ファイヴ・スポットにおける歴史的ライヴの日、ライヴに先立ってリハーサルが行われた。リハーサルで演奏されたStatus seekingとGod bless the childがここに収録されている。このリハーサルにおいてこの日のライヴが直面した困難が明らかになった。ライヴを聴けば分かることだが、ピアノの調律が狂っているのだ。それと関係があるのかどうかわからないが、ブッカー・リトルのテンションがやや低い。God bless the childはドルフィーのバスクラ・ソロ。まだリハーサルだからだろう。ドルフィーはフィンガーリングとスケールを確認するようなプレイをしているだけだ。次のApril foolとG.W.(take1)は一年前の1960年4月1日のOutward Boundセッションの未発表テイクだ。最後のDon’t blame me(take2)はEric Dolphy in Europeの別テイクだが、このテイクは今ではDolphy in Europe, Vol.2に収録されている。ドルフィーのプレスティッジ録音はこれで品切れ。次はマックス・ローチの『パーカッション・ビター・スィート』を聴こう。