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ロハスの思考 (ソトコト新書) 新書 – 2006/6/1
「ロハスとは、ある種の思想革命である」と説く福岡氏。その真意と実情を、名文家としても知られる氏が、食や健康、狂牛病問題をはじめとするさまざまな最新ニュースを交えながら、原子レベルで考察していきます。
これまでわたくしたちを支配していたファストフードという名の加速、あるいはグローバリゼーションという名の均質化に対するパラダイムシフト——それが「ロハス」であり、その思想とそこから生まれる行動が、単なる一過性のブームではないことをこの本は示しています。
音楽家の坂本龍一、チェリストのヨーヨー・マ、作家の田中康夫、映画監督のモーガン・スパーロック、アース・ポリシー研究所のレスター・ブラウンなど、国内外の著名人との豪華対談も集録。「ロハスって何」?という方から、「ロハスの真意をより深く知りたい」という方まで、読者それぞれに、発見と納得、満足が必ず見つかる名著です。
【目次】
はじめに
○ロハスの思考
○勉強をしよう
ロハスの基礎知識
○酸化と還元
○ワンガリ・マータイ(2004年ノーベル平和賞受賞者)のこと
○ルシャトリエの法則
○平衡を乱す操作
○食べることの意味
○狂牛病が問いかけたもの
○エネルギーとエントロピーの原則
○流れの思考
○生命の新しくて古い定義
○小さな生命系のサスティナビリティ
○情報受容レセプターの感度を上げよう
○五感のレセプター
○環境問題を懐疑的に考える
懐かしい言葉を探そう
○時間その1 クローン
○時間その2 進化
○時間その3 万博
○時間その4 加速
○時間その5 リスク
食について考える
○何を食べるか?
○脳細胞の求めるものについて
○水について考える
○水をめぐるキーワード
○ロハスな水をどう選ぶか
○東京の水
○雑穀の科学、あるいは雑穀のリアリティ
○食育のための5つのキーワード
○ロハス的食育 5つの提案
○食と未来と見えないプロセス
トーク・ウィズ
○坂本龍一
○ヨーヨー・マ
○レスター・ブラウン
○モーガン・スパーロック
○田中康夫
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社木楽舎
- 発売日2006/6/1
- ISBN-104907818718
- ISBN-13978-4907818715
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出版社より
【目次】
はじめに
ロハスの思考 / 勉強をしよう
ロハスの基礎知識
酸化と還元 / ワンガリ・マータイ(2004年ノーベル平和賞受賞者)のこと / ルシャトリエの法則 / 平衡を乱す操作 / 食べることの意味 / 狂牛病が問いかけたもの / エネルギーとエントロピーの原則 / 流れの思考 / 生命の新しくて古い定義 / 小さな生命系のサスティナビリティ / 情報受容レセプターの感度を上げよう / 五感のレセプター / 環境問題を懐疑的に考える
懐かしい言葉を探そう
時間その1 クローン / 時間その2 進化 / 時間その3 万博 / 時間その4 加速 / 時間その5 リスク
食について考える
何を食べるか? / 脳細胞の求めるものについて / 水について考える / 水をめぐるキーワード / ロハスな水をどう選ぶか / 東京の水 / 雑穀の科学、あるいは雑穀のリアリティ / 食育のための5つのキーワード / ロハス的食育 5つの提案 / 食と未来と見えないプロセス
トーク・ウィズ
坂本龍一
ヨーヨー・マ
レスター・ブラウン
モーガン・スパーロック
田中康夫
登録情報
- 出版社 : 木楽舎 (2006/6/1)
- 発売日 : 2006/6/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 256ページ
- ISBN-10 : 4907818718
- ISBN-13 : 978-4907818715
- Amazon 売れ筋ランキング: - 712,449位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
ふくおかしんいち
1959年東京生まれ。京都大学卒。
米国ハーバード大学研究員、京都大学助教授などを経て、現在、青山学院大学総合文化政策学部教授。分子生物学専攻。専門分野で論文を発表するかたわら、一般向け著作・翻訳も手がける。
2007年に発表した『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)は、サントリー学芸賞、および中央公論新書大賞を受賞し、67万部を超えるベストセラーとなる。他に『プリオン説はほんとうか?』(講談社ブルーバックス、講談社出版文化賞)、『ロハスの思考』(ソトコト新書)、『生命と食』(岩波ブックレット)、『できそこないの男たち』(光文社新書)、『動的平衡』(木楽舎)、『世界は分けてもわからない』(講談社現代新書)、週刊文春の連載をまとめたエッセイ集『ルリボシカミキリの青』(文藝春秋)など、著書多数。
最新刊は対談集『エッジエフェクト−界面作用−』(朝日新聞出版)。
現在、ヒトがつくりかえた生命の不思議に迫る番組、NHK—BS「いのちドラマチック」に、レギュラーコメンテーターとして出演中。また、生物多様性の大切さを伝えるための環境省の広報組織「地球いきもの応援団」のメンバーもつとめる。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
他での掲載分を補足して出来上がったものです。
いまからみれば10数年前の状況では、
「ロハス」というのは、流行やスタイリッシュなものでした。
しかし、いまと読み返して特に共感したのは、
この本にすでに書かれている、「科学」を政治利用するという話です。
この新書自体は2006年に出版されたので、原発事故前でした。
あの事故を通してわかってきたのは、
政策の裏付けとして、偏った専門家、
あるいは特定の組織に飼い慣らされた専門家を配して、
専門的見解を述べさせて、政策主導に持って行ってしまう
社会構造の歪みがあるということ。
そこには自然や環境、そして未来の子孫への配慮はなく、
現時点での効率的な受益のみを優先とした、
近視眼的な発想をてんこ盛りにしているのです。
どうやらその行動様式は、人間本能的に、直感的に、
釈然としないという感覚を、
あの原発事故以来、多くの人が感じていることでしょう。
ではその釈然としない感覚とはなにか。
そもそも人間を機械論的に考えたり、
科学自体に全ての解を求めること自体がおかしいということ。
それは自然の法則とは、あいまいなバランスで保たれていて、
それをのちに福岡先生は「動的平衡」というキーワードで、
謎を解明していくことになります。
ただそこにまたジレンマが起こるのが、
やはり「ロハス」的思考、行動によって、
明確な利益を得るわけではないということ。
そのため経済人と呼ばれる方々は、いままの思考、
行動様式に回帰してしまうのでしょう。
だからいまこそ思想の変革としての、
ロハスの思考が大事になるのです。
果たしてどんな生活が私たちにとって良いものなのか
単なる便利さだけで利用すれば自然からのしっぺ返しがあり
それがただ事では済まされない
そのしっぺ返しにタイムラグがあるため
甚大な被害を巻き起こして気づかされることも
何をもって私たちは豊かな暮らしを送れるのか
今一度考え直してみる必要がある
「ロハス」(Lifestyles of health and sustainability)という
考え方はそんな中に健康と持続可能性に配慮した
ライフスタイルとして紹介されている
健康に配慮し自然の食品を食するというような事は
これまでもなされてきている
しかしながら「持続可能性」が配慮されていなければ
それらが本当の人間を含めた地球にとって優しい環境には
なりえないことを痛感させられる
「ロハス」は私たちが追求しなくてはならない
ライフスタイルではなく、エコスタイルなどの過渡期を乗り越え
私たちが落ち着くべきライフスタイルの最終形ではないかと
思わずにはいられない
当時狂牛病で騒がれていたのを思い出したのですが、最近のニュースでもありました。
(5/28)国産牛のBSE検査緩和、厚労・農水省検討 米産輸入対象拡大も
自殺者まで出したBSE騒動ですが、今では関連記事の扱いも小さくなり話題に上がることも少なくなりました。
そうしたなか、輸入拡大は徐々に始まろうとしています。
BSE騒動は変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の恐ろしさとともに、草食動物に肉を食べさせる人為操作のおぞましさが人々の恐怖感を刺激したと感じています。
日本で発生した狂牛病は感染ルートの特定が完全ではなかったと記憶していますが、時間が過ぎることで恐怖心と共に用心さも薄れているようです。
BSEのニュースを見ながらいろいろ考えていた頃の自分を思い出しました。
この本では最後に5人の方との対談があるのですが、この内容が2009年現在の状況をぴたりと言い当てているので吃驚してしまいます。
ロハスは自然の循環の中で生きることだという思考の立て方から導き出される答えは、何か大切なものを言い当てているのだと感じます。
牛が環境や人に対してインパクトが強いのはなぜか?
ロハスな水とは?
携帯電話は安全か?
坂本龍一の考えるロハスとは
など、福岡伸一先生の幅広い知識と交流から「環境」と「健康」について考察しています。
ただ、本書は雑誌「ソトコト」に不定期連載されていたエッセイをまとめたものなので、読後感としてはちょっと中途半端(物足りない)かな・・・。本書を入り口に、ロハスについて考えるのがちょうどよいと思います。
多くの一般読者を魅了した(むろん自分も魅了されたひとり)気鋭の生物学者によるロハス論。
「ロハスの基礎知識」では広範な論点がコンパクトにまとめられ、
批判的にではあるが、ロンボルグにまで言及されており、目配りも利いている。
しかしここではある種のインテリが陥りやすい典型的な陥穽が現れている。
科学者としての誠実さ緻密さは疑い得ないだけに、困ったもんだとしか言えない。
この手のコスモポリタン・エリート(対談で出てくる坂本龍一などもその典型だが)
のロハス志向に特有なのが、地球資源の有限性は云々するくせに、
限られた資源をいかに配分すべきかを考える思考であるところの
経済学やリスク論に対する恐るべき無理解である。
狂牛病の全頭検査の是非についても心情的にはともかく(自分も心情的には…)
冷静に考えれば、強硬に全頭検査を主張するのは横暴と言うしかない。
また「はじめに」で「直感が導きやすい誤謬を見なおすために」勉強しよう、
とあり、これには諸手を上げて賛成できるのだが、後の方では、
専門家の知見に対して素人の直観を擁護しているのは疑問である。
一種のシステム論的全体論である動的平衡論に基づく「時間性」の倫理が語られるが、
これも「ある種のインテリ」には心地良く響くだろう。
内田樹なども哲学的な文脈から「時間性」を抽出し奇妙な社会評論を繰り広げているが、
相互の影響関係でもあるのだろうか。
確かに環境も時間性も生命の連続性も大切だが、
もっと切迫した貧困と死にさらされている人々のことも忘れて欲しくない。
科学的なモノの見方や科学と哲学の境界、科学史についての理解が
不十分であるとしばしば指摘される。
この本ではまず「はじめに」において、なぜ勉強をしなければいけないか、
なぜ数学を学ぶのか、なぜ直感に頼ることが危険なのかを明快に述べている。
本編においても、生物関連のトピックを中心におきつつ、クローンや狂牛病、
地球温暖化仮説といった科学と政治とにまたがる問題を意欲的に取り上げている。
そしてまた、生命とは何かという点にもジワジワと侵入している。
唯一残念なのはタイトル、ロハスという単語を見て
「健康と持続可能性に配慮したライフスタイル」を連想する人は少ないだろう。
ここは編集上の問題であろうが、カタカナ外来語でなく日本語で勝負して欲しかった。
全編に渡って、福岡教授の主張、あるいは科学哲学観が感じられる内容であり、
福岡伸一ファンは間違いなく「買い」でしょう。
一点目。「すべての物質は還元状態から酸化状態へと移行する」という 大きな括りは大変勉強になった。人間が物を食べることも体内で炭水化物を酸化していることであり 石油を燃やすことも酸化であるという話は実に面白い。
地球温暖化、原油高騰、食糧危機という現代の三題噺を「酸化」という切り口で共通化させられるという点は 誠に考えさせられるものがある。福岡は それを説明した上で 酸化状態から還元状態へ「リサイクル」する 植物の光合成を取り上げ その循環こそが地球の本質であり 循環のバランスの悪化こそが 現在の病根であると指摘する。本書が書かれたのは2006年であり その後の原油高騰と太陽光発電ブームを見るにつけて 本書の先見性には感銘を受けた。
二点目。但し 本書は散漫のそしりを免れない。
狂牛病関係に紙面を割いているが 「ロハスの思考」という題名に対する狂牛病からのアプローチに説得性がなく 話が浮いてしまっている。
これは雑誌「ソトコト」の連載を集めたという本書の成り立ちゆえ やむを得ない面もあろうかと思うが 上記一点目の「切れ味」が素晴らしかっただけに その後のゆるい展開がもったいない気がする。
ロハスとは福岡が言いきっている通り マーケティングの言葉だ。ロハス関連商品の売れ行きが気になる人も多いと思う。それを割り切りながら 一体何が出来るのかということだと思う。結局 理想と現実の折り合いをつけることこそが 長続きする=sustainableな 運動であり思想であろうから。
「専門家は職業であり、彼らはそのテクノロジーが広まることで糊口をしのいでいる。
だから常に彼らはある選択肢に関して、リスク対ベネフィットの説明に一定の省略を行い、
何らかのインセンティブを設けて、そのテクノロジーを受け入れる方向に誘導する。」
「専門家がもし素人に対して、なんらかの優位性があるとすれば、それはそのテクノロジーの"危うさ"に気がついている、ということだ。」
「私たちは操作の延長線上に解答はないことを知るのである」