当時の先端を行ってたアーティストたちによるアルバム「CLOUDY CLOUD CALCULATOR」のリミックス集ですが、
今改めて聴いてみると、本人による簡素でアコースティックなデモ音源が一番古びていないというのに驚きました。
正直、アルバムでの同曲のバージョンより、こちらのデモバージョンのが良い程です。
ただ確かにあのアルバムに入れるには、このバージョンだと浮いてしまったでしょう。
ただこのデモもすごくいいと判断したから、こっちに一緒に入れちゃえということになったのだと思います。
その他のリミックスは良くも悪くも、リミキサー(コーネリアス、オヴァル、竹村延和)のカラーが全面に出てて、
この1枚を通してのトータル感はあまりないいわゆるリミックス集という出来です。
そういうことを加味して、本人によるデモが★5つ。その他で★3つと言う採点で、トータル★4つという所です。
シンプルでも聴かせる、その歌心がやはり嶺川貴子の真骨頂だったんだなあと改めて再確認できました。
自分としては、近年のDustin Wongとも作品には、その点がちょっと欠けていたのが残念で、
やっぱりもっと歌を全面に出して、またソロでアルバムを出して欲しいアーティストの筆頭格が彼女です。