THEATRE BROOKへの(今更ながら)の正式加入、SUN PAULO、ROVO、THE BLUES POWERと様々な方向性のユニットでのパーマネントな音楽活動を続ける一方、昨年発売されたシングル盤だけを見てもスガシカオ、奥田民生、くるり、真心ブラザーズ、SAKURA、元ちとせ、つじあやの、etc.とスタジオ・ミュージシャンとしても相変わらずの見事なファースト・コールっぷりで八面六臂の活躍の日本を代表するドラマーの'99発表の唯一のリーダー・アルバム。 決して「オレのドラムを聞け!」的なテクニック重視、ドラムソロ満載と言うような造りにはなっていないにも関わらず、一聴して圧倒的な存在感を感じさせるところがファースト・コールの所以でもあり、こちらはコンピレーションでありミュージシャンとしての立ち位置こそ違えど林立夫の「Non Vintege」に通ずるものを感じる。
AL McKAY, VERDINE WHITE, SHEILA E.,HIRAM BULLOCK, WILL LEE,THEATRE BROOK,AGHARTA,MARCOS SUZANOと豪華な面々がこのアルバムのためのオリジナル曲を競演する中で、個人的ベストテイクは吉田美奈子 AND THE BANDのM-13"友達"。 吉田美奈子のオリジナルアルバム「Gazer」収録曲を、本作発表当時、沼澤も参加していたTHE BANDのスタジオ一発録りでの再演だが、エコーを抑えたタイトでガレージなサウンドはオリジナル録音を凌駕しここ10年の吉田美奈子のベストテイクですらあると感じる。