1996年にクレプスキュールからリリースされた比較的最近のアルバム。クラブ・サウンドとも接近したサウンドですが、民族音楽のようなテープや遠くで反響するドラムやエレクトロニクス音など、どちらかというとポスト・ロックのような印象を受けます。
ヴィニ・ライニーは殆どボーカルはとることなく、殆どのボーカル挿入曲でエリ・ルッジ(Elli R Rudge)という女性がフィーチャーされています(ジャケット写真はその娘のようです)。
初期は素朴な音の中にも強い意志のようなものを強く感じるサウンドでしたが、エレクトロニクスで肉付けされている分、全体的には随分とソフティケイトされ優しいサウンドになっています。ボーカルの女性の優しい声が余計にそう感じさせてくれます。
あとヴィニといえばあのディレイの効いたギターですが、アルバムでは殆どそういうギターはなりを潜め、唯一ラストの「Storm For Steve」にて、彼らしいギターが聴けます。