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今年久々にアルバムをリリース（!!）するスコティッシュロックバンドの97年に発表した1stアルバム。
イギリスのバンドだけれども、グランジとパンク（ロンドンパンクではなくアメリカルーツ）の影響が色濃く出ている。
ただそれだけではなく、ブリットポップに通じるメロディーもある。
そのため曲にバラエティーがあり、パンクバンドにありがちなどの曲も似たようなものばかりということは無い。
アルバムには You've Lost Your Way, Paint Nothing, You Don't Have The Heart などなど
ナイーブと言えばいいのかそれとも聴き手を突き放すような題名の曲が多い。
またアップビートでパンクな曲が多いので攻撃的に聴こえるが、混乱しながらも強さと優しさを持ったメッセージが歌われる。
（I'm A Message という曲もある。）
表面的には破滅的で厭世観に満ちたグランジやパンクの音を真似るだけではなく、その切実さ真摯さも表現していると思う。
When I Argue I See Shapes では、曲後半でリフレインされる曲題のフレーズが耳に残る。
パンクでグランジな曲が並ぶアルバムの中で一際アコギの優しいメロディーが心に沁みていく I'm Happy To Be Here Tonight。
僕は混沌としていると歌う曲に I'm Happy~~と名付けるのは、悩みのない日々なんて無味乾燥なものだと言っているかのよう。
Everyone Says You're So Fragile なんて曲は、少年のナイーブさをそのまま歌っているかのよう。パンクな疾走感がイイ。
Safe And Sound は Nirvana のSomething In The Way に似た雰囲気で、ストリングの音が感傷的にさせられる。
アルバム最終曲 Low Light は不穏なメロディーで始まり、終盤ノイズを巻き散らしながら終わっていくのは破滅的な感じもする。
ただそれでもアルバムタイトルがHope is Important なのです。
こんなに優しく健やかな若者達の音楽を聴いていると勇気付けられます。
