'98年に発売されたベスト盤。 基本的にVIRGIN records時代の「CORRIDORS OF POWER」('82)~「AFTER HOURS」('92)、計7枚のアルバムの収録曲中心+αで編纂されています。なので、JET records時代以前や'93年以降の曲は入っていません。 内容的には、プレイよりも楽曲重視です。なので、初期の“ギター・クレイジー”なGARYが好きな人には物足りないでしょう。個人的にも、“MURDER IN THE SKIES”等が入っていても良かったと思います。ただ、改めて聴くと良い曲揃い(ケルト民謡を導入した②、故COZY POWELLのソロ作に提供した曲を自身でリメイクした⑥が個人的にお勧め)なので、初心者にも手が出し易いと思います。 故PHIL LYNOTT(THIN LIZZY)絡みの曲が4曲(①④⑦⑪)入ってます。①(PHILと競演、シングルヒットした)と⑦は「RUN FOR COVER」('85)収録曲。④⑪はシングルB面曲で、THIN LIZZYの名曲である⑪は完全リメイクされ、Vo.はPHILが歌ってます。 因みに、ボーナスCDは輸入盤では限定ですが、国内盤は2枚組が通常盤扱いされています。シングル盤のみに収録されていた貴重な曲(バージョン)ばかりで、このベスト発売当時に初CD化されて曲も含まれてます。(CD-2⑩もTHIN LIZZYの曲のリメイクです。)
どの曲を取っても名曲ぞろいです。 中でも今は亡きフィル・リノットのボーカルをフューチャーしたシンリジィの名曲Still in love with youは、ゲーリーに相応しい伸びやかな「泣き」のギターが聴ける名演です。(この曲はCD初収録です。) このCDの最大のポイントはDISC2のレア音源集です。 80年代のアナログ盤のマキシシングルのカップリング曲集ですが、どれもCD初収録のものばかり。お奨めは4曲目のthe lonerはライブ版で12分もの好演です。 まだゲーリーを知らない人にとっては、このアルバムはきっかけになってくれるでしょうし、ゲーリーのファンにはDISC2のレア音源がお奨めになってるオイシイアルバムです。