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光瀬龍 SF作家の曳航(えいこう) (ラピュータエクセレンス) 単行本(ソフトカバー) – 2009/7/3
ダブルポイント 詳細
光瀬龍没後十周年メモリアルとして刊行。
大学生時代に菊川善六名義で書かれた未発表習作「肖像」を含む、単行本未収録作品13編(加筆され単行本化される以前の雑誌での初出バージョン等を含む)とエッセイ39編。
光瀬自身が単行本のあとがきや雑誌のエッセイなどで語った心象風景やこだわりが、各作品へと昇華される過程を、徹底検証してつまびらかにした「光瀬龍自伝」。
大学生時代に菊川善六名義で書かれた未発表習作「肖像」を含む、単行本未収録作品13編(加筆され単行本化される以前の雑誌での初出バージョン等を含む)とエッセイ39編。
光瀬自身が単行本のあとがきや雑誌のエッセイなどで語った心象風景やこだわりが、各作品へと昇華される過程を、徹底検証してつまびらかにした「光瀬龍自伝」。
- 本の長さ296ページ
- 言語日本語
- 出版社ラピュータ
- 発売日2009/7/3
- 寸法15.1 x 2 x 21 cm
- ISBN-104947752890
- ISBN-13978-4947752895
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商品の説明
著者について
1928年3月18日-1999年7月7日。
東京都出身。
東京教育大学卒業後、高校教師として都内の女子校で教鞭を取る傍ら、SF同人誌『宇宙塵』誌上に作品を発表。『SFマガジン』1962年5月号に『晴の海1979年』で商業誌デビュー。
歴史小説と時代小説との積極的融合をはかったSF作品をはじめ、ジュブナイルSF、歴史や科学エッセイ、漫画作品の原作など、活躍は多岐に渡る。
小説での代表作は、阿修羅王やナザレのイエスらの神話的闘争を描いた『百億の昼と千億の夜』。哀愁と虚無に満ちた独特の文体は「光瀬節」として知られ、今なお多くのファンを魅了。
また、在野の自然観察家としての豊富な知見を生かして、動物の生態観察にもとづいた一連のエッセイ・野鳥図鑑なども執筆。この分野での代表作は『ロン先生の虫眼鏡』シリーズ全3巻。
東京都出身。
東京教育大学卒業後、高校教師として都内の女子校で教鞭を取る傍ら、SF同人誌『宇宙塵』誌上に作品を発表。『SFマガジン』1962年5月号に『晴の海1979年』で商業誌デビュー。
歴史小説と時代小説との積極的融合をはかったSF作品をはじめ、ジュブナイルSF、歴史や科学エッセイ、漫画作品の原作など、活躍は多岐に渡る。
小説での代表作は、阿修羅王やナザレのイエスらの神話的闘争を描いた『百億の昼と千億の夜』。哀愁と虚無に満ちた独特の文体は「光瀬節」として知られ、今なお多くのファンを魅了。
また、在野の自然観察家としての豊富な知見を生かして、動物の生態観察にもとづいた一連のエッセイ・野鳥図鑑なども執筆。この分野での代表作は『ロン先生の虫眼鏡』シリーズ全3巻。
登録情報
- 出版社 : ラピュータ; A5版 (2009/7/3)
- 発売日 : 2009/7/3
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 296ページ
- ISBN-10 : 4947752890
- ISBN-13 : 978-4947752895
- 寸法 : 15.1 x 2 x 21 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,133,624位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 135,415位ノンフィクション (本)
- - 202,515位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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ライター。大阪生まれ。
デザインの学校を卒業後、雑誌『アニメージュ』(徳間書店)でライターとしてスタート。
その後、某電機メーカーの関連会社に勤務。ビジネスツールや企業のWEBサイトの制作にかかわる。
会社に勤めながらも個人で執筆・編集活動を展開。業務がビジネス系だったので、個人の仕事はサブカル系とした。
現在も、自分が好きだったモノやコトをテーマにこだわり、執筆・編集をしている。
日本SF作家クラブ・会員/日本古典SF研究会・会員/日本ジュール・ヴェルヌ研究会・会員。
サイト「GARAMON」を運営中。
http://www.garamon.jp.org/
カスタマーレビュー
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トップレビュー
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2021年11月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本を購入した理由。それは「暁はただ銀色」の初版が読めるから。ただそれだけだった。ラストが違うという情報も得ていたので、私はまずソノラマ文庫版を読み返してから、その記憶が薄れないうちに、続けて本書を読んでみた。途中まではほぼ一緒だった。しかし、後半1/3にさしかかると…「えっつ?!」というのが正直な感想だった。そう来るか、という感じ。さらに、初版と文庫版を比較しながらざっと目を通してみた。そうすると、前半部分にも細かい相違や加筆があることが分かる。初版の方も、それはそれで文庫版とは違う1個の作品として十分に楽しめる。私は文庫版通読、初版、両社の比較読み、と3回楽しめた。光瀬ファンなら、それだけでも非常に価値ある資料なのは間違いない。
2013年11月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
光瀬龍さんのファンならば、ぜひ読んでおいてソンはないと思います。生々しい戦時中の記述は必読です。
2009年7月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本SFを曳航した大家の、没後10年を経ての記念出版物。
しかも、これほどメモリアルな諸作のほとんどが初収録作品で構成されているというから、嬉しい…というより驚き。
いや、本音は悲しくさえあった。
これは、あのSFの時代に、少しでも胸を躍らせたものであるならばレクイエムとして必ず買うべき本だ。ぼくらには、その義務がある。
などと深刻ぶりっ子はともかく、阿修羅王やアンドロメダ・ストーリーズ、ついでに時間局員シリーズの未収録短編なんかも読めたりする光瀬ファン感涙・失禁ものの、お宝本です。
読める幸せを感謝して、さあ買え!
しかも、これほどメモリアルな諸作のほとんどが初収録作品で構成されているというから、嬉しい…というより驚き。
いや、本音は悲しくさえあった。
これは、あのSFの時代に、少しでも胸を躍らせたものであるならばレクイエムとして必ず買うべき本だ。ぼくらには、その義務がある。
などと深刻ぶりっ子はともかく、阿修羅王やアンドロメダ・ストーリーズ、ついでに時間局員シリーズの未収録短編なんかも読めたりする光瀬ファン感涙・失禁ものの、お宝本です。
読める幸せを感謝して、さあ買え!
2009年8月17日に日本でレビュー済み
宮野由梨香「阿修羅王はなぜ少女か 光瀬龍『百億の昼と千億の夜』の構造」(第3回日本SF評論賞受賞作)以来・・。
生前にあまり語られなかった、その前半生に注目が集まった、SF界の亡き巨人・光瀬龍。
彼が自身について語るエッセイ集は生前、ほとんど刊行されなかったが、この本ではその種の「自伝的エッセイ」を集成し、編者自身も「光瀬龍自伝」的な内容を目指し、丹念な編集が行われている。
空襲体験、4年しか住まなかったのに「故郷」としてこだわった岩手県前沢町への思い、さまざまな学校や職を転々とした20代の文学青年時代。などなど。
その知られざる原像が解き明かされる。
なかでも、30歳で「宇宙塵」に入会し、翌年31歳で女子高の教師となり「そこで、はじめて定職についた」という経歴には驚かされる。
生前にあまり語られなかった、その前半生に注目が集まった、SF界の亡き巨人・光瀬龍。
彼が自身について語るエッセイ集は生前、ほとんど刊行されなかったが、この本ではその種の「自伝的エッセイ」を集成し、編者自身も「光瀬龍自伝」的な内容を目指し、丹念な編集が行われている。
空襲体験、4年しか住まなかったのに「故郷」としてこだわった岩手県前沢町への思い、さまざまな学校や職を転々とした20代の文学青年時代。などなど。
その知られざる原像が解き明かされる。
なかでも、30歳で「宇宙塵」に入会し、翌年31歳で女子高の教師となり「そこで、はじめて定職についた」という経歴には驚かされる。
2009年12月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
光瀬龍の作品のバックボーンになる戦争体験、大学、青春など50代の一ファンにはとても印象深い1冊
光瀬龍、栗本薫、吉村昭など若いときから熱中した作家が去ってしまい喪失感があった。
この本で自分の若い時代を思い出してしまった。
光瀬龍のバックボーンの無常観を終戦直前の多くの日本人が体現していたことなど、戦争についても考えさせられた。
光瀬龍、栗本薫、吉村昭など若いときから熱中した作家が去ってしまい喪失感があった。
この本で自分の若い時代を思い出してしまった。
光瀬龍のバックボーンの無常観を終戦直前の多くの日本人が体現していたことなど、戦争についても考えさせられた。
2015年10月24日に日本でレビュー済み
SF作品を通して知った光瀬龍。かつて、30数年前、萩尾望都による挿絵「宇宙叙事詩」の出版記念で、光瀬氏が地方都市の書店に来られサイン会があった。売り出し中の梶尾真治もいた。早川文庫「百億の昼と千億の夜」にサインをいただいた。光瀬氏の講話で「物語には、宝探しと人殺ししかない。恋愛も宝探しのひとつととらえられる」との言葉を今でも覚えている。質問時間に、誰かが第三世界の貧困についてどう考えるかとサヨク系の質問をしたところ、「流通問題を調べてみなさい」と冷静に答えられた。
私の光瀬龍は、SF作家であり、ロン先生であったが、本作と「焼跡の蜃気楼」を読むと、人間光瀬龍が見えてくる。彼にとって、作品群はフィクションではなく、リアルだったんだと気づかせられた。
改めて読むと、その言葉、表現の多様さと的確な描写に驚かされる。
私の光瀬龍は、SF作家であり、ロン先生であったが、本作と「焼跡の蜃気楼」を読むと、人間光瀬龍が見えてくる。彼にとって、作品群はフィクションではなく、リアルだったんだと気づかせられた。
改めて読むと、その言葉、表現の多様さと的確な描写に驚かされる。
2013年1月20日に日本でレビュー済み
うーん、懐かしいです。大学入学して京都で下宿を始めたころ、百万遍の書店で『たそがれに還る』を買い求めたのが病みつき。SFの光瀬龍はマンガの楳図かずおと並んで、ぼくの最も好きな作家であり続けました。こんな透明で清らかな作風の作家はもう出ないでしょう。比較できるのは和製ゴシック・ロマンスの故・佐々木丸美さんとか、マンガの萩尾望都さんとか‥‥。と、ここまで書いて、いずれも女性作家だと気付きました。そう、光瀬SFの魅力は、女性が出てくるのが不似合いなほどのハードな宇宙空間の話なのに、なぜかミッションスクール風の透明な感性で書かれていること。萩尾さんはじめ少女漫画家たちを引き付けたのもむべなるかなです。
とりわけ本書で嬉しかったのは、少年少女SFの代表作『暁はただ銀色』の初版が読めたこと。しかも舞台は、ぼく自身が中学一年まで住んでいた東急目蒲線沿線!本書の年譜を見ると作家デビュー前には洗足池女子高の教師だったというから、ひょっとして同じ電車に乗り合わせていたかもなどと、余計に親しみがわきました。
さて、60年代中盤の日本SF界は、小松左京の「果てしなき流れの果てに」に続いて光瀬さんの「百億の昼と千億の夜」が出て、星新一、小松、光瀬の三羽烏と言われていた。ところが次第に、SF界の序列で光瀬さんは、より若い筒井康隆眉村卓豊田有恒といった社会学SFに年々、追い抜かれてゆくようになった。70年安保等の世相もあって俗臭紛々たる、失礼、社会的なジャーナリズムには「形而上的」な光瀬SFは馴染まないんだな、と思った。当時やっていた同人誌の仲間にSFを紹介してくれと言われて「宇宙船が星から星へとひっそりと渡ってゆく」と口上を述べ始めると途端に、つまらなそうな顔をされた事も思い起こされる。そのうち光瀬さんもSFに疲れたのか、時代小説を書き始めた。そこに降ってわいたような少女漫画家たちのエール。少し情けなくなる。
とりわけ本書で嬉しかったのは、少年少女SFの代表作『暁はただ銀色』の初版が読めたこと。しかも舞台は、ぼく自身が中学一年まで住んでいた東急目蒲線沿線!本書の年譜を見ると作家デビュー前には洗足池女子高の教師だったというから、ひょっとして同じ電車に乗り合わせていたかもなどと、余計に親しみがわきました。
さて、60年代中盤の日本SF界は、小松左京の「果てしなき流れの果てに」に続いて光瀬さんの「百億の昼と千億の夜」が出て、星新一、小松、光瀬の三羽烏と言われていた。ところが次第に、SF界の序列で光瀬さんは、より若い筒井康隆眉村卓豊田有恒といった社会学SFに年々、追い抜かれてゆくようになった。70年安保等の世相もあって俗臭紛々たる、失礼、社会的なジャーナリズムには「形而上的」な光瀬SFは馴染まないんだな、と思った。当時やっていた同人誌の仲間にSFを紹介してくれと言われて「宇宙船が星から星へとひっそりと渡ってゆく」と口上を述べ始めると途端に、つまらなそうな顔をされた事も思い起こされる。そのうち光瀬さんもSFに疲れたのか、時代小説を書き始めた。そこに降ってわいたような少女漫画家たちのエール。少し情けなくなる。