パブリックプレッシャー(以後P.P.)ではCosmic Surfin'の前になっている(というかCDではThe End of Agia の後...ひどいよねあれは。)上演前のアナウンスが巻頭Behind the Maskの前にノーカットで入っていて、「夕べもその前もSold Out. これはもうコンサートじゃない。イヴェントだ。」という下りは何時聞いても鳥肌が出ちゃいます。 (P.P.)で私のお気に入りは、前出の2曲、The End of AgiaとCosmic Surfin'なんですが、そのうちCosmic Surfin'のオリジナルテイクが聴けるのが本作です。やはり何と言っても一聴の価値があるのは(P.P.)でカットされた渡辺香津美氏のギターでしょう。ただ聴いてみると(P.P.)で手を加えられたのはギターのパートだけでは無いのが分かります。個人的にはYMOを初めて聴いた当時むしろ後からかぶせられたシンセのフレーズに魅せられていたことを、本作を聴いて初めて知り複雑な思いですが、それでもどちらも捨てがたいテイクです。先日幸運にもFaker Holicを入手、NYボトムラインでの演奏を聴きましたがどことなくヒステリックで(実際一杯一杯だったんでしょうが)、同時期に行われたはずなのになぜかグリークシアターでのYMOは気合いの入り方違う気がします。録音が良いせいなのか音色が柔らかく、演奏のテンポが幾分遅く感じられる曲もあり(電子信号のプログラミングが違うという事なのか)、その分、「極東の島国から持って来た新しい音楽をしっかり聴いてくれ」とでも言っているかの様な、開き直ったともとれる風格を感じるのは私だけでしょうか?