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野兎の眼 単行本 – 2011/4/21
松本 典子
(著)
奥吉野の村の秋祭りで出会った14歳の少女を、10年かけて撮り続けた91枚の写真。まっすぐなまなざしを持った少女が、思春期をへてやがて大人になり母となる過程を、吉野の風景や日常の断片とともに鮮やかに映しとる。
収録テキスト:飯沢耕太郎「共感覚の震え」/松本典子「野兎の眼」
デザイン:有山達也(アリヤマデザインストア)
収録テキスト:飯沢耕太郎「共感覚の震え」/松本典子「野兎の眼」
デザイン:有山達也(アリヤマデザインストア)
- 本の長さ96ページ
- 言語日本語
- 出版社羽鳥書店
- 発売日2011/4/21
- 寸法18.4 x 0.8 x 24.9 cm
- ISBN-104904702212
- ISBN-13978-4904702215
商品の説明
著者について
1970年、東京生まれ。自由の森学園高等学校、和光大学人文学部芸術学科卒。インターメディウム研究所修了。第14回写真「ひとつぼ展」グランプリ受賞。写真集『うさぎじま』(早川書房、2007年)――広島県の大久野島、沖縄県のカヤマ島に棲む野生化したカイウサギたちの姿と植物、風景を撮った写真集。2011年3月には、写真絵本『うさぎ うさぎ こんにちは』(『こどものとも 0.1.2』福音館書店)を刊行。
登録情報
- 出版社 : 羽鳥書店 (2011/4/21)
- 発売日 : 2011/4/21
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 96ページ
- ISBN-10 : 4904702212
- ISBN-13 : 978-4904702215
- 寸法 : 18.4 x 0.8 x 24.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 456,023位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,423位趣味・実用の絵画 (本)
- - 2,289位カメラ・ビデオ (本)
- - 3,172位写真 (本)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年1月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
This is the best photo book I grab in 2015. I can feel the emotion the photographer have with the girl in the ten years. The scene is very clean and nice. I can see the virgin of the girl in 14 and the maturity in 24. It's very rare in nowadays photo book. Don't hesitate to buy this book if you like those simple mood Jp books.
2014年4月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
透き通った目。
何かを意図して撮られたとは思えない表情。
野生のシカ(タイトルは野兎だけど)が誤って人里に下りてきてしまったような、ちょっとした違和感。
写真を通しても、動物的な生命の発揮と言えるものが見えてくる。
写真は奈良県奥吉野に住む一人の女の子を筆者が長年通って撮影したものだという。
被写体は一般の人であり、筆者は地縁のつながりがあって撮ることができたのだとか。
はじめは中学生ぐらいだった女の子が成長し、
女性になり、出産し、また新たな生命につながっていく過程を見せている。
写真には時代性を感じさせる携帯電話や服装などが入るけれど、
時折挟まれる奥吉野の自然風景のためだろうか、普遍的な生命の流れがある。
この写真集の魅力を「不思議と目がいってしまう」というとそれまでだけど、
筆者もそんな何かを感じて、被写体となった女性を撮影したのではないかと思う。
一人の人間を何年も時間をかけて撮影し、発表する。
そんな熱をもつことができたのは、
被写体の持つ「何か」に突き動かされてのことではないだろうかと。
表紙にもなっている写真は、特に黒目が印象的なんだけど、
その目に吸い込まれそうな感覚がある。
何かを意図して撮られたとは思えない表情。
野生のシカ(タイトルは野兎だけど)が誤って人里に下りてきてしまったような、ちょっとした違和感。
写真を通しても、動物的な生命の発揮と言えるものが見えてくる。
写真は奈良県奥吉野に住む一人の女の子を筆者が長年通って撮影したものだという。
被写体は一般の人であり、筆者は地縁のつながりがあって撮ることができたのだとか。
はじめは中学生ぐらいだった女の子が成長し、
女性になり、出産し、また新たな生命につながっていく過程を見せている。
写真には時代性を感じさせる携帯電話や服装などが入るけれど、
時折挟まれる奥吉野の自然風景のためだろうか、普遍的な生命の流れがある。
この写真集の魅力を「不思議と目がいってしまう」というとそれまでだけど、
筆者もそんな何かを感じて、被写体となった女性を撮影したのではないかと思う。
一人の人間を何年も時間をかけて撮影し、発表する。
そんな熱をもつことができたのは、
被写体の持つ「何か」に突き動かされてのことではないだろうかと。
表紙にもなっている写真は、特に黒目が印象的なんだけど、
その目に吸い込まれそうな感覚がある。
2015年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
素人の何気ない日常を切り取った写真集ですが、すばらしいです。モデルさんの成長にドキドキします。
2012年1月5日に日本でレビュー済み
こういったアート写真集は、自己満足に
陥りがちです。
ですが、この作品の撮影者、松本典子さんは、
そのいかにもアート畑が陥りがちな罠を
すり抜けて、貴重な少女の成長の記録を
写真に収めることに成功しました。
グラビアアイドルの写真を撮るカメラマンなら、
こういった作品、余技でちょちょいのちょい、
なのですが、
根がアートの人だとまず失敗作に終わる。
その点クリアして、アートでグラビア的でもある
作品ものに出来た松本さんは稀有な才能の持ち主だと思います。
女の子以外を被写体にしたカットも見事に決まってます。
この本に感銘受けた方、グラビア界で活躍中の
橋本雅司さん、熊谷貫さん、小塚毅之さん、アライテツヤさん、
などのアイドル写真集を、誰のものでもいいから
一冊買ってみてください。
この本から受けた感動が甦ると思いますよ。
陥りがちです。
ですが、この作品の撮影者、松本典子さんは、
そのいかにもアート畑が陥りがちな罠を
すり抜けて、貴重な少女の成長の記録を
写真に収めることに成功しました。
グラビアアイドルの写真を撮るカメラマンなら、
こういった作品、余技でちょちょいのちょい、
なのですが、
根がアートの人だとまず失敗作に終わる。
その点クリアして、アートでグラビア的でもある
作品ものに出来た松本さんは稀有な才能の持ち主だと思います。
女の子以外を被写体にしたカットも見事に決まってます。
この本に感銘受けた方、グラビア界で活躍中の
橋本雅司さん、熊谷貫さん、小塚毅之さん、アライテツヤさん、
などのアイドル写真集を、誰のものでもいいから
一冊買ってみてください。
この本から受けた感動が甦ると思いますよ。
2011年7月3日に日本でレビュー済み
様々な写真集を見てきましたが、これほどインパクトのある少女の目に出会ったことはありませんでした。有体に言えば、「怖い」「畏怖の気持ち」「射すくめられる」といった表現が適当だと思います。瑞々しい吉野の自然環境の中に育まれた少女だからこそ、このような純粋でストレートな目をもっているのでしょう。
91枚の写真は、少女が大人になり、母になる人生の歩みを点描していると言えるのでしょうが、カメラを射抜くような眼差しの強烈さは成長しながらも持ち続けられていることに驚きました。
写真家の松本典子さんの略歴です。1970年、東京生まれ。自由の森学園高等学校、和光大学人文学部芸術学科卒。インターメディウム研究所修了。第14回写真「ひとつぼ展」グランプリ受賞。写真集『うさぎじま』(早川書房、2007年)、写真絵本『うさぎ うさぎ こんにちは』(『こどものとも 0.1.2』福音館書店、2011年)と書かれています。
巻末にある筆者の言葉を引用します。「実家の移住先、奥吉野のとある村の秋祭りで、 14才の少女のまなざしと出会った。 思わず、『これから10年写真を撮らせて』と話しかけていた。普段はそんなことしないのに。」(少し略)「この6月に、また写真を撮った。生まれたての彼女の娘のまなざしの中に、ひどく懐かしいまぶしいものを見た。意味や理由でくくられない、生きてることそのままの。」 「私はきっと、10年かけて同じ光の点を追い続けていた。 まぶしくてちいさな。」
素晴らしい写真家は詩人でもありました。
飯沢耕太郎の「共感覚の震え」の文も本質を捉えている内容で、一読の価値があります。もう少し廉価であればなお良かったのにとは思いました。
91枚の写真は、少女が大人になり、母になる人生の歩みを点描していると言えるのでしょうが、カメラを射抜くような眼差しの強烈さは成長しながらも持ち続けられていることに驚きました。
写真家の松本典子さんの略歴です。1970年、東京生まれ。自由の森学園高等学校、和光大学人文学部芸術学科卒。インターメディウム研究所修了。第14回写真「ひとつぼ展」グランプリ受賞。写真集『うさぎじま』(早川書房、2007年)、写真絵本『うさぎ うさぎ こんにちは』(『こどものとも 0.1.2』福音館書店、2011年)と書かれています。
巻末にある筆者の言葉を引用します。「実家の移住先、奥吉野のとある村の秋祭りで、 14才の少女のまなざしと出会った。 思わず、『これから10年写真を撮らせて』と話しかけていた。普段はそんなことしないのに。」(少し略)「この6月に、また写真を撮った。生まれたての彼女の娘のまなざしの中に、ひどく懐かしいまぶしいものを見た。意味や理由でくくられない、生きてることそのままの。」 「私はきっと、10年かけて同じ光の点を追い続けていた。 まぶしくてちいさな。」
素晴らしい写真家は詩人でもありました。
飯沢耕太郎の「共感覚の震え」の文も本質を捉えている内容で、一読の価値があります。もう少し廉価であればなお良かったのにとは思いました。
2011年9月4日に日本でレビュー済み
ひとりのあどけない少女が成長し、やがて悩みなどを抱えながら大人になり、そして母となる様を追った、ある意味ドキュメンタリーのような写真集。
ただしこの作品は、単なる成長記録の写真とは一線を画した内容となっている。
生きるとは、命を育むとは一体どういうことなのか。
「命」という途方もないテーマについて考えさせられる内容に仕上がっている。
写真集としてはそれほどボリュームのあるページ数では無いが、読み終えた時には一つの大作映画を観終わったかのような心地よい疲労感に包まれる。
写真集を見て、心が痺れるような感覚を覚えたのは初めてでした。
間違いなく傑作です。
ただしこの作品は、単なる成長記録の写真とは一線を画した内容となっている。
生きるとは、命を育むとは一体どういうことなのか。
「命」という途方もないテーマについて考えさせられる内容に仕上がっている。
写真集としてはそれほどボリュームのあるページ数では無いが、読み終えた時には一つの大作映画を観終わったかのような心地よい疲労感に包まれる。
写真集を見て、心が痺れるような感覚を覚えたのは初めてでした。
間違いなく傑作です。