オークランドファンクと呼ばれるエッセンスを織り交ぜた作品。
内へ、奥へ向かっていく感覚が危うい陶酔感を誘う。
キラキラ・チコチコとしたシンセの音、輪郭のぼやけたドラム、
そこに切り込む重くてソリッドなベース。
チープな音作りが功を奏した典型。80年代の影響も見て取れます。
終始ダウンテンポで繰り広げられるトラックが描き出す弛緩しきった世界。
乾いた汗を想起させるエロティックで背徳的な空間。
too shortの淡々となおかつ矢継ぎ早に言葉を吐き出すラップもかなりイル。
いわゆるウェッサイの本流をなぞりつつも、そこから一歩踏み出し
独自の世界観を完全に構築しています。
ハイライトは2、4、11。真夜中に灯りを落として聴きましょう。
初めて聴いた時はさーっと聴き流す感じになると思いますが、
波長が合ってからがやばい。麻薬的な魅力が潜んでます。
too shortの90年代中盤の作品は全くハズレがありません。
一枚一枚も安価なので集める価値あり。