チームメイトのコンタドールに引き離され、アシスト役をこなすという屈辱まで味わい、敗れる。
ライターの苦悩に触れて、改めてランス・アームストロングが如何に多くの人々にとって特別な存在であったかが感じられる。私もツールをフジテレビで見ていた頃はランス一色だった。彼は人徳者ではない(それはこの本を読めばいくらでも分かる)。しかし人を惹きつける存在なのだ。この本を読むとそれが分かるような気がする。
他の選手や監督についてだけでなくツールの歴史などランス以外の記述も満載。ツールをさらに知ることができる。毎年勝負の分かれ目ポイントにコスプレ姿で現れる名物”悪魔おじさん”の本名まで載ってたのはうけた。
情熱大陸式完全密着ノンフィクション。ライターとヒーローの距離感、ライターのヒーローへの複雑な感情が深い味わいを与えている。
濃い本なので、サイクルロードレースを見たことがない人にはお勧めできない。