4ADに紛れ込んでしまったハードロック小僧たちだと思います。ヘビーなリズムなのに、CureやNamesのような清涼感溢れるギターが心に残ります。でも、本当にすごいのは、前作とうって変わって、メロディメーカーとしての才能が開花したこと。ほとんどの曲がシングルになってしまうでしょう。特に1.Someone's Calling と5.I Melt With You の2曲は素晴らしく、この2曲だけで元を取った気になります。
4ADの初期は、バウハウスに代表されるように、よくも悪くもサイケで暗いレーベル・イメージでした。その中から彼等は突然変異的に明るく踊れる曲をつくり始めたわけです。今から考えると、アメリカの市場を意識したレーベルのコントロールだったのかもしれないです。でも、これだけ粒のそろった曲を書いて演奏した彼等の力こそ恐るべし、と思います。若さがあって大変よいです。ボーナストラックもそれぞれ聞きどころだらけです。