出版社に勤めるアラフォー・ヒロイン【水上駒子】は、会社と言う戦場&家庭と言う作業場を往復する毎日で、少しマンネリ感を感じ始めていましたが、人事異動や新規事業と言う波風が立ち始め、その余波は微温湯反復作業場だった家庭内にも及び始めます。
彼女の家庭は、息子こそ(惰性で?)高校生まで育て上げましたが、現在は仕事&家事が男女逆転しており、専業主夫家庭と言う特異性を有しています。
そして会社では、夫に作って貰った弁当を会社に持って行き覗き込まれたり、女だてらに出世したら色目を使ったかとやっかまれたりと、社会の荒波にガッツリ揉まれており、それらは本作では試練や障害要素として襲い掛かって来ます。
本作の見所としては、まず男女の視点差が挙げられ、出世欲が絡む企業人としてのスタンスの違いだけで無く、女性管理職が会議に出陣する際に、ファッションスタイルに気を使う様なんかも、男性には無い要素として細かく描かれています。
もう一つは、家庭内の庶民的ないざこざで、夫と食事の好みで心理戦を繰り広げたり、息子が遅めの反抗期(?)で高校辞めて放浪しようとしたりと、ある意味家族らしさも強調されています。
また、出版社描写に関しても、著者の古巣と言う事もあって、非常に多分野の事を網羅してリアルに描かれており、出版業界の
SHIROBAKO
みたいな側面も十分に満たしています。
尚、オチには重役まで登場しての舌戦となっており、なかなかのサプライズ感もありました。
イラストは関西出身の若手
【げみ】
が担っており、表紙画からはラノベ調にも見受けられますが、挿絵は一切ありません。
総じて、強いメッセージ性があるとは感じない作品ですが、働く女性の生き方&それに対する周りの視線を、ドラマ仕立てに公にすると言う観点には面白みがあります。
また、緩和的閑話として織り交ぜられている家庭内描写にも、ニヤリと笑える息抜き調の面白さがあって、割とイッキ読み出来る痛快性も感じられましたので、☆×5とします。
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駒子さんは出世なんてしたくなかった 単行本(ソフトカバー) – 2018/2/28
碧野 圭
(著)
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「えっ、私が次長に昇進! ?」
水上駒子(みなかみこまこ)42歳。出版社で働く管理課課長。専業主夫の夫と高校生の息子あり。
平穏な毎日に突然降りかかった昇進辞令。
社内をかけめぐる噂と悪口、足を引っ張る年上の部下、女を使うことも厭わない同性ライバル…
セクハラ・パワハラの横行する男社会をかいくぐり、駒子はどんな明日をつかむのか! ?
『書店ガール』の著者による、女も、男も、働くすべての人に贈る、痛快お仕事小説!
装画:げみ
装丁:岡本歌織(next door design)
水上駒子(みなかみこまこ)42歳。出版社で働く管理課課長。専業主夫の夫と高校生の息子あり。
平穏な毎日に突然降りかかった昇進辞令。
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セクハラ・パワハラの横行する男社会をかいくぐり、駒子はどんな明日をつかむのか! ?
『書店ガール』の著者による、女も、男も、働くすべての人に贈る、痛快お仕事小説!
装画:げみ
装丁:岡本歌織(next door design)
- 本の長さ257ページ
- 言語日本語
- 出版社キノブックス
- 発売日2018/2/28
- ISBN-104908059934
- ISBN-13978-4908059933
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商品の説明
著者について
愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年『辞めない理由』で作家デビュー。他の著書に、ベストセラーとなりドラマ化された『書店ガール』シリーズ、フィギュアスケート小説『銀盤のトレース』シリーズ、日常ミステリー『菜の花食堂のささやかな事件簿』シリーズ、『情事の終わり』『半熟AD』『スケートボーイズ』など多数。
登録情報
- 出版社 : キノブックス (2018/2/28)
- 発売日 : 2018/2/28
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 257ページ
- ISBN-10 : 4908059934
- ISBN-13 : 978-4908059933
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,027,006位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 23,541位日本文学
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2018年4月3日に日本でレビュー済み
2018年8月23日に日本でレビュー済み
セクハラ事件のリカバリーで昇進を手に入れた子持ち女性の小説
この作者は、「書店ガール」のシリーズを読んでいたのですが
女性の仕事を題材に書くのが好きなのかこれもそうですね
子持ち女性がなぜか昇進を手に入れて苦労する物語です。
あらすじは出版社の部長が美人部下にセクハラを訴えられ会社として
ダメージを食らっているところで二人の女性課長を次長に引き上げます。
一人はばりばりのキャリアウーマン、そしてもう一人の女性が子持ちの
管理部課長の駒子さんです。成績でどちらかが部長にあげるということで
競わされます。そんな駒子さんですが、お荷物な部署を引き受け、家庭内も
子供が退学するという事態で大変になるという流れです。
もともとは連載とのことで、大きなオチとかはなく一冊にまとめたら、
棚ぼたな結論になってて残念ではあります。
とはいえ、「書店ガール」のような苦労しながら社会で頑張る女性の小説は
読んでいて気持ちいいです おすすめです
この作者は、「書店ガール」のシリーズを読んでいたのですが
女性の仕事を題材に書くのが好きなのかこれもそうですね
子持ち女性がなぜか昇進を手に入れて苦労する物語です。
あらすじは出版社の部長が美人部下にセクハラを訴えられ会社として
ダメージを食らっているところで二人の女性課長を次長に引き上げます。
一人はばりばりのキャリアウーマン、そしてもう一人の女性が子持ちの
管理部課長の駒子さんです。成績でどちらかが部長にあげるということで
競わされます。そんな駒子さんですが、お荷物な部署を引き受け、家庭内も
子供が退学するという事態で大変になるという流れです。
もともとは連載とのことで、大きなオチとかはなく一冊にまとめたら、
棚ぼたな結論になってて残念ではあります。
とはいえ、「書店ガール」のような苦労しながら社会で頑張る女性の小説は
読んでいて気持ちいいです おすすめです
2018年8月10日に日本でレビュー済み
読みやすくはありますが、いかにもありきたりのキャラクターと、ありふれた出来事の連続ですので、読んでいて、先の展開に対するドキドキ感はありません。
問題児を集めて、さて何が起こるかと思うと、皆問題なく頑張ります。
そして、最後は黄門さまのお裁きで、めでたし、めでたし。
軽すぎて、ドラマの原作にもならないのでは?
問題児を集めて、さて何が起こるかと思うと、皆問題なく頑張ります。
そして、最後は黄門さまのお裁きで、めでたし、めでたし。
軽すぎて、ドラマの原作にもならないのでは?
2018年3月20日に日本でレビュー済み
ちょっと読み始めて、奥が深く、出版社内の記述も細かそうなので
少しずつ分けて読もうとしていました。
しかし、実際は、思わず一気に読んでしまいました!
前半、嫌味な上司、嫌な部下、嫌な同期、と嫌な人物だらけが登場しますが、
この本の特徴は、「この登場人物は、最後までこの立ち位置だろうな」
と思って読んでいると、そうじゃないことです!
そして、最後は、こういうラストかと思って読んでいたら、もう1つ予想外なラストが。
この作品は今後、ドラマ化、映画化されるでしょうが、
その時この人物は誰が演じるだろうと想像して読むと面白いです。
出版業界の知識が増えます。
会社での人間関係の勉強になります。
高校生の子供の教育の参考にもなります。
少しずつ分けて読もうとしていました。
しかし、実際は、思わず一気に読んでしまいました!
前半、嫌味な上司、嫌な部下、嫌な同期、と嫌な人物だらけが登場しますが、
この本の特徴は、「この登場人物は、最後までこの立ち位置だろうな」
と思って読んでいると、そうじゃないことです!
そして、最後は、こういうラストかと思って読んでいたら、もう1つ予想外なラストが。
この作品は今後、ドラマ化、映画化されるでしょうが、
その時この人物は誰が演じるだろうと想像して読むと面白いです。
出版業界の知識が増えます。
会社での人間関係の勉強になります。
高校生の子供の教育の参考にもなります。
2021年11月18日に日本でレビュー済み
男尊女卑の社風が残る出版社で課長として働く駒子が突然、新規事業部の次長を担うことになる。
上層部の単なる思いつきなのだが、女性管理職の少ない会社ゆえに駒子は嫉視の対象となり、年上の部下は言うことを聞かず、難問が次々に駒子に降りかかる。
しかし、駒子はそんな難題を家族や周囲の励ましや助言に助けられてどうにか持ちこたえ、問題点を一つ一つ解決して成長していくこの小説は、多くのビジネスウーマンへの応援歌となっている。
まだまだセクハラ・パワハラ、そして女性蔑視の風土が根強い日本の企業文化の中で必死に働く女性達の姿が浮かんでくる。
駒子の頑張りは、読む者に勇気を与える魅力を持っている。多くのビジネスパーソンに一読をお勧めしたい。
上層部の単なる思いつきなのだが、女性管理職の少ない会社ゆえに駒子は嫉視の対象となり、年上の部下は言うことを聞かず、難問が次々に駒子に降りかかる。
しかし、駒子はそんな難題を家族や周囲の励ましや助言に助けられてどうにか持ちこたえ、問題点を一つ一つ解決して成長していくこの小説は、多くのビジネスウーマンへの応援歌となっている。
まだまだセクハラ・パワハラ、そして女性蔑視の風土が根強い日本の企業文化の中で必死に働く女性達の姿が浮かんでくる。
駒子の頑張りは、読む者に勇気を与える魅力を持っている。多くのビジネスパーソンに一読をお勧めしたい。
2018年4月15日に日本でレビュー済み
著者碧野圭さんのことはよく知らなかったのですが、こんな面白い小説を書く方だったんですね。
非常に読みやすく、二時間ほどで読めました。
仕事のこと、子どものこと、夫との関係。次から次へと問題が起こってきて、一体どう落ち着くのだろう、とハラハラしました。
少々ご都合主義的展開もありますが、「そうそう!」と思う箇所がいくつも。
年上部下を持ちことの難しさはうなづきながら読みました。駒子さんには今後も出世して欲しい大団円で、スッキリしました。
松嶋菜々子あたりでドラマになりそうです。
非常に読みやすく、二時間ほどで読めました。
仕事のこと、子どものこと、夫との関係。次から次へと問題が起こってきて、一体どう落ち着くのだろう、とハラハラしました。
少々ご都合主義的展開もありますが、「そうそう!」と思う箇所がいくつも。
年上部下を持ちことの難しさはうなづきながら読みました。駒子さんには今後も出世して欲しい大団円で、スッキリしました。
松嶋菜々子あたりでドラマになりそうです。