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村上春樹にご用心 単行本 – 2007/9/29
村上春樹はなぜ世界中で読まれているのか?
『風の歌を聴け』から『アフターダーク』までを貫くモチーフとはなにか?
なぜ文芸批評家から憎まれるのか? うなぎとはなにか?
──だれにも書けなかった画期的な村上春樹論登場!
「これはカッキ的文学論である。読めば、びっくり」(著者)
本文より 「私たちの平凡な日常そのものが宇宙論的なドラマの「現場」なのだということを実感させてくれるからこそ、
人々は村上春樹を読むと、少し元気になって、お掃除をしたりアイロンかけをしたり、
友だちに電話をしたりするのである。それはとってもとってもとっても、たいせつなことだと私は思う。」
- 本の長さ248ページ
- 言語日本語
- 出版社アルテスパブリッシング
- 発売日2007/9/29
- ISBN-104903951006
- ISBN-13978-4903951003
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商品の説明
著者について
専門はフランス現代思想、武道論、映画論。
著書に「街場の中国論」(ミシマ社)、「逆立ち日本論」(新潮選書・養老孟司との共著)、「下流志向」(講談社)、「私家版・ユダヤ文化論」(文春新書)ほか、多数。
登録情報
- 出版社 : アルテスパブリッシング (2007/9/29)
- 発売日 : 2007/9/29
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 248ページ
- ISBN-10 : 4903951006
- ISBN-13 : 978-4903951003
- Amazon 売れ筋ランキング: - 258,201位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 406位ワールドミュージック
- - 462位ワールド楽譜・スコア・音楽書
- - 4,938位その他楽譜・スコア・音楽書
- カスタマーレビュー:
著者について
1950(昭和25)年東京都生まれ。東京大学文学部仏文科卒。現在、神戸女学院大学文学部総合文化学科教授。専門はフランス現代思想。ブログ「内田樹の研究室」を拠点に武道(合気道六段)、ユダヤ、教育、アメリカ、中国、メディアなど幅広いテーマを縦横無尽に論じて多くの読者を得ている。『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)で第六回小林秀雄賞受賞、『日本辺境論』(新潮新書)で第三回新書大賞を受賞。二〇一〇年七月より大阪市特別顧問に就任。近著に『沈む日本を愛せますか?』(高橋源一郎との共著、ロッキング・オン)、『もういちど村上春樹にご用心』(アルテスパブリッシング)、『武道的思考』(筑摩選書)、『街場のマンガ論』(小学館)、『おせっかい教育論』(鷲田清一他との共著、140B)、『街場のメディア論』(光文社新書)、『若者よ、マルクスを読もう』(石川康宏との共著、かもがわ出版)などがある。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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冒険」という本がある。お二人が観た映画の寸評を集めた本なのだが、この本
がとても好きで今でも折に触れて読み返している。
この本の中で村上さんはリチャード・ギアを評して「何かが欠けているととはわ
かるのだけれど、何が欠けているのかは自分でもよくわからない、というタイプ
の役をやらせるとうまい」と書いている。最初にこれを読んだとき、うまいこと
言うなぁと思ったことを今でも覚えている。
今、内田さんによるこの本を読むと、村上さんのリチャード・ギア評はそのまま
初期の村上作品の主人公ではないかと思った。
そして、内田さんが書いているように村上作品は「共有したい何かがあるのだけ
れど、それが何かわからない」というもどかしい気持ちを心のどこかに抱く人々
を引き付けるのではないだろうか。そしてそのような気持ちを抱える人々は世界
中にいるのだろう。
何よりも公正である。
最近の作品についてもぜひ論じてほしいものだ。
「村上春樹論」として読んだ場合、残念ながら私には、
何が「知的」でどこが「秀逸」なのか、いまひとつピンときませんでした。
けれども本の宣伝文句や装丁を見て、
そもそも最初から「エッセイ」ないしは「クリティカル・エッセイ」として読んだので、
モトはとれたかな、と思います。
もろ手をあげてこの本を称賛する類のレビューは、私にはちょっと寒いです。
内容自体は秀逸である。冒頭に掲載されている「仮想ノーベル文学賞受賞記念原稿」はなかなか興味深いし、またブログにもあった「文化的雪かき」や「うなぎくん」の話などは、まだ読んでいない人にとっては一読の価値ありだ。
ということで、ブログ未読の方、またはまとめて再読したいという方は一冊持っていてもいい本なのかもしれない。
特に、本を読むときは純粋に、文体を感じて楽しめばよい。
その本の意味とか、理解は、あえて求めるものではないのかもしれない。
でも、ある作家の作品を読むときに
その作家をめちゃくちゃ好きな人の話を聞いて読み始めるのと
そうでないのとは、大きく違う。
内田樹さんは、大の村上ファンである。
もう大好きで、たまらないのだ。
大好き過ぎて、どうして自分がこんなにいいと思うのか
解明してみたくなるくらい、好きなのだ。
まるで語りたがりの友達のように
いいものを見つけるとすぐに勧めてくる
世話好きのおばちゃんのように
村上春樹の作品について、熱く語る。
「ここが、いいのよ。なぜならば…」と。
そこにはもちろん、内田樹さんしか書けないような
哲学的な俯瞰もあり
相変わらず、気持ちよくこちらを振り回してくれる。
…とにかく、この本を読んでから、村上春樹を読み返すと
お楽しみが増えていることは間違いない。