もともと16チャンネルでレコーディングされたクリアな音源を、
レーベル(Crypt)側が気に入らないと言うことで、現在我々が
耳にしている4チャンネルの凶暴ガレージ・パンクが誕生した
のだそうだ(Doll No.97のインタビュー記事にそうある)。
ま、要するにそれまでの音源と相変わらずの音質と相なったわけだが、
このアルバムは海外の他の暴走系ガレージバンドのアルバムと比べても、
一枚を通して聞かせるという暴力的なアジテイションは絶対に引けを
取らない(英語の発音が気になる徒輩は若干名存在するかもしれない)。
オリジナル曲のキャッチーなメロディと甲高くキュートなコーラスも
さることながら、収録されているカヴァー曲も秀逸で、the Queersの
kick out the Webelosなど意外な選曲に思えるが、見事にはまっている。
とまれ当時のシーンの勢いを伝える好盤である。