キング・オブ・クルーナーの座をビング・クロスビーから受け継いだのはペリー・コモだったのではないかと思っている。
彼の誠実としか言いようのない歌声は,フランク・シナトラより暖かみがあり,トニー・ベネットよりくつろぎを感じさせる。
1970年の大ヒット曲「愛の夢(イッツ・インポッシブル)」はロック全盛時にあって一服の清涼剤たり得た名曲名唱。その他「アンド・アイ・ラブ・ユー・ソー」「バラの刺青」「オルフェの歌」も絶品。
アメリカ・ヴォーカル界の至宝“ミスター・C”。彼の魅力に触れるに格好の1枚だ。