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暗い時代の人間性について 単行本 – 2002/2/1
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- 本の長さ98ページ
- 言語日本語
- 出版社情況出版
- 発売日2002/2/1
- ISBN-104915252604
- ISBN-13978-4915252600
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
20世紀の「暗い時代」を通過したハンナ・アーレントは、他者に対して開かれた「友情」を通して「共通世界」を継承・発展させていく政治-新たな政治のパラダイムを提唱する。
登録情報
- 出版社 : 情況出版 (2002/2/1)
- 発売日 : 2002/2/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 98ページ
- ISBN-10 : 4915252604
- ISBN-13 : 978-4915252600
- Amazon 売れ筋ランキング: - 900,604位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 5,745位政治入門
- - 115,814位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2015年11月28日に日本でレビュー済み
アーレントがドイツの思想家であるゴットホルト・エフライム・レッシングの生誕200年を記念して、ハンブルク市が1929年に設立したレッシング賞を受賞した際に行った講演を冊子にしたもの。
アーレントが講演の中で表明したものは、文学的・思想的に多大な影響を残した啓蒙主義者としてのレッシングに対する単純な賞賛というより、何よりも自由な思考を優先し、論争的で批判的で、公的なものとの折り合いが悪く、生前には何らの栄誉を受けることもなかったレッシングに対する支持と弁護と言って良い。
またアーレントが表題とした「暗い時代」とは、ある限定した時代ではなく、“公共性の空間が暗くなり、世界の永続性が疑わしくなって、その結果、人間たちが、自らの生活の利益と私的自由を適切に考慮に入れてくれることしか政治に求めないことが当たり前になってしまう時代”であり、その「暗い時代」の中でも「最も暗い時代」がナチスの時代であるとしている。
テーマは次の四つ。
「自己への逃避と運動の自由」、「暗い時代の人間本性」、「内的移住の限界について」、「「真理」と「友情」」、
最後にインゲボルグ・ノルトマンによる「解説 自由が問題である」が載せられている。
薄いながら内容的には多彩であり、個人的に重要と思われる部分について感想を含めてまとめると次のようになろうかと思います。
人間にとって重要なものは「自由」であり、それが奪われる「暗い時代」において特に、人間は自己の思考の中に退却(=内的移住)しようとする。現実を無視することさえなければ、という条件のもとにアーレントはそれを認めるのだが、ただし内的移住によっては現実あるいは世界を変えることはできないのだとする。
また、「暗い時代」に限らず、全ての人間は何らかの過ちを犯していると言って良く、その過ちであった過去に対して我々がなしえるのは、“事実を知り、その事実に耐え、そこから帰結してくるものを見据え、待つこと”だとする。人間は過去を克服することはできないとしても、心から「嘆く」という行為を通して過去を受け止め、それによって許しを請うことは、許されても良いのではないだろうか。
そうした過去を含めて、世界は持続的に語り続けられない限りいわゆる“非人間的”なものに留まり、世界が“人間的”なものとなるためには「会話」の対象にならなければならないとし、レッシングはいかなる「真理」(それはもはや「会話」の対象とはならない「真理」)も否定し、またいかなる「真理」も押し付けられるのを拒んだのだとする。そして彼は、法的・道徳的・宗教的に拘束されることなく「生き生きと変化する」思考のありかたを重視し、その対象は自己自身ではなく、常に他の人々の立場と意見をめぐる世界に関してであり、レッシングにとっての「真理」とは言語を通して語られ“人間化”されるところにのみ存在するものだったとしている。
最後のアーレントの、「全ての人間が突然一つの意見に一致し、それによって多数者が一者となり、多様性のある人間たちの「間」でのみ形成される世界が地上から消える」のは「暗い時代」の一つの別な表現であろうし、そこでは“人間的”な多種多様な「真理」は押し潰され、権力が提示してくる一方的な「真理」だけが「真理」としてまかり通るだろう。これは政治哲学者としてのアーレントの発言としても、そして何時いかなる時代においても重要な意味を持つものだと思います。
講演のまとめということもあり、用語の定義が厳密に行われているとは言えず、その展開には矛盾と限界があり、また四つのテーマが繋ぎきれていないという印象も受ける。
ただしレッシングの思想を通して、アーレントの哲学の一端を知るための一冊としては重要なのではないかと思います。
アーレントが講演の中で表明したものは、文学的・思想的に多大な影響を残した啓蒙主義者としてのレッシングに対する単純な賞賛というより、何よりも自由な思考を優先し、論争的で批判的で、公的なものとの折り合いが悪く、生前には何らの栄誉を受けることもなかったレッシングに対する支持と弁護と言って良い。
またアーレントが表題とした「暗い時代」とは、ある限定した時代ではなく、“公共性の空間が暗くなり、世界の永続性が疑わしくなって、その結果、人間たちが、自らの生活の利益と私的自由を適切に考慮に入れてくれることしか政治に求めないことが当たり前になってしまう時代”であり、その「暗い時代」の中でも「最も暗い時代」がナチスの時代であるとしている。
テーマは次の四つ。
「自己への逃避と運動の自由」、「暗い時代の人間本性」、「内的移住の限界について」、「「真理」と「友情」」、
最後にインゲボルグ・ノルトマンによる「解説 自由が問題である」が載せられている。
薄いながら内容的には多彩であり、個人的に重要と思われる部分について感想を含めてまとめると次のようになろうかと思います。
人間にとって重要なものは「自由」であり、それが奪われる「暗い時代」において特に、人間は自己の思考の中に退却(=内的移住)しようとする。現実を無視することさえなければ、という条件のもとにアーレントはそれを認めるのだが、ただし内的移住によっては現実あるいは世界を変えることはできないのだとする。
また、「暗い時代」に限らず、全ての人間は何らかの過ちを犯していると言って良く、その過ちであった過去に対して我々がなしえるのは、“事実を知り、その事実に耐え、そこから帰結してくるものを見据え、待つこと”だとする。人間は過去を克服することはできないとしても、心から「嘆く」という行為を通して過去を受け止め、それによって許しを請うことは、許されても良いのではないだろうか。
そうした過去を含めて、世界は持続的に語り続けられない限りいわゆる“非人間的”なものに留まり、世界が“人間的”なものとなるためには「会話」の対象にならなければならないとし、レッシングはいかなる「真理」(それはもはや「会話」の対象とはならない「真理」)も否定し、またいかなる「真理」も押し付けられるのを拒んだのだとする。そして彼は、法的・道徳的・宗教的に拘束されることなく「生き生きと変化する」思考のありかたを重視し、その対象は自己自身ではなく、常に他の人々の立場と意見をめぐる世界に関してであり、レッシングにとっての「真理」とは言語を通して語られ“人間化”されるところにのみ存在するものだったとしている。
最後のアーレントの、「全ての人間が突然一つの意見に一致し、それによって多数者が一者となり、多様性のある人間たちの「間」でのみ形成される世界が地上から消える」のは「暗い時代」の一つの別な表現であろうし、そこでは“人間的”な多種多様な「真理」は押し潰され、権力が提示してくる一方的な「真理」だけが「真理」としてまかり通るだろう。これは政治哲学者としてのアーレントの発言としても、そして何時いかなる時代においても重要な意味を持つものだと思います。
講演のまとめということもあり、用語の定義が厳密に行われているとは言えず、その展開には矛盾と限界があり、また四つのテーマが繋ぎきれていないという印象も受ける。
ただしレッシングの思想を通して、アーレントの哲学の一端を知るための一冊としては重要なのではないかと思います。