メディア掲載レビューほか
コミックそのものの曲作りは,蛙の面にしょんべんの居直り正面突破型ですらある。アイドル×玩具=PUFFYであろう。手品の種が見え見えなのに,平然と手垢のついた素材・手法を再利用しているプロデューサー奥田民生の乱暴者ぶりには後光がさしている。
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
小室作品がマーケットを席捲している中にデビューしたPUFFYは、なにより異彩ぶりが際立った。要するに小室作品のアンチテーゼ。予定調和的で“管理”が垣間見られ、大人のわざを感じさせる小室作品と比べ、PUFFYは自由で、いい加減で、楽しそうだった。計算ずくという感じがしない。その後の活躍は御存知のとおり。PUFFYは閉塞しかかった日本のポップの風穴となった。
PUFFYにも小室作品同様に決められた振り付けの踊りがあるじゃないか、という声もある。それはそれ。あれが“芸能”の基本なのだから、あれでいいのだ。
セカンド・アルバムにはプロデューサー奥田民生に加え、作家陣に井上陽水、草野マサムネ、トータス松本らの多彩な顔ぶれが集った。全13曲のうち7曲がタイアップ付きのシングル。ビートルズや4畳半フォークやらのパロディが飛び出す渋~い曲も混ぜてある。しかしそんな些末なことより、理屈抜きに楽しいってやつですか、パワーあふれるポップスに脱帽だ。 (大江田信) --- 1998年04月号 -- 内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)