90年代後半、米インディー・ギタポは熱かった。なんていうには、どこのレーベルもへろへろではあったわけだが。これはそれらのレーベルの中でも一際、目立っていたアセンズのキンダーコアという名のレーベルから出たクリスマス・コンピ。1997年に制作されているが、どのバンドもかなりのローファイで録音していて、このチープさ加減とクリスマスソングという神聖な感じが、独特のアットホームな雰囲気を生み出している。本当に地元の教会とかで、賑やかなクリスマス・ライヴが繰り広げられているような温い心地よさが奇跡的にコンパイルされている感じがする。当時のこのレーベルのスタンスの良さをこのコンピからはすごく感じる。
参加バンドは、オブ・モントリオール、キンケイド、マスターズ・オブ・ヘミスフェア、メンドーザ・ライン、オリヴィア・トレマー・コントロールなど。このアルバムの第二弾もあるが、そちらは多少音が良くなって、どうにも退屈な感じになってしまっていた。ジャケットもこちらのほうが、断然良い。