1stでは、スウェディッシュとしては珍しいラウンジものとして、異彩を放っていたものの、どこか振り切れない部分もあったコメダ。そのスウェディッシュ・ブームも終焉し、すっかり注目を浴びなくなった1998年に発表されたのが、このアルバムです。
ここでのコメダは、初期にラウンジ色と言われた由縁のビヨーンとした呑気な音が大きく減退し、デジタルを活かしつつタイトなロックバンドぽい骨太さも兼ね備えてきて、かなりたくましくなった印象です。それは単純にストレートになったということではなく、彼ら独特の捻りのあるメロディは健在なまま、スピード感が増し、カリッとした感じなので、個性も充分です。女性ボーカルもキリリとしてきました。たまたまスウェディッシュ・ブームが終わっていて、日本ではほとんど知られていないアルバムですが、これは隠れた名作といえると思います。未聴の方はぜひ聴いてみてください。