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ナウシカ解読: ユートピアの臨界 単行本 – 1996/2/1

3.6 5つ星のうち3.6 13個の評価

稲葉振一郎著。宮崎駿『風の谷のナウシカ』(以下『ナウシカ』)の解読本。ジブリ作品の「解読本」としては、私の読んだ中では異色かつ白眉の一冊。『ナウシカ』をユートピア文学と捉え、作中からさまざまな論点を提起し読み解いていく。かなり衝撃を受けました。 著者の稲葉さんは現在、明治学院大学助教授。専攻は、なんだっけ・・・倫理社会学?1996年(七年前)初版発行。現在読み返してもまったく違和感を感じない、現代的な視点(むしろ出版当時より現代的だと思う)を感じさせる。ユートピア論そのものがすぐれて現代的なせいかもしれないが。------「政治」と「倫理」を巡る様々な問題について考えさせられる一冊。個人的には、この本からノージックらのリバータリアニズム、テロをめぐる問題(文中では加藤朗が紹介されてるが)、ハンナ・アレント・・・と興味が広がりました。 解釈や論理の是非はともかくとして、ナウシカをネタにそっち系を考えてみたい方にはお勧め。あと、「忘却の穴」とか万人が体制にとって潜在的に絶対の敵となる「状況」にゾッとしたい方にもお勧め。やっぱり現代的だなぁ。

商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

成長する物語「風の谷のナウシカ」はその内的なテーマと思想的難問にも拘らず完成した。その難問とは何か。作者はどんな解決を与えたのか。それは本当に解決となっているのか。巻末に宮崎氏へのインタビュー。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 窓社 (1996/2/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1996/2/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 221ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4943983871
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4943983873
  • カスタマーレビュー:
    3.6 5つ星のうち3.6 13個の評価

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稲葉 振一郎
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2020年3月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
増補版を買ったのですが、宮崎駿インタビューが割愛されていたのでやむなく買いました。
29ページにわたるインタビューは漫画ナウシカに関して宮崎が語ったものでは最も詳しいと思います。
自分でもよくわからないで漫画セリフを書いて後でその意味が分かったということや、今でも本人がわからないことがたくさんあるということに驚きました。
漫画ナウシカの書き手の気持ちがよくわかり、ためになりました。漫画ナウシカは神話と言っていいと思います。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年9月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても面白かった。
だだ、この本が出た当時に読んでいたならば、分析の手法に興味を持っても、基礎的な知識の乏しさ故の理解力の低さによって、今の様には読めなかっただろう。
風の谷のナウシカが、古典になり得るテキストである事を示唆している本であると思う。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2012年4月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
漫画ナウシカをよく整理して読み解きたいとの思いからこの本を読み始めたのだけれど、やはり難しい。
社会学や哲学に興味はあるものの、専門知識がなさすぎる自分にとっては、本書を読み進めるのに一つ一つの言葉を丹念に調べて行かねばならず、読み終えるのに大変苦労した。
ただ、最初から最後まで難解だというわけでもなく、直接ナウシカのテクストを扱っているページが本書全体の半分くらいあり、その辺りは専門知識がなくても比較的読みやすかった
また、考察自体は納得できるものがあり、特に「同じ一つの事実と向かい合い、同じ一つの世界に共に生きているからこそ、様々に異なる立場、様々に異なる価値観のもとにある人々は、己の内に閉じこもることを許されないのである」という指摘には考えさせられるものがあった
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年9月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 本書は、現代のユートピア論として漫画「ナウシカ」の思想的意義を紡ぎだし、その限界を見定めようとする、大真面目な試みである。著者は社会学者らしいが、本書は学者が自分の知識をひけらかすためにキャッチーな題材としてマンガやアニメを利用するだけの著作とはまったく違うし、せまい意味での「社会学」の枠に収まる内容でもない。
 著者は自らも考えることを読者に対して容赦なく要求する。現代哲学の理論的な話題も登場する。論述の密度もかなり高い。つまり、本書が「難解」であるのは、本書の知的水準が高いためだろう。(他のレヴューにヨーロッパの哲学の素養が必要だと書いてあるが、それを言い出すなら英米系の分析哲学や本邦の政治思想史の知識も必要だ。都市論のジェイコブズや哲学のノージックはアメリカ人だよー。)とはいえ、最低限の説明は本文中でされている。だから別に、求められる専門「知識」の水準が高いわけではない。むしろ話題の広さが本書を「難解」にしているのかもしれない。文体の硬さも余計に難しく見えることの一因か。
 いずれにしても、「ナウシカ」がそれだけの思考を要求してくる作品であるということ、つまり、本物の社会的あるいは政治的・倫理的・哲学的問題を提起せずにはいられない作品であること。その認識を著者と共有できなかったとすれば、それは読者が読者として未熟なだけである可能性が大きいと思う ―― そうでないと言うのなら、その人はなぜ本書の意義がないのかを議論するレヴューくらい書けるはず。私としては、アーレントを援用したノージック批評からナウシカの「倫理」を読み解く第五章が、とくに圧巻だと思う。たいへん刺激的なナウシカ論だった。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年11月8日に日本でレビュー済み
名作『風の谷のナウシカ』をまな板に乗せて、
アーレントやノージックといった著名な哲学者の思想を紹介し、
著者のユートピア論を展開します。
出版当時に購入しましたが、長年積ん読してあり、
ようやく読み出したら一気に読み切ることができました。
難解な内容のツボを押さえて、読みやすく工夫されていると思います。

1996年当時に、25年後の日本を
ここまで正確に読み通していたことに驚きました。
ユートピア論については原作者が感性で描き、
うまく言語化できていないことを著者が読み解きながらも、
折り合いはつけられなかったことをインタビューから感じました。

『風の谷のナウシカ』が、
哲学者が本気で取り組める作品であったことが分かった一方、
「作者は、”分からない人には分かってもらわなくて構わない”
 って言ってたし、分からなくっても別にいいんだなぁ」
と、本作を読んで改めて思いました。
2003年12月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「ナウシカ」の孕んでいるテーマが深甚であるだけに、言葉と概念とをもって語られることの意義は大きい。特にマンガ「ナウシカ」は、アニメ版が環境や権力など諸問題の「形象」であるに留まるのに対して、諸問題が複雑に入り組みしかも二転三転する。概念を用いてそれを解明するという意味で、本書は「読解」でなくて「解読」という題を冠するのだと思う。……「青き清浄の地」が、実は触れがたき地であるという事実。ここに論旨があり、『人間の条件』や『啓蒙の弁証法』なんかを参照してユートピア論を展開する。本書はむしろ「ナウシカ」という親しいテクストを介したアーレントやアドルノ・ホルクハイマーの入門書かもしれない。けれども「ナウシカ」のユートピア観が相当ハイレベルなものであることは解る。読んで実際スゴいと思った。著者が、宮崎駿は思想家だと言っている箇所があるが、私もそれに同意したいと思う。
論の展開がテクストの複雑さに引き摺られている点、著者はもう少し修行が要る。
32人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年10月29日に日本でレビュー済み
単にジブリ作品をネタとしたありがちなものではなく、この本は学者が知見を駆使してマジでナウシカを解読しています。分析考察は容赦なく難解ですが、同時に画とセリフが小説のようにわかりやすく的確に言語化されており、この点が本当に素晴らしい。漫画の表現の限界というか困難というか、漫画で表現すると難しいことが文章にすると随分判りやすくなるものですね。そんなことを感じました。それにしても、ここまで人口に膾炙した作品で人間のジレンマに触れるベリーダークな世界観を表現できる宮崎駿ってほんとに凄い。しかしながら伝わりづらい部分も大きく、そこを補足し深堀するという誰かが成すべき仕事を本書は成したと思う。巻末の駿インタビューも大ボリュームで買って損はないとおもいます。多少難解だとしても。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年9月28日に日本でレビュー済み
アニメ版・マンガ版共に「ナウシカ」が好きだったので,この本を読んだ。まず最初の感想は表現が難解すぎるということだ。私がこういった本を読み慣れていないだけかもしれないが,それにしても著者が言わんとしていることがわかりにくかった。
第二に,批評本というのは,こういうものなのかもしれないが,著者のあまりにも独りよがりの見解に違和感を覚える。その見解も,宮崎駿氏の見解とはかなりずれていると思われる。
解読というタイトルは,あまりにもおこがましいのでは,ないだろうか。
20人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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