Kingdom Comeと言えば、誰もがあの強烈なインパクトを放った1stを思い出されることでしょう。
1988年当時はLed Zeppelinがリバイバルブームで、WhitesnakeやGrate White、The Cult、SlaughterなどなどZeppサウンドを踏襲、あるいは感じさせるようなメロディをもったハードロックバンドが大いにウケたものでした。
その中でも筆頭に上げられるのがこのバンド、Kingdom Comeでした。
1st収録のLiving Out Of Touch、What Love Can Be、17、Get It On、Loving You等の楽曲はどれも全盛期のZeppを忠実に再現したかのような作りで、世界中の音楽ファンを大いに驚かせました。
しかし、その後は泣かず飛ばずで、「ゼップ・クローン」と言われ批判され、音楽シーンから遠ざかっていきました。
今作は母国ドイツに戻って作成した、数えて5枚目のアルバムです。
「Zeppを忠実に再現したかのような作り」は影を潜め、レニー・ウルフが心から作りたい音楽を奏で、唄っています。
特にタイトル曲Twilight Cruiserの出来は素晴らしいものがあります。
Zeppの呪縛から解き放たれた、ある意味「開き直った」作風で、爽快感すらあります。
機会があればぜひ御一聴を。