ネット右翼は小泉が中国嫌い、靖国大好きのパフォーマンスを打ち出してさえ
いれば、尻尾を振って喜んでついていった。
もちろんネット社会の普及によりその傾向は大多数の国民を巻き込んでいった。
そんな中でも集金マシーンである自民党には、
中韓に製造の拠点を持つ大資本を通して莫大な金が流れ込んだ。
小泉は実に巧妙に日本人を右傾化し、支持を集めることに成功した。
その後に満を持してバトンを受け取ったのが安倍晋三だ。
安倍晋三は歴史認識に復古的な色彩を持った超弩級の右翼政治家だが、
いまや小泉によって完全に手足をもがれたネット右翼をはじめとする
大多数の国民によって支持され迎えられ、
何の障害もなく
教育基本法を変え、憲法を変え、
愛国心を強度に唱導し、
日本を戦争のできる国にするための準備に
余裕の笑みをたたえて着手していった。
そんなところにこの柳沢発言が出たのだ。
柳沢はいとも簡単に人間を機械や装置に例えたのである。
ここで安倍の息の根を完全に止めておかなければ
将来日本がどんなめちゃくちゃな状態になるかは目に見えている。
絶対の絶対の絶対に安倍政権を放置してはいけない。
歯車が動き出してから気づいてアッといっても遅いのである。
国家総動員法、治安維持法なんか多数のゴリ押しで
何とでも成立させることができるのだ。
多分その後の世界が安倍晋三の言う
「美しい国」の本質だろう。
まさかフジヤマが美しいなんて言っているのではないだろう
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安倍晋三の本性 単行本 – 2006/11/1
俵 義文
(著)
- 本の長さ142ページ
- 言語日本語
- 出版社金曜日
- 発売日2006/11/1
- ISBN-104906605206
- ISBN-13978-4906605200
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登録情報
- 出版社 : 金曜日 (2006/11/1)
- 発売日 : 2006/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 142ページ
- ISBN-10 : 4906605206
- ISBN-13 : 978-4906605200
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,260,700位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年5月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
安倍が目指す憲法改正。この先にあるのは、この本に書いてある事なのか?「黒い部分の安倍が見たい」人は、必見。といっても、作者があれなんで、参考程度に。
僕ですか?安倍が大嫌いな小沢信者です。
僕ですか?安倍が大嫌いな小沢信者です。
2020年9月21日に日本でレビュー済み
前回も今回も、慶応病院は安倍の辞任原因の病気を潰瘍性大腸炎とは言っていない。前回は、過労で内臓が弱っている、という意味のことを言っただけ。
今回はコメント全く無し。
安倍晋三が潰瘍性大腸炎であるという説が世間に広まったのは、安倍本人が文芸春秋に「私は潰瘍性大腸炎です」と投稿したからです。それだけが根拠。
いわば、オレオレ詐欺ですね。
慶応病院は、いくら圧力をかけられても虚偽の診断書は発行しなかった。立派というべきか当然というべきか?
日本人は騙されても外国人は騙されない。外国のメディアは安倍仮病説を確信的に報道しております。
今回はコメント全く無し。
安倍晋三が潰瘍性大腸炎であるという説が世間に広まったのは、安倍本人が文芸春秋に「私は潰瘍性大腸炎です」と投稿したからです。それだけが根拠。
いわば、オレオレ詐欺ですね。
慶応病院は、いくら圧力をかけられても虚偽の診断書は発行しなかった。立派というべきか当然というべきか?
日本人は騙されても外国人は騙されない。外国のメディアは安倍仮病説を確信的に報道しております。
2012年9月19日に日本でレビュー済み
かねてより佐高氏や魚住氏らの書くものには、品性のかけらもないと感じていましたが、この本を読んで、益々、彼らの品性がいかに下劣かがわかりました。
安倍さんと自分達との思想の違いを、客観的事実をもとに理路整然と述べているのなら、ここまで低い評価はしなかったと思います。
しかし、これでは、単なる安倍さんへの悪口雑言を並べ立てただけで、星ひとつでも多いくらいです。
中学生でも、もっとマシな批判ができるでしょうね。
新刊で購入せず、本当に正解でした。
安倍さんと自分達との思想の違いを、客観的事実をもとに理路整然と述べているのなら、ここまで低い評価はしなかったと思います。
しかし、これでは、単なる安倍さんへの悪口雑言を並べ立てただけで、星ひとつでも多いくらいです。
中学生でも、もっとマシな批判ができるでしょうね。
新刊で購入せず、本当に正解でした。
2010年10月19日に日本でレビュー済み
ここの本書の見出しや中身やレビュー見て
やはりこういった本を
鵜呑みにする人が少数で良かったし、安心しました
今時、憲法改正や教育法改正で、戦争だ!軍国主義復活だ!右翼だ!とか
叫んだって昔のようにはみんな首を縦には振りませんよ。
左派勢力のみなさん(笑)
本書は安倍政権によって、小泉時代から受け継がれた構造改革により
さらに格差が拡大し「美しい国」とは真逆のことになっているとも述べています。
確かにその通りだとも言えますが
考えてみてもその小泉氏の構造改革を全面的に支持していたのは誰ですか?
他ならぬ日本国民ではないですか。
郵政選挙であれだけ支持された小泉氏の意思に反し
構造改革路線を止めるのは
実質小泉さんのおかげで総理になれた安倍さんには困難なことだったのでは?
自分達や国民の抱えている問題点を棚に上げて功績もろくに報じずに
ただひたすらバッシングをするのはいかがなものかと思います。
ただ、確かに安倍氏は功績も多々ありますが、問題も確かにあった総理であるため
本書は左右どちらにも傾かないための参考としては非常に役立つと思うので2点です。
安倍氏を異常に絶賛する保守派の人達には違和感を抱きますが
それ以上に安倍氏を必要以上にバッシングする左派の人達やマスコミには
それ以上の異常さを感じます。
やはりこういった本を
鵜呑みにする人が少数で良かったし、安心しました
今時、憲法改正や教育法改正で、戦争だ!軍国主義復活だ!右翼だ!とか
叫んだって昔のようにはみんな首を縦には振りませんよ。
左派勢力のみなさん(笑)
本書は安倍政権によって、小泉時代から受け継がれた構造改革により
さらに格差が拡大し「美しい国」とは真逆のことになっているとも述べています。
確かにその通りだとも言えますが
考えてみてもその小泉氏の構造改革を全面的に支持していたのは誰ですか?
他ならぬ日本国民ではないですか。
郵政選挙であれだけ支持された小泉氏の意思に反し
構造改革路線を止めるのは
実質小泉さんのおかげで総理になれた安倍さんには困難なことだったのでは?
自分達や国民の抱えている問題点を棚に上げて功績もろくに報じずに
ただひたすらバッシングをするのはいかがなものかと思います。
ただ、確かに安倍氏は功績も多々ありますが、問題も確かにあった総理であるため
本書は左右どちらにも傾かないための参考としては非常に役立つと思うので2点です。
安倍氏を異常に絶賛する保守派の人達には違和感を抱きますが
それ以上に安倍氏を必要以上にバッシングする左派の人達やマスコミには
それ以上の異常さを感じます。
2007年2月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書をもって、サヨクによる安倍批判本だ、と非難するのは容易なことである。しかし本当にそうであろうか。
安倍は、安倍政権の目標は「美しい国づくり」であり、最重要政策は憲法改正である、と言っている。しかし安倍は「美しい国」とは具体的にどういう国のことを言うのか、憲法をどう改正するのか、全く明らかにしていない。本書では、安倍の過去の著書、対談集、発言を基に、極めて論理的に検証を行い、その目標は自衛隊と米軍を一体化させ、集団的自衛権を行使してアメリカの侵略戦争に加担して戦争ができる国にすることである、と結論付けている。また安倍の本質は「利益誘導型政治家」である、とした第5章も興味深い。
もし安倍が本書の内容は事実と異なる、と言うのであれば、公衆の面前で正々堂々と反論して欲しいものだ。
安倍は、安倍政権の目標は「美しい国づくり」であり、最重要政策は憲法改正である、と言っている。しかし安倍は「美しい国」とは具体的にどういう国のことを言うのか、憲法をどう改正するのか、全く明らかにしていない。本書では、安倍の過去の著書、対談集、発言を基に、極めて論理的に検証を行い、その目標は自衛隊と米軍を一体化させ、集団的自衛権を行使してアメリカの侵略戦争に加担して戦争ができる国にすることである、と結論付けている。また安倍の本質は「利益誘導型政治家」である、とした第5章も興味深い。
もし安倍が本書の内容は事実と異なる、と言うのであれば、公衆の面前で正々堂々と反論して欲しいものだ。
2007年2月3日に日本でレビュー済み
安倍は教育を最重要課題といってるけど、これじゃ駄目だと思う。
右翼の教育は評価すべきところもあるけど、この本に書いてあるとおり
国家が教育の現場に介入してしまうのはいけないと思う。
右翼の教育は評価すべきところもあるけど、この本に書いてあるとおり
国家が教育の現場に介入してしまうのはいけないと思う。
2011年8月16日に日本でレビュー済み
日本で内閣制度が始まって100年あまり経つが、安倍晋三ほどバッシングを受けた人物は知らない。防衛省の成立や、教育基本法の成立、公務員制度改革、日本海の呼称を「平和の海」にしようという韓国大統領の要求を却下、人権擁護法案の成立を阻止するといったところが、彼の功績らしい。再チャレンジなど、挙げればいくらでも挙げられる。しかし、バッシングされる覚えがこの人やこの人のトリマキたちには本当にないのだろうか。あるから、このような本が出版されるのである。
この本について他のレビューを見れば、大半が「サヨクによる対案なき悪質な批判本」とある。しかし、この本は彼のソフトなイメージを覆す極右の要素がふんだんに、しかも筋道立てて、きわめて客観的に書き連ねており、これらは安倍嫌いを前面に出した筆者たちによる低レベルな批判本でないことはじっくりと熟読すればわかることだ。第一、この本を熟読してからレビューを書いたのだろうか。安倍晋三を批判する人間たち=サヨクと決めつける根拠がわからない。これでは「靖国神社を批判する人間は日本国籍を有しない人間たち、例えば反日教育を熱心に行っている中国籍や韓国籍を持っている人たち」と決めつける一部勢力の発想と同じである。しかも、自分の意見を真っ向から否定する発想およびその人間は受け入れるどころか、汚い言葉で罵倒する。そういう発想の持ち主が、改憲だの、教育改革だのをほざいて賛同がえられるとは到底思えない。自民党が発表した改憲草案も参考にしてほしいが、この条文に賛成する人間が「サヨクによる対案無き悪質な批判本」と切り捨てているのだ。また、安倍晋太郎の息子、安倍寛の孫ではなく、なぜ岸信介の孫を強調するのかという点からみても、安倍晋三の人なりがわかろうというものだ。
彼の人なりや言動については、この書の熟読もさることながら、逆位置にある「彼を賛美するような文献」も参考にすればいいことで、あくまでもこの本は「ネガキャンが強いが、安倍晋三を知る上での参考資料のひとつ」として考えてもらいたい。ついでにFBも覗けば十分だろう。安倍が総理になれたのは、小泉純一郎の近くにいただけではなく、彼のとりまく血統のよさ、しかも総理にもっとも近いとされた安倍晋太郎の死によって、「安倍晋太郎の遺志を引き継いでほしい」という同情票によるもの。そして、国民政党としての政治カラーがあった自民党を、いわゆる「真正保守の政党=超タカ派議員の集まり」に体質改善した功績をかわれてというところだろうか。当然、若手議員にしては驚異的ともいえる「集金能力」も高かったこともあるだろう。なんちゃってカイカク路線(新自由主義路線)を受け継ぐ小泉純一郎の後釜と目されていながらも、何のことはなく、従来の自民党らしい政治家でありながらも、歴史修正主義的、真正保守的な血統を受け継ぐ人間として彼が総理に指名されただけにすぎない。いわば「先輩にかわいがられて」総理の座を駆け上ったのである。最近話題となった「日本会議」もこの本にはちゃんと登場する。この本が出版された当時(2006年ころ)は、知る人ぞ知る存在ではあったが、彼が再度総理大臣に返り咲き、憲法改正が現実味を帯びていく中で、日本会議は知る人ぞ知る存在ではなくなったことは言うまでもない。日本会議が都道府県議会において、自民党系会派が多い議会で「早期に憲法改正を実現させる決議」への後押しや、日本武道館における1万人決起集会を先導したのは日本会議とされている。国会議員に青リボンをつけている人を見かけるが、間違いなく日本会議となんらかのかかわりある人たちだと考えた方がいい。憲法改正が議論されているのだが、私は青リボンをつけた連中は議論に参加すべきではないと考えている。立憲主義、いわばこの国における憲法のスタンスを理解しておらず、なぜGHQがたたき台を出さざるを得なかったのかを理解していないこと。憲法を変えることは単なる手段にすぎないのに、それをあたかも目的であるかのように動き、どういう日本にしたいから憲法を変えるのかということを明らかにしていないためだ。彼は「美しい国」という言葉を使う(本のタイトルにもなっている)が、「美しい国」を作る手段として憲法を改正したいならば、もっと国民に説明すべきではないだろうか。本書では彼の発言がふんだんに網羅されているのだが、まったくそれを感じ取ることができないのである。96条改正に、緊急事態条項、そして自衛隊の明記に、教育の無償化。2020年までに実現する。別の政策も2020年までに実現するとしゃべっていたように思うが、完全に空手形であることが明白。巻末の対談で「ウソをつくのがうまい」と評されているのだが、2018年の総裁選で勝てると考えているのだろうか。安保法審議中、某野党議員に「早く質問しろよ!」と怒号を浴びせ、代表質問で云々を「でんでん」と読む厚顔無恥を露呈したときた。この男はまったく信用できない。信用しろという方が無理である。
本書には「第一次安倍内閣(改造前)」の閣僚名簿と所属議員連盟等が記載されているが、その何人かが第二次・第三次内閣の閣僚として抜擢されていることに気づく。大臣は引退した議員が何人かいるが、とりわけ副大臣や政務官クラスに注目だ。改造内閣等でそのまま大臣にスライドしている人間が多い。本書は「きわめて危ないなかよし内閣」と評しているが、第二次内閣以降の名簿(副大臣・政務官含め)と比較してみることをお勧めする。第二次内閣以降は一見「お友達内閣」なのだが、「お友達内閣」度が進化していることに気づく。
「政商のような安倍官房長官(当時)がいなくならない限り、下関はよくならない」という言葉が実に印象ぶかいが、当時、下関を牛耳っていたのは江島潔。現在は山口県選出の「参議院議員」というから驚きだ。ちなみに安倍の小選挙区導入当時の彼の得票数は9万票。2000年の総選挙では14万票台に膨れ上がっている(対抗馬の新進党議員の得票数がスライドしたか?彼の側近である木村太郎も新進党所属であった)ものの、近年は10万人余りの有権者が彼に投票している。山口県第4区の下関市民および長門市民の有権者約25万人は彼の正体に気づき、早く目を覚ますべきだ。彼にとっての「特効薬」はアサコール(潰瘍性大腸炎の炎症を抑える薬。根治する薬ではありません。潰瘍性大腸炎は「指定難病」です)ではなく、民主的な手法による議員バッジのはく奪である。いや、日本の政治環境が変革せねばならない。自民・公明両党による政権は「歪んだ選挙至上主義」によって存続し、自民党に対抗しうる政党が作られにくい特徴がある。受け皿がないから投票放棄する、投票放棄してもどんなに低投票でも選挙は有効だ。いわゆる「国民投票法」についても、投票率については無視されている。将来、憲法改正の発議が起きた場合、低投票率でも憲法が変えられてしまうという事態を生んでしまうのだ。
3年3月の旧民主党政権からこちらが学んだことは多い。だが、安倍晋三はいわゆる「変革・改革」からほど遠い人間である。少なくとも旧民主党政権を引き継ぐような人間でない、いや政治家になってはいけないような人物であることを実感してほしい。ただこれだけはいっておく。4区の皆さまへ。あなたの「1票」で安倍晋三を政界から追放できるのである。彼に約10万票が投じられているといったが、残りの15万票は「彼には投票していないのと同じ」である。これだけは忘れないでほしい。
この本はいわゆる『週刊金曜日』での連載をまとめたものだが、巻末における対談の内容がふるっている。ネトウヨの人々からは「プロ市民」や「サヨク」が好んでよむ本にしか映らないだろう。敵でしかない人間が安倍を痛烈に批判しているのだが、対談内容がレビュー編集時点での日本を言い当てていることが気にかかる。金融緩和を柱とした経済対策をすることで財界に恩を売り、それで極右的な政策を推進しているのが現在の安倍内閣の現状なのだから。教育ではなく、経済を重視することをこの本では書いているのだが、安倍は「読んでない」といいつつも、この本を熟読したんだろうか。2007年9月11日から2012年9月26日までの5年あまり、彼が総裁に返り咲くと考えれば、決して長くなかった5年と2週間あまりであった。しかも時の総理だった野田佳彦から「解散総選挙」を口に出させたことで、彼は一瞬動揺したように見えたが、あれは「演技」であったと思いたい。あまりにも事がうまく行き過ぎていることに動揺したと思いたいのだ。
この本について他のレビューを見れば、大半が「サヨクによる対案なき悪質な批判本」とある。しかし、この本は彼のソフトなイメージを覆す極右の要素がふんだんに、しかも筋道立てて、きわめて客観的に書き連ねており、これらは安倍嫌いを前面に出した筆者たちによる低レベルな批判本でないことはじっくりと熟読すればわかることだ。第一、この本を熟読してからレビューを書いたのだろうか。安倍晋三を批判する人間たち=サヨクと決めつける根拠がわからない。これでは「靖国神社を批判する人間は日本国籍を有しない人間たち、例えば反日教育を熱心に行っている中国籍や韓国籍を持っている人たち」と決めつける一部勢力の発想と同じである。しかも、自分の意見を真っ向から否定する発想およびその人間は受け入れるどころか、汚い言葉で罵倒する。そういう発想の持ち主が、改憲だの、教育改革だのをほざいて賛同がえられるとは到底思えない。自民党が発表した改憲草案も参考にしてほしいが、この条文に賛成する人間が「サヨクによる対案無き悪質な批判本」と切り捨てているのだ。また、安倍晋太郎の息子、安倍寛の孫ではなく、なぜ岸信介の孫を強調するのかという点からみても、安倍晋三の人なりがわかろうというものだ。
彼の人なりや言動については、この書の熟読もさることながら、逆位置にある「彼を賛美するような文献」も参考にすればいいことで、あくまでもこの本は「ネガキャンが強いが、安倍晋三を知る上での参考資料のひとつ」として考えてもらいたい。ついでにFBも覗けば十分だろう。安倍が総理になれたのは、小泉純一郎の近くにいただけではなく、彼のとりまく血統のよさ、しかも総理にもっとも近いとされた安倍晋太郎の死によって、「安倍晋太郎の遺志を引き継いでほしい」という同情票によるもの。そして、国民政党としての政治カラーがあった自民党を、いわゆる「真正保守の政党=超タカ派議員の集まり」に体質改善した功績をかわれてというところだろうか。当然、若手議員にしては驚異的ともいえる「集金能力」も高かったこともあるだろう。なんちゃってカイカク路線(新自由主義路線)を受け継ぐ小泉純一郎の後釜と目されていながらも、何のことはなく、従来の自民党らしい政治家でありながらも、歴史修正主義的、真正保守的な血統を受け継ぐ人間として彼が総理に指名されただけにすぎない。いわば「先輩にかわいがられて」総理の座を駆け上ったのである。最近話題となった「日本会議」もこの本にはちゃんと登場する。この本が出版された当時(2006年ころ)は、知る人ぞ知る存在ではあったが、彼が再度総理大臣に返り咲き、憲法改正が現実味を帯びていく中で、日本会議は知る人ぞ知る存在ではなくなったことは言うまでもない。日本会議が都道府県議会において、自民党系会派が多い議会で「早期に憲法改正を実現させる決議」への後押しや、日本武道館における1万人決起集会を先導したのは日本会議とされている。国会議員に青リボンをつけている人を見かけるが、間違いなく日本会議となんらかのかかわりある人たちだと考えた方がいい。憲法改正が議論されているのだが、私は青リボンをつけた連中は議論に参加すべきではないと考えている。立憲主義、いわばこの国における憲法のスタンスを理解しておらず、なぜGHQがたたき台を出さざるを得なかったのかを理解していないこと。憲法を変えることは単なる手段にすぎないのに、それをあたかも目的であるかのように動き、どういう日本にしたいから憲法を変えるのかということを明らかにしていないためだ。彼は「美しい国」という言葉を使う(本のタイトルにもなっている)が、「美しい国」を作る手段として憲法を改正したいならば、もっと国民に説明すべきではないだろうか。本書では彼の発言がふんだんに網羅されているのだが、まったくそれを感じ取ることができないのである。96条改正に、緊急事態条項、そして自衛隊の明記に、教育の無償化。2020年までに実現する。別の政策も2020年までに実現するとしゃべっていたように思うが、完全に空手形であることが明白。巻末の対談で「ウソをつくのがうまい」と評されているのだが、2018年の総裁選で勝てると考えているのだろうか。安保法審議中、某野党議員に「早く質問しろよ!」と怒号を浴びせ、代表質問で云々を「でんでん」と読む厚顔無恥を露呈したときた。この男はまったく信用できない。信用しろという方が無理である。
本書には「第一次安倍内閣(改造前)」の閣僚名簿と所属議員連盟等が記載されているが、その何人かが第二次・第三次内閣の閣僚として抜擢されていることに気づく。大臣は引退した議員が何人かいるが、とりわけ副大臣や政務官クラスに注目だ。改造内閣等でそのまま大臣にスライドしている人間が多い。本書は「きわめて危ないなかよし内閣」と評しているが、第二次内閣以降の名簿(副大臣・政務官含め)と比較してみることをお勧めする。第二次内閣以降は一見「お友達内閣」なのだが、「お友達内閣」度が進化していることに気づく。
「政商のような安倍官房長官(当時)がいなくならない限り、下関はよくならない」という言葉が実に印象ぶかいが、当時、下関を牛耳っていたのは江島潔。現在は山口県選出の「参議院議員」というから驚きだ。ちなみに安倍の小選挙区導入当時の彼の得票数は9万票。2000年の総選挙では14万票台に膨れ上がっている(対抗馬の新進党議員の得票数がスライドしたか?彼の側近である木村太郎も新進党所属であった)ものの、近年は10万人余りの有権者が彼に投票している。山口県第4区の下関市民および長門市民の有権者約25万人は彼の正体に気づき、早く目を覚ますべきだ。彼にとっての「特効薬」はアサコール(潰瘍性大腸炎の炎症を抑える薬。根治する薬ではありません。潰瘍性大腸炎は「指定難病」です)ではなく、民主的な手法による議員バッジのはく奪である。いや、日本の政治環境が変革せねばならない。自民・公明両党による政権は「歪んだ選挙至上主義」によって存続し、自民党に対抗しうる政党が作られにくい特徴がある。受け皿がないから投票放棄する、投票放棄してもどんなに低投票でも選挙は有効だ。いわゆる「国民投票法」についても、投票率については無視されている。将来、憲法改正の発議が起きた場合、低投票率でも憲法が変えられてしまうという事態を生んでしまうのだ。
3年3月の旧民主党政権からこちらが学んだことは多い。だが、安倍晋三はいわゆる「変革・改革」からほど遠い人間である。少なくとも旧民主党政権を引き継ぐような人間でない、いや政治家になってはいけないような人物であることを実感してほしい。ただこれだけはいっておく。4区の皆さまへ。あなたの「1票」で安倍晋三を政界から追放できるのである。彼に約10万票が投じられているといったが、残りの15万票は「彼には投票していないのと同じ」である。これだけは忘れないでほしい。
この本はいわゆる『週刊金曜日』での連載をまとめたものだが、巻末における対談の内容がふるっている。ネトウヨの人々からは「プロ市民」や「サヨク」が好んでよむ本にしか映らないだろう。敵でしかない人間が安倍を痛烈に批判しているのだが、対談内容がレビュー編集時点での日本を言い当てていることが気にかかる。金融緩和を柱とした経済対策をすることで財界に恩を売り、それで極右的な政策を推進しているのが現在の安倍内閣の現状なのだから。教育ではなく、経済を重視することをこの本では書いているのだが、安倍は「読んでない」といいつつも、この本を熟読したんだろうか。2007年9月11日から2012年9月26日までの5年あまり、彼が総裁に返り咲くと考えれば、決して長くなかった5年と2週間あまりであった。しかも時の総理だった野田佳彦から「解散総選挙」を口に出させたことで、彼は一瞬動揺したように見えたが、あれは「演技」であったと思いたい。あまりにも事がうまく行き過ぎていることに動揺したと思いたいのだ。