英国出身のロック・バンド、JAPANのメンバーの、’93年発表のソロ・アルバム。同じくJAPANのメンバーだった、STEVE JANSENも参加している。
’99年を中心に作品を発表していた、当時のKING CRIMSONのメンバーが行っていた、PROJEkCTシリーズに通じる、エレクトリック・サウンドを大胆に導入した、ジャズ・ロック的作風だ。
また、その人脈と関係の深いDAVID TORNも参加しており、ギターのみならず、バンジョー、マンドリン、ハーモニカの演奏や、プロデュースに至るまで全面的にバック・アップしており、多種多様のサウンドが散漫にならず、巧妙にまとめられている。
決して親しみやすい作風ではないのだが、その貢献が大きかったのであろう、思いの外ロック色が出ており、ヴォーカル曲があるのとあいまって、割と聴きやすい。
ただ奇を衒ったり、悪戯にアヴァンギャルドではない点に好感が持てるし、純粋に楽しめる音楽として評価できる内容だ。