"およそ言い表しうるものは、すべてはっきりと言い表わすことができる。そして語ることのできないものについて、人は沈黙しなければならない"約70年前に亡くなった孤高の哲学者の言葉が、編集者によってビジュアルで見る哲学書として再提案された本書は、見る本として保有する楽しみを教えてくれる。
個人的には、SNSでこうして何でも言葉にして、そして言葉に頼って何でもわかったふりをしてしまう最近について。もし哲学者が存命していたら何を語っただろうか?そんな事を色彩豊かな生と死を超越したかの様な標本を眺めながら考えさせられました。
また違った形でウィトゲンシュタインと出会いたい方、あるいは哲学に興味はなくても言葉を感じたい誰かにオススメ。
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透明な沈黙 単行本 – 2010/8/9
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語ることのできないものについて、人は沈黙しなければならない
――ウィトゲンシュタイン
最初に、言葉がありました。20世紀言語哲学を完成させた、L.ウィトゲンシュタインのこの一節はあまりにも、有名です。言葉を通して、自分と、自分の生きる意味を問い続けたウィトゲンシュタインの言葉には不思議な透明感と、リアリティがあります。 その透明感は、冨田伊織さんがつくる新世界『透明標本』の怪しくも美しい世界と、どこか重なってみえます。二つの世界を重ねたら、どんな景色が広がるのだろう。そんな思いからこの本は生まれました。
難解な学問の書物ではありません。ページをめくると言葉があり、写真がある。文字と写真がひとつの映像として、頭の中に入ってくるはずです。本書は、ビジュアルで見る哲学書なのです。まずは見て、二つの世界が織り成す「新世界」を感じてください。 ウィトゲンシュタインがなくなって59年。時代を超えて邂逅し二つの世界は、未来に向けてどんな、真理の光を放ってくれるでしょう。
ウィトゲンシュタインの言葉 128
新世界『透明標本』の写真 88
私が書くものは、
ほとんどいつも自分自身に対する告白である。
それは私が、自分自身と二人きりで話していることなのだ。
――ウィトゲンシュタイン
――ウィトゲンシュタイン
最初に、言葉がありました。20世紀言語哲学を完成させた、L.ウィトゲンシュタインのこの一節はあまりにも、有名です。言葉を通して、自分と、自分の生きる意味を問い続けたウィトゲンシュタインの言葉には不思議な透明感と、リアリティがあります。 その透明感は、冨田伊織さんがつくる新世界『透明標本』の怪しくも美しい世界と、どこか重なってみえます。二つの世界を重ねたら、どんな景色が広がるのだろう。そんな思いからこの本は生まれました。
難解な学問の書物ではありません。ページをめくると言葉があり、写真がある。文字と写真がひとつの映像として、頭の中に入ってくるはずです。本書は、ビジュアルで見る哲学書なのです。まずは見て、二つの世界が織り成す「新世界」を感じてください。 ウィトゲンシュタインがなくなって59年。時代を超えて邂逅し二つの世界は、未来に向けてどんな、真理の光を放ってくれるでしょう。
ウィトゲンシュタインの言葉 128
新世界『透明標本』の写真 88
私が書くものは、
ほとんどいつも自分自身に対する告白である。
それは私が、自分自身と二人きりで話していることなのだ。
――ウィトゲンシュタイン
- 本の長さ168ページ
- 言語日本語
- 出版社青志社
- 発売日2010/8/9
- 寸法15.7 x 1.7 x 21.8 cm
- ISBN-104903853985
- ISBN-13978-4903853987
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商品の説明
出版社からのコメント
語ることのできないものについて、人は沈黙しなければならない。 ――ウィトゲンシュタイン(本文より)
最初に、言葉がありました。20世紀言語哲学を完成させた、L.ウィトゲンシュタインのこの一節はあまりにも、有名です。言葉を通して、自分と、自分の生きる意味を問い続けたウィトゲンシュタインの言葉には不思議な透明感と、リアリティがあります。
その透明感は、冨田伊織さんがつくる新世界『透明標本』の怪しくも美しい世界と、どこか重なってみえます。二つの世界を重ねたら、どんな景色が広がるのだろう。そんな思いからこの本は生まれました。
難解な学問の書物ではありません。ページをめくると言葉があり、写真がある。文字と写真がひとつの映像として、頭の中に入ってくるはずです。本書は、ビジュアルで見る哲学書なのです。まずは見て、二つの世界が織り成す「新世界」を感じてください。
ウィトゲンシュタインがなくなって59年。時代を超えて邂逅し二つの世界は、未来に向けてどんな、真理の光を放ってくれるでしょう。
最初に、言葉がありました。20世紀言語哲学を完成させた、L.ウィトゲンシュタインのこの一節はあまりにも、有名です。言葉を通して、自分と、自分の生きる意味を問い続けたウィトゲンシュタインの言葉には不思議な透明感と、リアリティがあります。
その透明感は、冨田伊織さんがつくる新世界『透明標本』の怪しくも美しい世界と、どこか重なってみえます。二つの世界を重ねたら、どんな景色が広がるのだろう。そんな思いからこの本は生まれました。
難解な学問の書物ではありません。ページをめくると言葉があり、写真がある。文字と写真がひとつの映像として、頭の中に入ってくるはずです。本書は、ビジュアルで見る哲学書なのです。まずは見て、二つの世界が織り成す「新世界」を感じてください。
ウィトゲンシュタインがなくなって59年。時代を超えて邂逅し二つの世界は、未来に向けてどんな、真理の光を放ってくれるでしょう。
レビュー
語ることのできないものについて、人は沈黙しなければならない。 ――ウィトゲンシュタイン(本文より)
最初に、言葉がありました。20世紀言語哲学を完成させた、L.ウィトゲンシュタインのこの一節はあまりにも、有名です。言葉を通して、自分と、自分の生きる意味を問い続けたウィトゲンシュタインの言葉には不思議な透明感と、リアリティがあります。
その透明感は、冨田伊織さんがつくる新世界『透明標本』の怪しくも美しい世界と、どこか重なってみえます。二つの世界を重ねたら、どんな景色が広がるのだろう。そんな思いからこの本は生まれました。
難解な学問の書物ではありません。ページをめくると言葉があり、写真がある。文字と写真がひとつの映像として、頭の中に入ってくるはずです。本書は、ビジュアルで見る哲学書なのです。まずは見て、二つの世界が織り成す「新世界」を感じてください。
ウィトゲンシュタインがなくなって59年。時代を超えて邂逅し二つの世界は、未来に向けてどんな、真理の光を放ってくれるでしょう。 --出版社からのコメント
最初に、言葉がありました。20世紀言語哲学を完成させた、L.ウィトゲンシュタインのこの一節はあまりにも、有名です。言葉を通して、自分と、自分の生きる意味を問い続けたウィトゲンシュタインの言葉には不思議な透明感と、リアリティがあります。
その透明感は、冨田伊織さんがつくる新世界『透明標本』の怪しくも美しい世界と、どこか重なってみえます。二つの世界を重ねたら、どんな景色が広がるのだろう。そんな思いからこの本は生まれました。
難解な学問の書物ではありません。ページをめくると言葉があり、写真がある。文字と写真がひとつの映像として、頭の中に入ってくるはずです。本書は、ビジュアルで見る哲学書なのです。まずは見て、二つの世界が織り成す「新世界」を感じてください。
ウィトゲンシュタインがなくなって59年。時代を超えて邂逅し二つの世界は、未来に向けてどんな、真理の光を放ってくれるでしょう。 --出版社からのコメント
著者について
訳者 鬼界彰夫(きかい・あきお)
1954年生まれ。筑波大学教授。専門は、言語哲学とウィトゲンシュタイン研究。京都大学大学院在籍中に、フルブライト奨学生としてニューヨーク市立大学に留学し、哲学の博士号を取得した。『ウィトゲンシュタイン哲学宗教日記』(講談社 2005年)では、ウィトゲンシュタインの死後42年たって発見された日記を、初めて邦訳した。そのほかの著書に『ウィトゲンシュタインはこう考えた』(講談社学術新書 2003年)がある。
透明標本 冨田伊織(とみた・いおり)
1983年生まれ。透明標本作家。北里水産大学在学中に透明標本と出会う。卒業後、働きながら透明標本を制作し、2008年5月新世界『透明標本』として「デザインフェスタvol.27」に初出展。同年12月には「クリエーターズマーケットvol.19」で、作品賞1位を受賞した。以降、さまざまな展示会に出展するほか、各地の東急ハンズや美術館などで、委託販売を開始する。テレビや新聞など、メディアでも注目を集め、2009年10月、初の写真集『[新世界]透明標本』を発売した。2010年夏には、全国の水族館でも企画展が開かれている。
新世界『透明標本』公式HP http://www.shinsekai-th.com
1954年生まれ。筑波大学教授。専門は、言語哲学とウィトゲンシュタイン研究。京都大学大学院在籍中に、フルブライト奨学生としてニューヨーク市立大学に留学し、哲学の博士号を取得した。『ウィトゲンシュタイン哲学宗教日記』(講談社 2005年)では、ウィトゲンシュタインの死後42年たって発見された日記を、初めて邦訳した。そのほかの著書に『ウィトゲンシュタインはこう考えた』(講談社学術新書 2003年)がある。
透明標本 冨田伊織(とみた・いおり)
1983年生まれ。透明標本作家。北里水産大学在学中に透明標本と出会う。卒業後、働きながら透明標本を制作し、2008年5月新世界『透明標本』として「デザインフェスタvol.27」に初出展。同年12月には「クリエーターズマーケットvol.19」で、作品賞1位を受賞した。以降、さまざまな展示会に出展するほか、各地の東急ハンズや美術館などで、委託販売を開始する。テレビや新聞など、メディアでも注目を集め、2009年10月、初の写真集『[新世界]透明標本』を発売した。2010年夏には、全国の水族館でも企画展が開かれている。
新世界『透明標本』公式HP http://www.shinsekai-th.com
登録情報
- 出版社 : 青志社; 第2版 (2010/8/9)
- 発売日 : 2010/8/9
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 168ページ
- ISBN-10 : 4903853985
- ISBN-13 : 978-4903853987
- 寸法 : 15.7 x 1.7 x 21.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 372,562位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,268位西洋思想
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2019年5月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2011年10月24日に日本でレビュー済み
深海生物の本と一緒に購入しました。
一方は暗黒の中を泳ぐ透明な生物、逆にこちらは純白が背景の動かない透明骨格標本。
どちらも、新しい写真表現だと感じたのでほぼ同時に手に入れました。
交互に両写真集を眺めていると、面白い共通点に気が付きました。
どちらの本も単なる学術的解説に留まらず、有名な哲学者や詩人の文章を添えている点です、
不思議な透明な体を眺めていると、その文章が頭の中に自然と入り溶け込んで来る様でした。
Amazonで購入
深海生物の本と一緒に購入しました。
一方は暗黒の中を泳ぐ透明な生物、逆にこちらは純白が背景の動かない透明骨格標本。
どちらも、新しい写真表現だと感じたのでほぼ同時に手に入れました。
交互に両写真集を眺めていると、面白い共通点に気が付きました。
どちらの本も単なる学術的解説に留まらず、有名な哲学者や詩人の文章を添えている点です、
不思議な透明な体を眺めていると、その文章が頭の中に自然と入り溶け込んで来る様でした。
2015年1月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Very beautiful book. Exellent....
2021年10月5日に日本でレビュー済み
良い編集。
書物はその整合性でなく、読み手の感じ得るものの有用性によって推しはかられるべきである。
清々しさを受け取ったので、良書。
書物はその整合性でなく、読み手の感じ得るものの有用性によって推しはかられるべきである。
清々しさを受け取ったので、良書。
2010年8月21日に日本でレビュー済み
ウィトゲンシュタインに何となくの興味はありましたが、難しそうで敬遠していました。
透明標本も、以前から綺麗だなとは思っていたのですが、グロテスクに見えてやはり手付かずでした。
でも二つが組み合わさって少しとっつきやすくなり、
このタイトルとジャケットで即買いでした。
「語ることのできないものについて人は沈黙しなければならない」という言葉と、
沈黙したままの透明な標本写真。巧い組合せを考えたものだと思います。
収録されている言葉は、結構痛いところを突いてきます。
「自分を欺かないことほど困難なことはない」
「罪を負った良心は簡単に告白できよう」
観念的な言葉も多いですが、こんな風に生々しく、人の一面をえぐる言葉もまた多いです。
透明標本は、綺麗だとは思うもののやはり多少グロテスクでした。
でもこれらの言葉と組み合わさると、
グロテスクだからこそ、力強さに繋がるんだと思えてきました。
綺麗なだけではない有りのままの姿、
同じように人間を表した言葉、
それらが持つ力強さの符合。
そして改めて、人間の繊細さや標本の綺麗さが際立って見えました。
どちらの魅力も十分に引き出し合っている組合せです。
これらを組み合わせようという、企画自体が素晴らしい本でした。
透明標本も、以前から綺麗だなとは思っていたのですが、グロテスクに見えてやはり手付かずでした。
でも二つが組み合わさって少しとっつきやすくなり、
このタイトルとジャケットで即買いでした。
「語ることのできないものについて人は沈黙しなければならない」という言葉と、
沈黙したままの透明な標本写真。巧い組合せを考えたものだと思います。
収録されている言葉は、結構痛いところを突いてきます。
「自分を欺かないことほど困難なことはない」
「罪を負った良心は簡単に告白できよう」
観念的な言葉も多いですが、こんな風に生々しく、人の一面をえぐる言葉もまた多いです。
透明標本は、綺麗だとは思うもののやはり多少グロテスクでした。
でもこれらの言葉と組み合わさると、
グロテスクだからこそ、力強さに繋がるんだと思えてきました。
綺麗なだけではない有りのままの姿、
同じように人間を表した言葉、
それらが持つ力強さの符合。
そして改めて、人間の繊細さや標本の綺麗さが際立って見えました。
どちらの魅力も十分に引き出し合っている組合せです。
これらを組み合わせようという、企画自体が素晴らしい本でした。
2014年5月18日に日本でレビュー済み
狭義の哲学と広義の哲学を混同する「哲学者」鬼界彰夫氏によるテロルである。哲学とは科学のひとつであり、通俗的な信念の伝播ではない。ウィトゲンシュタインの文才を悪用し、自己の限界を正当化する悪意を原動力としたテロルであると見るべきである。
本書は、本質的には哲学とは一切関係が無い。
本書は、本質的には哲学とは一切関係が無い。
2014年6月9日に日本でレビュー済み
生き物のスケルトンをこんな美しい標本にするなんて素晴らしです。
骨格が繊細なレースで作られたようで、解剖教室にあった生々しい標本とは全く別物のようです。
21世紀のゲイ実品のひとつだと思います。
骨格が繊細なレースで作られたようで、解剖教室にあった生々しい標本とは全く別物のようです。
21世紀のゲイ実品のひとつだと思います。