今回はフリーソウルでも定番のThe Natural Four
(ナチュラル・フォー)の2枚目の『Natural Four』
(1974年)と、3枚目のアルバム、『Heaven Right Here
on Earth』(1975年)の2in1を紹介したいと思います。
今回の発売はSoul Brotherです。このレーベルは質の
良いソウルものの再発には定評があるのですが、また
いい仕事してますね。
Natural Fourシカゴ・ソウルの中心人物Curtis Mayfield
(カーティス・メイフィールド)のレーベル、カートム所属の
グループで、ライトなソウル感が持ち味のグループです。
個人的に大好きな『Heaven RightHere on Earth』を
紹介したいと思います。
まず1曲目の『Heaven Right Here on Earth』。ドラムが
いい音だしてますね。しっかりと叩かれていて、カラッとした
トーンでスローなテンポの曲を引き締めています。メロディーも
馴染みやすく、サビのコーラスはゴージャスな感じでいいですね。
さりげなく入ってくるギターもクリアーな音で曲に良く合っています。
Leroy Hutson(リロイ・ハットソン)のプロデュースがはまって
いますね。
次の『Love's So Wonderful』で一気にフリーソウル感が
爆発します。乗りのいいテンポにコーラスが入り、空に昇って
いくようなメロディーがあって、素晴らしいの一言です。
ここでもドラムのグルーヴ感
は見事ですね。
3曲目の『Count On Me』では冒頭からフィルセットヴォイス
です。山下達郎さんのお気に入りの曲らしいのですが、確かに
70年代の彼の作品と感触がにています。ライトなソウルですね。
ここでもドラムは最高の仕事をしています。メロディーも
素晴らしく名曲と言っていいでしょう。
4曲目の『Baby Come On』はマイナー調のどっしりした曲です。
これまでの流れを引き締めるかのような曲で、この曲がここに
入っていることで他のメロウグルーヴな曲が引き立ちます。
5曲目は『What Do You Do』。この曲でまたグルーヴィーな
感じが戻ってきます。入りではちょっと重たいドラムでスタート
なのですが、小気味のいいギターのカッティングが始まり一気に
明るくなります。サビではリードヴォーカルとコーラスが絡み合い
クライマックスへと突入します。これも名曲ですね。
6曲目はゆったりとしたバラードの『Give This Love A Try』。
切ない曲調をコーラスが引き立てます。
7曲目は『What's Happening Here』。この曲も前半はゆったり
とした落ち着いた感じでメロディの良さが良く分かる佳曲です。
ラストは『While You're Away』。ラストを飾るにふさわしく、
始まってすぐに幕が一気に上がるようなコーラスが入ります。
そのあと一旦クールダウンして切ないメロディのサビへと繋がって
いきます。
全体を通してドラムが非常に印象的です。カラッと乾いていて
抜けのいい、私が大好きな音です.プロデュースも適度に
グルーヴィーで、適度にメロウで、泥臭過ぎず、本当にいい塩梅です。