1993年、ノルウェー・オスロ録音
ピーター・アースキン・トリオの2作目。前作『You never know』の録音から1年後。
前作よりも、3人のインタープレイが緊密になっているし、全体の印象も動的。前作では
提供曲がなかったダニエルソンも2曲作曲し、そのうちの1曲は彼のベースプレイが
メインになっている。テイラーのピアノのエコーのかかり具合も深く、空間を満たす。
ジョン・テイラーは、長く自分がメインとなって演奏し、録音することがなかったので、
『You never know』のレコーディングは久しぶりの出来事だった。それが2作目となると、
肩の力も抜け、自由度も上がったのだろう。そういうことを感じさせてくれるアルバム。
ただ、このトリオ演奏の1番の長所は何かと言われたら、演奏そのものよりも、ECM特有の
空間性や静寂感とそのブランド・イメージということになるだろう。