MORY KANTE、この新型コロナウイルスによって2020年にお亡くなりになられました。ご冥福をお祈りいたします。さて、本作[TOUMA]は1990年のリリース。前作、世界中で大ヒットした[Ye Ke Ye Ke]収録のアルバム[Akwaba Beach](1987)の次作、ということで世界が注目する中でのリリースは売上は前作に及びませんでした。
本作の特徴は女性Vo、Djanka Diabateを大々的にフィーチャーしていること(彼女のソロアルバムもぜひチェックしてほしい)、Gary Grant, Jerry Hey, Larry Williams, Kim Hutchcroftといった名ホーン4人組、Jeff Porcaro(Ds, TOTO)、Michael Boddicker(Key)といったアメリカンロックの名プレーヤーが大活躍しているところでしょうか。
楽曲はというと、Ye Ke Ye KeばりのアフリカンディスコソングのM1やドラマティックに盛り上がるバラ―ドM3、タイトル曲のM6はなぜか南アフリカの民謡の印象的なイントロから始まるという「パン・アフリカン」な(?)曲、M1と同傾向のM7もノリノリであります。
まぁどの曲も前作の二番煎じ的な印象はぬぐえないのですが、前作まではテクノ要素をふんだんに取り入れた感があったけども、本作はバンド演奏として「生っぽい」グルーブ感が感じられるところが新しいと思います。
ほんと、惜しいアーティストを失いました。そしてこのアルバムって現在廃盤?!
いやいやいや、そこはぜひ追悼リマスター盤で再発してほしいところです。