昔から気になっていたが、入手しづらかった。ようやく聴けて、それだけで満足。
どうしてもドルフィー目当てになってしまう。ケン・マッキンタイアという人は、セシル・テイラーのユニット・ストラクチャーズに参加していたということしか知らない。あの作品を聴きなおしたが、アルトだけに絞って聴きにくい作品だから。
同じようなアバンギャルド派の人だから、似た感じに最初は聴こえるが、アルトでもフルートでも、音色がくっきりして濃く、リズムのキレがあるほうがドルフィー、鼻歌めいて軽く吹くのがマッキンタイアという聴き分けで良いと思う。
バックのリズム隊がハードバップの名手で固めて、曲の輪郭はくっきりとしたバップ。その上でフロント二人が奔放なプレイをするバランスが、とても良い。しかしこういう、アルトとフルート、バスクラというマルチリード奏者の共演・バトル物って、ありそうでない。テナーとかは多いがアルトをメインにしたツインリード、しかも一方がドルフィーなんて豪華じゃないだろうか。
隠れ名盤だが、とてもお得感があった。