録音は1981年。この年、マイルス・デイヴィスが『The man with the horn』で復活する。 MJQも再結成され、驚異の新人ウィントン・マルサリスがジャズ・シーンに登場する。つまり モダンジャズが完全に古典になり、新しい命を獲得した年。ジャズにとって、もはやこれ以上 新しい何かは必要ではなく、その発展の限界が極められた。そこでジャズが死んだのではなく、 モダン・ジャズがその形式のままに価値を確立した。 クラシック音楽で言えば、メンデルスゾーンが現れて、バッハ没後80年を経て、その音楽を 復興させ、ロマン派以降の音楽の基礎としたようなことに近い。マイルスは1960年代末から 1970年代半ばまでの鬼火のような異様な電化ジャズとは縁が切れて、余裕のジャズ・ファンクを 自分のペースで演奏し、コンスタントに新作のリリースを続けた。 そういうタイミングで、こういうモダン・ジャズ・アルバムを出してきたスタン・ゲッツも、 ジャズと身命を共にした運命的なミュージシャンだと言える。
M１「The Dolphin」(Luiz Eça) 9:49、M２「A Time for Love」(Johnny Mandel, Paul Francis Webster) 6:40、M３「Joy Spring」(Clifford Brown) 9:40、M４「My Old Flame」 (Sam Coslow, Arthur Johnston) 6:36、M５「The Night Has a Thousand Eyes」(Jerry Brainin, Buddy Bernier) 8:24、M６「Close Enough for Love」(Mandel, Paul Williams) 7:07
5つ星のうち5.0Probably some of the most fabulous West Coast blues you will ever hear
2009年4月5日にアメリカ合衆国でレビュー済み
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I have long admired Stan Getz and bought the vinyl record version of this album many years ago. I tried to get the CD and eventually did so. As a result, this superb collection of tunes now regularly wafts around the apartment. Getz is renowned, of course, for his bossa nova recordings with the likes of Gilberto in the early 1960s. This album moves in a slightly different genre and just as lyrical. Wonderful.
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