ジャズの本場アメリカに乗り込み、女パウエルの異名と共に本場ジャズファンに認知されただけあって
惹き込まれる演奏です。1956年の渡米から20年以上経過した1978年の録音で、切れがあると同時に
くつろいだ雰囲気を持っておりトシコのピアノをじっくり楽しみたいと言う向きには最適かと思います。
ただし黒人ピアニストのタメやノリを利かせた演奏とは大分肌合いが異なります。これはトシコの他の
アルバムでも感じられる点で、彼女の生真面目さとも言える個性がベースに流れているからだと思い
ます。もっと女パウエルとしての意気込みを感じたいと言う方には「her trio her quartet」をお薦め
します。渡米半年後に録音されたアルバムですが、そんなことは微塵も感じさせない勢いのある好演
です。
ハー・トリオ・ハー・カルテット
なお2018/8/30現在、商品紹介の写真にはCDと全く関係の無い洋書が写っています。ご注意下さい。