ジェリー・ベックリー、デューイ・バネル、ダン・ピークの3人により結成され、ハーモニーを活かしたフォーク・ロック的なサウンドで人気を博したアメリカ。時代によりフリーソウルやAOR的な要素も併せ持った懐の深いソフトでポップなサウンドが魅力的なグループです。
本作はデュオになり心機一転再出発を図った作品。プロデューサーはジョージ・マーティン。AOR前夜の洗練されたメロウなフォーク・ロックでフリーソウル的な感触もあります。人気が低迷したデュオ期ですが、本作でも変わらぬ素晴らしいメロディとさわやかなコーラスで内容は良いです。
アコギが目立つ哀愁のウェストコーストロック①、
ピアノを基調にした切ないメロディのメロウな②、
メロウでソウルフルなフォークロック③「Tall Treasures」は途中の短いキーボードソロがカッコいいです。
ストリングスがジョージ・マーティンらしいしっとりとしたバラード④、
軽快なアコギが爽やかでフリーソウル的感触の⑤、
同様に軽快なアコギにファンキーなリズム、エコーのかかった怪しいシャウト風歌唱と爽やかなコーラスという、怪しカッコいい(?)グルーヴィーチューン⑦「All Night」。
ゴージャスなストリングスが甘やかに響く、ロマンチックなスローバラード⑨「All My Life」、
フォーキーで瑞々しい⑩、凝った作りのポップス/ソフトロック的な⑪などを収録。
所々にジョージ・マーティン色も顔を出す、爽やかで洗練されたフォークロックの充実作です。