主人公の碇シンジ(いかり しんじ)が何年も会ってない父親に突然呼び出され、エヴァンゲリオンに乗って戦うことを命じられる。
ここで今までの主人公はどんな形であれすぐに乗り、しかも最初の敵はものの1話以内に倒してしまう。が、この主人公、違った。「出来るわけない」と頑なに拒んだ。自分のかわりに傷だらけの少女が乗ることになってもすぐに「じゃあ、代わりに僕が!」とは言い出さなかった。
これは最近の少年たちの心が出ているように思える。ほんの最近までシンジ君と同い年だった私がそう思った。学級委員を決める時に誰かが指名されて「代わりに僕が!」という人が最近いないように。
さらに、第1話は覚悟を決めて、乗り込んで・・・ここで終わりである。この巻は2話収録だからあまり違和感がないかもしれないが、オンエアを見ている人たちは1週1話だから1話目が肩すかしのよう。でも、こんな始まりだからこそ社会現象になるアニメになった気がする。
私の中で思春期を風靡した作品であったことはまちがいない。