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Sleuth [DVD] [Import] (1972)

4.5 5つ星のうち4.5 548個の評価

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新品 中古品
DVD 1枚組
¥5,013 ¥5,833
DVD 1枚組
¥13,794 ¥14,183
DVD 1枚組
¥11,380
DVD 1枚組
¥16,200
フォーマット 色, HiFi サウンド, ワイドスクリーン
コントリビュータ Olivier, Caine
言語 英語

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登録情報

  • アスペクト比 ‏ : ‎ 1.66:1
  • メーカーにより製造中止になりました ‏ : ‎ いいえ
  • 言語 ‏ : ‎ 英語
  • 製品サイズ ‏ : ‎ 19.05 x 13.67 x 1.52 cm; 113.4 g
  • EAN ‏ : ‎ 0013131040999, 9786304836613
  • メディア形式 ‏ : ‎ 色, HiFi サウンド, ワイドスクリーン
  • 発売日 ‏ : ‎ 1998/1/27
  • 出演 ‏ : ‎ Olivier, Caine
  • 言語 ‏ : ‎ 英語 (Dolby Digital 2.0 Mono)
  • 販売元 ‏ : ‎ Anchor Bay Entertainment
  • ASIN ‏ : ‎ 6304836619
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 1
  • カスタマーレビュー:
    4.5 5つ星のうち4.5 548個の評価

カスタマーレビュー

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邦題「探偵(スルース)」。日本未ディスク化。憎悪、軽蔑、嫉妬、劣等感渦巻く、歪んだ2人芝居スリラーの傑作。必見。
5 星
邦題「探偵(スルース)」。日本未ディスク化。憎悪、軽蔑、嫉妬、劣等感渦巻く、歪んだ2人芝居スリラーの傑作。必見。
仕様も生産国もメディアも異なる商品頁のレビューが共有されているがASIN:B0010BTMCA、EAN: 5014437953230のレビュー。2008年、英import PAL盤 DVD. リージョン2だがPAL盤、(英Paramount社。英語音声。英語字幕あり(SDH))。簡単な仕様は文末にあります。レビューを書いている間に品切れになってしまいました・・。邦題:「探偵(スルース)」、1972年、米=英、カラー、138分、監督はジョセフ・L・マンキウイッツ(「幽霊と未亡人」「クレオパトラ」「裸足の伯爵夫人」等)。サー・ローレンス・オリヴィエ、マイケル・ケイン主演。上記コードと同じ仕様・パケのDVDを所収した英国盤ボックス(マイケル・ケイン5枚組ボックス、PAL盤)を本サイトで購入・鑑賞。邦盤が、製作から40年以上たつが未だに邦盤ディスク化されないのは謎(VHSは発売済み)。当時の英国新旧2大俳優の激突二人芝居の傑作。英国の人気推理作家アンドリュー(ローレンス・オリヴィエ)のゴシックな豪邸を訪ねる美容師の青年マイロ(マイケル・ケイン)。作家の年少の美しき妻とデキている青年は決着をつけに邸を訪れた。作家は寝取られ亭主だ。浪費癖ある若い妻への不満がありながら、若きケインに激しい対抗心と嫉妬を燃やすが、作家はとんでもない相談を美容師に持ちかけて・・。人の弱点を突くことはうまく、1点取られれば2点取り戻さないとすまない2人。当時上り坂であり、すでに若き実力派という世評を得ていたケインと、英国を代表する男優として確固たる地位を築いていたオリヴィエの新旧演技対決でもある。悪意の銃弾を笑顔に隠して撃ちあい、エスカレートしていく憎悪と罠のゲーム。特に貴族趣味だが子供じみた酔狂ぶりが鼻に就くオリヴィエの狡猾で冷血な好事家、蒐集マニアぶりはさすがの貫録。美しい妻への愛憎半ばの分裂感情がギラリとのぞくところは恐ろしい。だが、育ちの劣等感をバネにするケインの逆襲ぶりも負けてはいない。英国社会で失敗した父への、そして富へのこれまた愛憎半ばする感情の表現には悲哀さえ漂う。ブラックコメディというとミスリードしそうだが、2人の芝居は観る者に妙な含み笑いをもたらす。誰かを徹底的に貶めるということ、ゲームがゲームがなくなる様はおぞましい・・。人の負の側面を容赦なく晒す作者の視線が存外黒く、ゾッとする瞬間がある一級のスリラーだ。いくらでもあからさまな異常心理モノにできそうだが、そうはしない。監督と脚色の腕とセンスだろう。このように、本作の魅力はサプライズなストーリー展開だけにあるのではない。ゲーム性というのはキーワードといえるが、単なるパズル趣味に頼った作風でもない。それ以上に(英国社会を語る際に度々言及されるように、そして先行レビュアーさまご指摘の通り)主演の2人に裕福でフェイマスで昔からの生粋の英国人と、庶民(ここでは二世の労働者階級)を代表させる。作家がケインにParents backgroundを嫌味っぽく訊ねたり、ことあるごとに二世であることを思い知らせるセリフが頻出。アングロ・サクソン、英国気質の上位性を振りかざす高慢なオリヴィエが持つ、移民二世(ここでは南欧。Wopとか言うらしい)への軽蔑とともに、ケインの秘めた怒り・鬱屈・コンプレックスが描かれる。この2人のみならず、英国人と外国人の内なるテンションや、普段は口にしない階層の壁から垣間見える本音・本性。筋を知ればお終いという作りではない。英国事情に明るい方はより楽しめるだろうと思う。が(私のように)そうでない者にもとびきり面白い。英国社会の側面を赤裸々に描きつつ、人の冷血な醜さを浮かび上がらせ、複数回の鑑賞に耐えうる。原作戯曲・脚色を担当したアンソニー・シェーファーの代表作だが、他にアガサ・クリスティのポワロ物の「ナイル殺人事件」や、ヒッチコック監督の「フレンジー」の脚色、そしてあの「ウィッカーマン」の脚本も手掛けている(双子の弟ピーター・シェーファーは「The Public Eye」(映画題「フォロー・ミー」)、「エクウス」やフォアマンの「アマデウス」の原作戯曲・脚色を担当した。とんでもない双子だ。余計だが、弟のピーターの描いた戯曲を元にした映画「アマデウス」も、憎悪とコンプレックス渦巻く2人の関係を描いたものだった)。人間の悪意をからかうような軽快なジョン・アディソンの音楽が本作を皮肉な喜劇風にしている。また英国撮影界の重鎮オズワルド・モリスの撮影、ケン・アダムの(本格推理マニア垂涎(?)の)美術のどれもが第1級の仕上がり。Sleuthは名詞・動詞で探偵、調査する、探るという意味。廉価なプレス盤の邦盤を待つ。出れば迷わず買いの1本。類似作として「デス・トラップ 死の罠」、コメディとして「名探偵登場」もお薦め。★オリジナル・データSleuth, 1972,(UK=US)Palomar Pictures International・20th Century Fox,aspect ratio 1.85:1, 138min, Color, Mono, 35mm ( IMDb )★ASIN:B0010BTMCAと同仕様のボックス所収盤について傷、パラはほとんどなく、諧調もあり、ブライトで自然な色乗り。ややディテール表現に欠けるが特にストレスはなく、DVDとしては及第点。何度かVHS, あるいはテレビ録画で観てきた方なら英語字幕のみでも問題ないと思われる。ただしPAL盤であることに留意。マイケル・ケイン、ジュード・ロウによるリメイク(ケネス・ブラナー監督)と間違われれぬよう。リージョン2, PAL、英盤映像仕様は16:9LB(ヴィスタ)、画面アスペクト比:1.85:1133分(PALマスターなので4%速い)片面?層、Color.音声:英語, Mono字幕:英語、英語(SDH)。日本語字幕なし, On・Off 可能メインメニュー、チャプターメニューあり映像特典:なし音声特典:なし発売・販売:英Paramount Home Entertainment, 2008★本サイトで買える他の商品:(DVDカテゴリで、Sleuthまたはスルースで検索。仕様は内外サイトから総合判断):現在安いものだけ列挙。〇米盤:ASIN: B00005R24G、EAN:0001313117409。リージョン1、Starz・Anchor Bay社、2002年、仕様不明、英語字幕ない模様。〇スペイン盤(La Huella):ASIN:B007ZQAI68、EAN:8436037888731。オール・リージョンだがPAL盤。La Casa Del Cine社、2011年、16:9で1.85:1だが英語字幕なし。スペイン語字幕のみ。〇別の英盤:B000068OX9、EAN:5060020620409。リージョン2だがPAL盤。Anchor Bay社、2002年、仕様不明、英語字幕有無不明。他は高いか在庫切れ。〇邦盤未ディスク化。VHSは1種出ていました。
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上位レビュー、対象国: 日本

2018年7月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
レビューページは統一なんですね。

邦盤はDVD未発売ですが、どうしても欲しくて輸入盤を購入しました。
今回購入したUMBRELLA盤DVDは、リージョンフリーのNTSC方式でしたので問題なく再生できました。
VHSに録画してましたので字幕なしでもストーリーは分かりますが、やっぱり邦盤でBlu-rayを出してほしいです。
メーカーさん、ご検討ください。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年2月8日に日本でレビュー済み
仕様も生産国もメディアも異なる商品頁のレビューが共有されているがASIN:B0010BTMCA、EAN: 5014437953230のレビュー。2008年、英import PAL盤 DVD. リージョン2だがPAL盤、(英Paramount社。英語音声。英語字幕あり(SDH))。簡単な仕様は文末にあります。レビューを書いている間に品切れになってしまいました・・。
邦題:「探偵(スルース)」、1972年、米=英、カラー、138分、監督はジョセフ・L・マンキウイッツ(「幽霊と未亡人」「クレオパトラ」「裸足の伯爵夫人」等)。サー・ローレンス・オリヴィエ、マイケル・ケイン主演。

上記コードと同じ仕様・パケのDVDを所収した英国盤ボックス(マイケル・ケイン5枚組ボックス、PAL盤)を本サイトで購入・鑑賞。邦盤が、製作から40年以上たつが未だに邦盤ディスク化されないのは謎(VHSは発売済み)。当時の英国新旧2大俳優の激突二人芝居の傑作。

英国の人気推理作家アンドリュー(ローレンス・オリヴィエ)のゴシックな豪邸を訪ねる美容師の青年マイロ(マイケル・ケイン)。作家の年少の美しき妻とデキている青年は決着をつけに邸を訪れた。作家は寝取られ亭主だ。浪費癖ある若い妻への不満がありながら、若きケインに激しい対抗心と嫉妬を燃やすが、作家はとんでもない相談を美容師に持ちかけて・・。人の弱点を突くことはうまく、1点取られれば2点取り戻さないとすまない2人。当時上り坂であり、すでに若き実力派という世評を得ていたケインと、英国を代表する男優として確固たる地位を築いていたオリヴィエの新旧演技対決でもある。悪意の銃弾を笑顔に隠して撃ちあい、エスカレートしていく憎悪と罠のゲーム。

特に貴族趣味だが子供じみた酔狂ぶりが鼻に就くオリヴィエの狡猾で冷血な好事家、蒐集マニアぶりはさすがの貫録。美しい妻への愛憎半ばの分裂感情がギラリとのぞくところは恐ろしい。だが、育ちの劣等感をバネにするケインの逆襲ぶりも負けてはいない。英国社会で失敗した父への、そして富へのこれまた愛憎半ばする感情の表現には悲哀さえ漂う。ブラックコメディというとミスリードしそうだが、2人の芝居は観る者に妙な含み笑いをもたらす。誰かを徹底的に貶めるということ、ゲームがゲームがなくなる様はおぞましい・・。人の負の側面を容赦なく晒す作者の視線が存外黒く、ゾッとする瞬間がある一級のスリラーだ。いくらでもあからさまな異常心理モノにできそうだが、そうはしない。監督と脚色の腕とセンスだろう。

このように、本作の魅力はサプライズなストーリー展開だけにあるのではない。ゲーム性というのはキーワードといえるが、単なるパズル趣味に頼った作風でもない。それ以上に(英国社会を語る際に度々言及されるように、そして先行レビュアーさまご指摘の通り)主演の2人に裕福でフェイマスで昔からの生粋の英国人と、庶民(ここでは二世の労働者階級)を代表させる。作家がケインにParents backgroundを嫌味っぽく訊ねたり、ことあるごとに二世であることを思い知らせるセリフが頻出。アングロ・サクソン、英国気質の上位性を振りかざす高慢なオリヴィエが持つ、移民二世(ここでは南欧。Wopとか言うらしい)への軽蔑とともに、ケインの秘めた怒り・鬱屈・コンプレックスが描かれる。この2人のみならず、英国人と外国人の内なるテンションや、普段は口にしない階層の壁から垣間見える本音・本性。筋を知ればお終いという作りではない。英国事情に明るい方はより楽しめるだろうと思う。が(私のように)そうでない者にもとびきり面白い。英国社会の側面を赤裸々に描きつつ、人の冷血な醜さを浮かび上がらせ、複数回の鑑賞に耐えうる。

原作戯曲・脚色を担当したアンソニー・シェーファーの代表作だが、他にアガサ・クリスティのポワロ物の「ナイル殺人事件」や、ヒッチコック監督の「フレンジー」の脚色、そしてあの「ウィッカーマン」の脚本も手掛けている(双子の弟ピーター・シェーファーは「The Public Eye」(映画題「フォロー・ミー」)、「エクウス」やフォアマンの「アマデウス」の原作戯曲・脚色を担当した。とんでもない双子だ。余計だが、弟のピーターの描いた戯曲を元にした映画「アマデウス」も、憎悪とコンプレックス渦巻く2人の関係を描いたものだった)。

人間の悪意をからかうような軽快なジョン・アディソンの音楽が本作を皮肉な喜劇風にしている。また英国撮影界の重鎮オズワルド・モリスの撮影、ケン・アダムの(本格推理マニア垂涎(?)の)美術のどれもが第1級の仕上がり。Sleuthは名詞・動詞で探偵、調査する、探るという意味。廉価なプレス盤の邦盤を待つ。出れば迷わず買いの1本。類似作として「デス・トラップ 死の罠」、コメディとして「名探偵登場」もお薦め。

★オリジナル・データ
Sleuth, 1972,(UK=US)Palomar Pictures International・20th Century Fox,aspect ratio 1.85:1, 138min, Color, Mono, 35mm ( IMDb )

★ASIN:B0010BTMCAと同仕様のボックス所収盤について
傷、パラはほとんどなく、諧調もあり、ブライトで自然な色乗り。ややディテール表現に欠けるが特にストレスはなく、DVDとしては及第点。何度かVHS, あるいはテレビ録画で観てきた方なら英語字幕のみでも問題ないと思われる。ただしPAL盤であることに留意。マイケル・ケイン、ジュード・ロウによるリメイク(ケネス・ブラナー監督)と間違われれぬよう。

リージョン2, PAL、英盤
映像仕様は16:9LB(ヴィスタ)、画面アスペクト比:1.85:1
133分(PALマスターなので4%速い)
片面?層、Color.
音声:英語, Mono
字幕:英語、英語(SDH)。日本語字幕なし, On・Off 可能
メインメニュー、チャプターメニューあり

映像特典:なし
音声特典:なし
発売・販売:英Paramount Home Entertainment, 2008

★本サイトで買える他の商品:(DVDカテゴリで、Sleuthまたはスルースで検索。仕様は内外サイトから総合判断):現在安いものだけ列挙。

〇米盤:ASIN: B00005R24G、EAN:0001313117409。リージョン1、Starz・Anchor Bay社、2002年、仕様不明、英語字幕ない模様。
〇スペイン盤(La Huella):ASIN:B007ZQAI68、EAN:8436037888731。オール・リージョンだがPAL盤。La Casa Del Cine社、2011年、16:9で1.85:1だが英語字幕なし。スペイン語字幕のみ。
〇別の英盤:B000068OX9、EAN:5060020620409。リージョン2だがPAL盤。Anchor Bay社、2002年、仕様不明、英語字幕有無不明。
他は高いか在庫切れ。
〇邦盤未ディスク化。VHSは1種出ていました。
カスタマー画像
5つ星のうち5.0 邦題「探偵(スルース)」。日本未ディスク化。憎悪、軽蔑、嫉妬、劣等感渦巻く、歪んだ2人芝居スリラーの傑作。必見。
2017年2月8日に日本でレビュー済み
仕様も生産国もメディアも異なる商品頁のレビューが共有されているがASIN:B0010BTMCA、EAN: 5014437953230のレビュー。2008年、英import PAL盤 DVD. リージョン2だがPAL盤、(英Paramount社。英語音声。英語字幕あり(SDH))。簡単な仕様は文末にあります。レビューを書いている間に品切れになってしまいました・・。
邦題:「探偵(スルース)」、1972年、米=英、カラー、138分、監督はジョセフ・L・マンキウイッツ(「幽霊と未亡人」「クレオパトラ」「裸足の伯爵夫人」等)。サー・ローレンス・オリヴィエ、マイケル・ケイン主演。

上記コードと同じ仕様・パケのDVDを所収した英国盤ボックス(マイケル・ケイン5枚組ボックス、PAL盤)を本サイトで購入・鑑賞。邦盤が、製作から40年以上たつが未だに邦盤ディスク化されないのは謎(VHSは発売済み)。当時の英国新旧2大俳優の激突二人芝居の傑作。

英国の人気推理作家アンドリュー(ローレンス・オリヴィエ)のゴシックな豪邸を訪ねる美容師の青年マイロ(マイケル・ケイン)。作家の年少の美しき妻とデキている青年は決着をつけに邸を訪れた。作家は寝取られ亭主だ。浪費癖ある若い妻への不満がありながら、若きケインに激しい対抗心と嫉妬を燃やすが、作家はとんでもない相談を美容師に持ちかけて・・。人の弱点を突くことはうまく、1点取られれば2点取り戻さないとすまない2人。当時上り坂であり、すでに若き実力派という世評を得ていたケインと、英国を代表する男優として確固たる地位を築いていたオリヴィエの新旧演技対決でもある。悪意の銃弾を笑顔に隠して撃ちあい、エスカレートしていく憎悪と罠のゲーム。

特に貴族趣味だが子供じみた酔狂ぶりが鼻に就くオリヴィエの狡猾で冷血な好事家、蒐集マニアぶりはさすがの貫録。美しい妻への愛憎半ばの分裂感情がギラリとのぞくところは恐ろしい。だが、育ちの劣等感をバネにするケインの逆襲ぶりも負けてはいない。英国社会で失敗した父への、そして富へのこれまた愛憎半ばする感情の表現には悲哀さえ漂う。ブラックコメディというとミスリードしそうだが、2人の芝居は観る者に妙な含み笑いをもたらす。誰かを徹底的に貶めるということ、ゲームがゲームがなくなる様はおぞましい・・。人の負の側面を容赦なく晒す作者の視線が存外黒く、ゾッとする瞬間がある一級のスリラーだ。いくらでもあからさまな異常心理モノにできそうだが、そうはしない。監督と脚色の腕とセンスだろう。

このように、本作の魅力はサプライズなストーリー展開だけにあるのではない。ゲーム性というのはキーワードといえるが、単なるパズル趣味に頼った作風でもない。それ以上に(英国社会を語る際に度々言及されるように、そして先行レビュアーさまご指摘の通り)主演の2人に裕福でフェイマスで昔からの生粋の英国人と、庶民(ここでは二世の労働者階級)を代表させる。作家がケインにParents backgroundを嫌味っぽく訊ねたり、ことあるごとに二世であることを思い知らせるセリフが頻出。アングロ・サクソン、英国気質の上位性を振りかざす高慢なオリヴィエが持つ、移民二世(ここでは南欧。Wopとか言うらしい)への軽蔑とともに、ケインの秘めた怒り・鬱屈・コンプレックスが描かれる。この2人のみならず、英国人と外国人の内なるテンションや、普段は口にしない階層の壁から垣間見える本音・本性。筋を知ればお終いという作りではない。英国事情に明るい方はより楽しめるだろうと思う。が(私のように)そうでない者にもとびきり面白い。英国社会の側面を赤裸々に描きつつ、人の冷血な醜さを浮かび上がらせ、複数回の鑑賞に耐えうる。

原作戯曲・脚色を担当したアンソニー・シェーファーの代表作だが、他にアガサ・クリスティのポワロ物の「ナイル殺人事件」や、ヒッチコック監督の「フレンジー」の脚色、そしてあの「ウィッカーマン」の脚本も手掛けている(双子の弟ピーター・シェーファーは「The Public Eye」(映画題「フォロー・ミー」)、「エクウス」やフォアマンの「アマデウス」の原作戯曲・脚色を担当した。とんでもない双子だ。余計だが、弟のピーターの描いた戯曲を元にした映画「アマデウス」も、憎悪とコンプレックス渦巻く2人の関係を描いたものだった)。

人間の悪意をからかうような軽快なジョン・アディソンの音楽が本作を皮肉な喜劇風にしている。また英国撮影界の重鎮オズワルド・モリスの撮影、ケン・アダムの(本格推理マニア垂涎(?)の)美術のどれもが第1級の仕上がり。Sleuthは名詞・動詞で探偵、調査する、探るという意味。廉価なプレス盤の邦盤を待つ。出れば迷わず買いの1本。類似作として「デス・トラップ 死の罠」、コメディとして「名探偵登場」もお薦め。

★オリジナル・データ
Sleuth, 1972,(UK=US)Palomar Pictures International・20th Century Fox,aspect ratio 1.85:1, 138min, Color, Mono, 35mm ( IMDb )

★ASIN:B0010BTMCAと同仕様のボックス所収盤について
傷、パラはほとんどなく、諧調もあり、ブライトで自然な色乗り。ややディテール表現に欠けるが特にストレスはなく、DVDとしては及第点。何度かVHS, あるいはテレビ録画で観てきた方なら英語字幕のみでも問題ないと思われる。ただしPAL盤であることに留意。マイケル・ケイン、ジュード・ロウによるリメイク(ケネス・ブラナー監督)と間違われれぬよう。

リージョン2, PAL、英盤
映像仕様は16:9LB(ヴィスタ)、画面アスペクト比:1.85:1
133分(PALマスターなので4%速い)
片面?層、Color.
音声:英語, Mono
字幕:英語、英語(SDH)。日本語字幕なし, On・Off 可能
メインメニュー、チャプターメニューあり

映像特典:なし
音声特典:なし
発売・販売:英Paramount Home Entertainment, 2008

★本サイトで買える他の商品:(DVDカテゴリで、Sleuthまたはスルースで検索。仕様は内外サイトから総合判断):現在安いものだけ列挙。

〇米盤:ASIN: B00005R24G、EAN:0001313117409。リージョン1、Starz・Anchor Bay社、2002年、仕様不明、英語字幕ない模様。
〇スペイン盤(La Huella):ASIN:B007ZQAI68、EAN:8436037888731。オール・リージョンだがPAL盤。La Casa Del Cine社、2011年、16:9で1.85:1だが英語字幕なし。スペイン語字幕のみ。
〇別の英盤:B000068OX9、EAN:5060020620409。リージョン2だがPAL盤。Anchor Bay社、2002年、仕様不明、英語字幕有無不明。
他は高いか在庫切れ。
〇邦盤未ディスク化。VHSは1種出ていました。
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2006年5月30日に日本でレビュー済み
 数年前、ミステリー書籍の老舗早川書房の月刊誌「ミステリー・マガジン」が、"20世紀ミステリー映画の遺産"と題して、書評家、映画評論家、作家らがミステリー映画のベストテンを選出した際、「第三の男」、「情婦」、「めまい」、「死刑台のエレベーター」、「チャイナタウン」から「ブレードランナー」、「スティング」まで、"ミステリー"の括りの中での、様々なジャンルの傑作を押しのけて、栄えあるベストワンに選ばれたのが今作である。イギリスで10年近く大ヒット・ロングランを続けたアンソニー・シェーファーの戯曲を、巨匠ジョセフ・L・マッキウィッツが舞台劇さながらに演出、イギリスが誇る名優ローレンス・オリビエと、当時二枚目スターとして売り出していたマイケル・ケインが丁々発止に演技戦の火花を散らす。ミステリーである故、内容に言及することは差し控えるが、極めてトリッキーに富んだ展開と、ウイットな中に悪意と皮肉が内包されたな感覚にドップリとはまり込んでしまう。この映画を評する時よく語られるのが、これはイギリスに於ける階級間の蔑視と憎悪の対立をシニカルに描いているとの意見で、まさしく、高貴な上流階級出身のベストセラー作家と労働者の下層階級で成り上がった美容師の対決は、実際のオリビエとケインの出自と重なり、見ごたえ十分だ。なお、今作は、日本版ビデオも既発されており、初めて鑑賞される方には、やはりそちらをお薦めする。どちらにしても、DVD化が待たれる作品であるが、もはや、ケインとジュード・ロウによるリメイク作(一向に撮入したとの情報が流れてこないのが残念だが)公開に便乗する形での発売しか期待が持てないかも知れない。
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Maynard Crabbs
5つ星のうち5.0 Hard to find classic
2023年12月2日にアメリカ合衆国でレビュー済み
Amazonで購入
I’ve never regretted buying a region-free DVD player. Great film, fast shipping
Movie Buff
5つ星のうち5.0 The first Sleuth (1972, J.L. Mankiewicz) is undoubtedly the best rendition.
2022年8月27日にカナダでレビュー済み
Amazonで購入
Sleuth (1972 ) with its racing dialogue and incomparable actors ( both Olivier and Caine were nominated )
and a truly stealthy makeup effect make, this the superior rendering to Branagh’s (2008 ) version.
Mankiewicz’s last film, he too was nominated for direction. A true classic. Movie Buff.
Chris Mol
5つ星のうち5.0 De beste film ooit.
2023年8月1日にオランダでレビュー済み
Amazonで購入
Geen Nederlandse ondertiteling. Dat is wel jammer. Maar nu ben ik wel in het bezit van de beste film ooit gemaakt. Het is de verfilming van een toneelstuk. De twee speler zijn de beste toneelspelers op aarde.
Karen Vernon
5つ星のうち5.0 A brilliant film of the brilliant play
2022年6月3日にオーストラリアでレビュー済み
Amazonで購入
I remember seeing this movie when I was a teenager, and I still love it today. Great performances by Olivier & Caine, each one playing off each other so well. I love the sets, and it’s easy to see the influence on more contemporary films like Knives Out.
It was a great pity when Sleuth was remade some years ago using Michaels Caine as the aging writer, and Jude Law as the younger man, I expected something comparable but it was a disappointment. It’s quite a wordy film, very much a direct translation from the play by Anthony Shaffer (brother to the more prominent playwright Peter Shaffer). Very happy to find this dvd.
Medici
5つ星のうち5.0 Mord mit kleinen Fehlern ' 'We are from different worlds, you and me, Andrew.' ' MÖGLICHE SPOILER
2011年9月5日にドイツでレビュー済み
Amazonで購入
Da ist es! Das perfekte Anschauungsmaterial für den Fall, dass irgendjemand noch daran zweifeln sollte, dass zwei (oder drei???) Schauspieler mehr als zwei Stunden einen Spannungsbogen erstellen können, der einen vom ersten bis zum letzten Moment fesselt. Dazu bedarf es natürlich zweier echter Vollblutschauspieler und die waren mit Laurence Olivier und Michael Caine gefunden. Was macht es doch für eine ungeheure Freude, den beiden beim 'Spielen' zuzuschauen. Ich vermisse auch in keinster Weise eine deutsche Tonspur oder deutsche Untertitel, denn ich behaupte - und damit mag ich recht allein auf weiter Flur stehen -, dass gerade die Originalsprache den Klassen- und Altersunterschied der beiden viel deutlicher macht als es jede Übersetzung ins Deutsche kann - von den absolut entscheidenden Wortspielen, die nur im Englischen funktionieren, einmal völlig abgesehen.

Olivier und Caine merkt man die Spielfreude deutlich an und die Chemie zwischen den beiden ist elektrisierend. Beide waren 1973 für den Oscar® für die beste männliche Hauptrolle nominiert, mussten sich aber Marlon Brando für 'Der Pate' geschlagen geben. Wäre vielleicht auch ungerecht gewesen, einem von beiden den Oscar® zu verleihen, denn der andere wäre automatisch leer ausgegangen. Daß beide den Preis verdient hätten, steht außer Frage. Was mich allerdings ein bisschen verwundert ist, dass Alec Cawthorne nicht als bester Nebendarsteller nominiert wurde - sein Inspector Doppler ist unerreicht.

Für Regisseur Joseph L. Mankiewicz war es der Abschied von der Leinwand. Er hätte sich keinen besseren Film aussuchen können. Mit den beiden Schauspielern wird er nicht viel zu tun gehabt haben (ich kann mir ehrlich gesagt nicht vorstellen, dass Olivier und Caine auch nur eine Regieanweisung benötigt haben ;-)), so konnte er sich komplett auf alles andere konzetrieren. Was für ein Luxus für einen Regisseur. Die Ausstattung sei noch extra erwähnt. Was da an Spielen und Anspielungen zusammengetragen wurde, lässt bei jedem Filmfan das Herz höher schlagen: Die Gaslaterne aus der Bakerstreet, der Original-Edgar-Allen-Poe-Preis, den der Autor des Stückes Anthony Shaffer verliehen bekam, ein Rettungsring der RMS Mauretania (das Schiff wurde 1935 außer Dienst gestellt und seitdem diente der ehemalige Leseraum der ersten Klasse als Kantine in den Pinewood Studios, wo der Film gedreht wurde), die Photowand mit Portraits von Marlene Dietrich, Leslie Howard u.v.a. Während der Dreharbeiten 1972 starb der Herzog von Windsor ' seiner wird mit einer relativ langen Einblendung zweier Photos von ihm (einmal als König und das andere während seiner Abdankungsrede) gedacht und für Marguerites Ölbildnis hat Joanne Woodward (Oscar-Preisträgerin und Paul Newmans Ehefrau) Modell gesessen.

Ich empfehle dringend, sich diesen Film in der Originalsprache anzuschauen und von der ersten bis zur letzten Minute zu genießen.
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