ホーンを2本入れ、自身のギターとは別にリズムギターをもう1本加えた7人編成に、ホーンを抜いた5人編成のふたつのセッションからなる。
4つ刻みのリズムギターを加えたことでもわかる通り、中間派を意識した楽しい内容。
ハリーエディソン、カールパーキンスらのホーン群も好演。
ケッセルのギターは、明快でよく歌う自信に満ちたもの。
冒頭のビギン・ザ・ブルース、こんな陽気で明るいブルースを弾くギタリストはこの人くらいのものだ。
それでいて、しっかりとブルースナンバーを聴いたという満足感を聴き手に与えるのだからやっぱりケッセル御大、名人だ!
評論家の粟村政昭氏がこのアルバムをして、ベニーグッドマンセクステットのモダン化を思わせる、と評していたが、なるほどそういう見方もあったか。