どの曲も聴いていて素晴らしい独特の「坂本ワールド」が頭に浮かんでくるようだと感じた。
1 千のナイフ 最初のヴォコーダーでの毛沢東の詩の朗読、そして最後の爆発のような音・・・
恐ろしくも美しい名曲。「東洋でも西洋でもないどこでもないどこか、未来でも過去でもないいつでもないいつか」
後の坂本の「戦場のメリークリスマス」のコンセプトながら、すでにこの頃そのコンセプトは坂本の中に生まれていたのかも しれない、と思わざるをえない名曲。
2アイランドオブウッズ どこか遠くの島。ヤシの木の間から日差しが照り付け、色とりどりの鳥たちが飛び回る人のいない世界・・・
木々の上にはサル、地上には美しい花々・・・そんな世界。
3グラスホッパーズ タイトルにもある通り、バッタが夕焼けの原っぱを飛び回るようなイメージ。
ちなみに、「坂本龍一×ダンスリー」のバージョンはぜひ聞いてもらいたい。
4新日本電子的民謡 東北地方のどこかの村。そこで繰り広げられる秋祭り。そんなどこか懐かしさを感じさせられる曲。
坂本はのちに「あの曲は民謡でもなんでもない。完全な西洋音楽」という感じのことを言ったそうだが
正直、そんなぎこちなさもまたこの曲の魅力の一つだと思う。
5プラスティックバンブー 正直この曲だけは碌なイメージが浮かんでこない。いうなれば、シンセサイザーを演奏するパンダ・・・
6ザエンドオブエイジア 欧米人の作曲家がステレオタイプの日本のイメージで作曲したかのようかまさに「日本のイメージ」のような曲。
タイトルの意味は「アジアの終わり」ではなく「アジアの果て」だそうです。が、本当にそうなのか、色々と疑問が
残ります。だって、坂本龍一なんですから。