あれだけ華やかにグランジムーブメントが日本で紹介されていたにも関わらずAFGHAN WHIGSというバンドの日本での知名度はあまりない。雑誌でも特に大きく扱われず、そのうちにオルタナティブのムーブメントになり、どうにもタイミングを逸してしまった。
このアルバムはAFGHAN WHIGS全盛期の1枚であり、フレーズこそグランジらしきリフだが、ブルースやサザンロックなど実に多様な音楽の流れを汲んだ、とても味わい深いものになっている。凡百のバンドとは違ったオリジナリティがあり、現在聴いても色あせない骨を感じる。アメリカでは再結成で湧いたというが、ここ日本でもネットを通じてジワジワとその素晴らしさを知る人は増えるのではないだろうか。