必ずしもソリッドな音ではないかもしれないが、これだけの佳曲を揃えたスケールの大きな作品がなぜ当時商業的にも業界的にも評価されなかったのか謎である。しかし、もはやその詮索を蒸し返すことはよそう。予算がたりなかっただの、時期を逸しただの、TOMMYとの比較などももはや必要ない―ザ・フーはただプリティーズの轍を踏まないことを学んだだけだと思う。今はただ、この美しい作品集―いや、ロック・オペラを心から楽しみたい思いでいっぱいだ。
セバスチャン・F・ソロウの物語は、景気のいい<S. F. ソロウの誕生>でスタートする。メロトロンや鋭いギターが鳴りわたるものの、アルバム全体はアコースティック楽器も随所で顔を出し、電子音にかたよらないバランスのいい演奏に魅せられる。<ブレスレット>では、コーラスがフィーチャーされ、少年期の憧れがうたわれる。<お早う>は初恋の人への想いをShe Says Good Morningと表現する清新な精神にハッとさせられる。つづいて<悲しみは果てしなく>とうたわれるように、歓びの陰に待ち受けるものもある。不穏なメロディ、wind instrumentsとクレジットされた吹奏楽器が悲しみを訴えかける。そして、<風船は燃えている>では一転ニューヨークでの生活がアグレッシヴにうたわれる。
そこへ気球でやって来た恋人が炎につつまれてしまうのだ。<人生の果て>へ追いつめられたソロウは墓碑銘のような行進の一員となってしまう。
絶望の底でソロウは、<バロン・サタデイ>に出会う。彼は無気力なファウストにとってのメフィストフェレスのような存在なのだろうか。パーカッシヴで狂騒的、見事なコンポジッションに彩られた幻惑的な音色に陶酔してしまう。<旅路>へと誘うのは何であってもいい。美しいメロディとコーラスに運ばれて、彼はいつしか夜へとたどり着く。そこでソロウが見たものとは?エフェクト類はすべて物語に奉仕しているが、そこにあざとさはない。むしろ、ジェネシスのそれに先駆けているようなところがある。空想的、映像的なのだ。<運命のいたずら>を甘受するのではなく、<信じるってこと>。国木田独歩が失恋の果てにたどり着いた境地をもおもわせる新生の歓びを尻目に“友人が瞳からこぼした花”を、そして“灰色の空から降る花束”を求めて<老人は行く>。ラストの<淋しい男>の語りが理解できるわけではない。それでも、ここには物語の結末を告げる平穏がある。
おそらく、このオペラの歌詞は必ずしもひとつの物語を語っているわけではないのだろう。それは印象的な光景を点描してはいても映像化できるようなものでもなさそうだ。歌詞を書いたフィル・メイによるジャケットのイラストを見ても、それは案外曖昧模糊としている。それでも、煌めくような楽曲が次々とメドレーのように過ぎさっていくのを聴いていると、そこには思い思いの情景が生れてくるのもまた確かではないだろうか。
Sf Sorrow
仕様 | 価格 | 新品 | 中古品 |
CD, インポート, 2023/10/13
"もう一度試してください。" | インポート | ¥2,420 | ¥1,800 |
CD, インポート, 1998/9/29
"もう一度試してください。" | インポート |
—
| ¥8,900 | ¥680 |
CD, 1994/8/10
"もう一度試してください。" | 1枚組 |
—
| ¥14,031 | ¥1,000 |
CD, CD, インポート, 2001/8/15
"もう一度試してください。" | CD, インポート |
—
| — | ¥990 |
CD, CD, インポート, 2010/5/4
"もう一度試してください。" | CD, インポート |
—
| — | ¥1,560 |
CD, CD, インポート, 2003/3/18
"もう一度試してください。" | CD, インポート |
—
| — | ¥1,574 |
CD, 限定版, オリジナルレコーディングのリマスター, 2004/3/24
"もう一度試してください。" | オリジナルレコーディングのリマスター, 限定版 |
—
| — | ¥1,827 |
CD, 限定版, 2007/6/27
"もう一度試してください。" | 限定版 |
—
| — | ¥2,250 |
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登録情報
- メーカーにより製造中止になりました : いいえ
- 製品サイズ : 18.39 x 14.61 x 1.09 cm; 111.98 g
- メーカー : Snapper Classics UK
- EAN : 0636551610926
- 製造元リファレンス : SDPCD109
- SPARSコード : DDD
- レーベル : Snapper Classics UK
- ASIN : B00004TJWE
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 493,552位ミュージック (ミュージックの売れ筋ランキングを見る)
- - 11,778位ヘヴィーメタル
- - 105,898位ロック (ミュージック)
- - 151,417位輸入盤
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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イメージ付きのレビュー
4 星
最新のリマスター版CDです
最初に言いますと本商品はレパートワーから2010年に出た最新リマスター版CDです。 また、ジャケットは69年に米レア・アース・レーベルから出た際の珍しいDie-cut型(カマボコ型?)ジャケットのデジ・パック・スリーブになっています。 音の方は輪郭がだいぶクッキリしたように感じます。(劇的という程ではありませんが)。細かいリマスタリング・クレジットはブックレットに載っていませんが、どうもあまり良い状態のマスターは発見できなかったようです。 ただ、どうせリマスタリングを行うのであれば、是非モノラル・ヴァージョンもいっしょにリマスタリングをして収録して欲しかったな、というのが本音です。 「プライヴェート・ソロウ」と「バルーン・イズ・バーニング」の2曲のみボーナス・トラックの中に、モノ・シングル盤ヴァージョンが収録されています。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年4月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
The Whoの"Tommy"より先にリリースしたロックオペラの先駆けともいえる68年作アルバム。当時は商業的には成功しませんでしたが、時が過ぎその創作性の高さで名盤として評価され何度もリマスターされており、2018年Madfish(Snapper Music傘下)から改めてリマスターされリイシューされています。
2010年からRepertoireからリイシューされたものが最新リマスターでしたが、それと比べると、高域のギラつきが抑えられ近年の音圧競争の終焉により音圧も控えめ。よりナチュラルでアナログっぽいリマスターとなっています。アビイロード録音なのでもともと音が良いのですが、4トラックのピンポン録音により一部音がくぐもっている所もあったのが最初期のCDより改善されています。ライナーノーツは以前Snapper盤の構成を変えての使いまわしです。裏表紙にモノマスターからリマスターされたと記載があるのはその名残で、本当に最新リマスターなのか心配になりますが、一番音質がクリアーだと感じたので何らかのリマスターはされているかと思います。
このアルバムにおいては、Snapper(現Madfish)の1998年モノミックス盤、2000年ステレオ盤、Repertoireの2010年盤と買い直しましたが、ステレオ盤の音質に関しては2018年盤がベストではないでしょうか。一つ2010年盤の方がメリットがあるとするならアルバムのモノラルシングルカット2曲、"Defecting Grey"の別バージョンとボーナストラックが3曲多いです。
2010年からRepertoireからリイシューされたものが最新リマスターでしたが、それと比べると、高域のギラつきが抑えられ近年の音圧競争の終焉により音圧も控えめ。よりナチュラルでアナログっぽいリマスターとなっています。アビイロード録音なのでもともと音が良いのですが、4トラックのピンポン録音により一部音がくぐもっている所もあったのが最初期のCDより改善されています。ライナーノーツは以前Snapper盤の構成を変えての使いまわしです。裏表紙にモノマスターからリマスターされたと記載があるのはその名残で、本当に最新リマスターなのか心配になりますが、一番音質がクリアーだと感じたので何らかのリマスターはされているかと思います。
このアルバムにおいては、Snapper(現Madfish)の1998年モノミックス盤、2000年ステレオ盤、Repertoireの2010年盤と買い直しましたが、ステレオ盤の音質に関しては2018年盤がベストではないでしょうか。一つ2010年盤の方がメリットがあるとするならアルバムのモノラルシングルカット2曲、"Defecting Grey"の別バージョンとボーナストラックが3曲多いです。
2010年12月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初に言いますと本商品はレパートワーから2010年に出た
最新リマスター版CDです。
また、ジャケットは69年に米レア・アース・レーベルから
出た際の珍しいDie-cut型(カマボコ型?)ジャケットのデジ・
パック・スリーブになっています。
音の方は輪郭がだいぶクッキリしたように感じます。(劇的
という程ではありませんが)。細かいリマスタリング・クレジ
ットはブックレットに載っていませんが、どうもあまり良い
状態のマスターは発見できなかったようです。
ただ、どうせリマスタリングを行うのであれば、是非モノ
ラル・ヴァージョンもいっしょにリマスタリングをして収録
して欲しかったな、というのが本音です。
「プライヴェート・ソロウ」と「バルーン・イズ・バーニング」
の2曲のみボーナス・トラックの中に、モノ・シングル盤ヴァージ
ョンが収録されています。
最新リマスター版CDです。
また、ジャケットは69年に米レア・アース・レーベルから
出た際の珍しいDie-cut型(カマボコ型?)ジャケットのデジ・
パック・スリーブになっています。
音の方は輪郭がだいぶクッキリしたように感じます。(劇的
という程ではありませんが)。細かいリマスタリング・クレジ
ットはブックレットに載っていませんが、どうもあまり良い
状態のマスターは発見できなかったようです。
ただ、どうせリマスタリングを行うのであれば、是非モノ
ラル・ヴァージョンもいっしょにリマスタリングをして収録
して欲しかったな、というのが本音です。
「プライヴェート・ソロウ」と「バルーン・イズ・バーニング」
の2曲のみボーナス・トラックの中に、モノ・シングル盤ヴァージ
ョンが収録されています。
最初に言いますと本商品はレパートワーから2010年に出た
最新リマスター版CDです。
また、ジャケットは69年に米レア・アース・レーベルから
出た際の珍しいDie-cut型(カマボコ型?)ジャケットのデジ・
パック・スリーブになっています。
音の方は輪郭がだいぶクッキリしたように感じます。(劇的
という程ではありませんが)。細かいリマスタリング・クレジ
ットはブックレットに載っていませんが、どうもあまり良い
状態のマスターは発見できなかったようです。
ただ、どうせリマスタリングを行うのであれば、是非モノ
ラル・ヴァージョンもいっしょにリマスタリングをして収録
して欲しかったな、というのが本音です。
「プライヴェート・ソロウ」と「バルーン・イズ・バーニング」
の2曲のみボーナス・トラックの中に、モノ・シングル盤ヴァージ
ョンが収録されています。
最新リマスター版CDです。
また、ジャケットは69年に米レア・アース・レーベルから
出た際の珍しいDie-cut型(カマボコ型?)ジャケットのデジ・
パック・スリーブになっています。
音の方は輪郭がだいぶクッキリしたように感じます。(劇的
という程ではありませんが)。細かいリマスタリング・クレジ
ットはブックレットに載っていませんが、どうもあまり良い
状態のマスターは発見できなかったようです。
ただ、どうせリマスタリングを行うのであれば、是非モノ
ラル・ヴァージョンもいっしょにリマスタリングをして収録
して欲しかったな、というのが本音です。
「プライヴェート・ソロウ」と「バルーン・イズ・バーニング」
の2曲のみボーナス・トラックの中に、モノ・シングル盤ヴァージ
ョンが収録されています。
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2008年3月10日に日本でレビュー済み
1968年12月に発売された、史上初の「ロック・オペラ」であることは、
すでに多くの方がご存じのことと思う。
ザ・フーの「トミー」は、その半年後('69.5)に発売されているが、
両作品を聴き比べれば、ピート・タウンゼントがいかにこの「S.F.ソロウズ」に影響を受けたか、
思わず笑ってしまうくらいに明白である。
けれど、かつて初CD化された際に大いに期待して聴いた「S.F.ソロウズ」は、
ロック・アルバムとしては線が細く、今ひとつ魅力に欠ける印象だった。
しかし!
リマスターで、このアルバムは5枚くらい皮がむけた。
それくらいに音の印象が一変し、鬼気迫るような迫力を感じられるようになった。
(解説によれば以前のCDはモノラル・マスターが使われていたらしい。だとすれば印象が違って当然だが、
モノラル/ステレオの違い以上に音圧と音の明瞭さがまったく違うのだ)
ボーナストラックの7曲が、またたまらなく良い。
ビートルズが「ホワイト・アルバム」('68.11)を、ストーンズが「ベガーズ・バンケット」('68.12)を出した、
あの時代のロックの“得体の知れないマグマ”がひりひりと感じられる、
ロック史を語るに不可欠の1枚である。
すでに多くの方がご存じのことと思う。
ザ・フーの「トミー」は、その半年後('69.5)に発売されているが、
両作品を聴き比べれば、ピート・タウンゼントがいかにこの「S.F.ソロウズ」に影響を受けたか、
思わず笑ってしまうくらいに明白である。
けれど、かつて初CD化された際に大いに期待して聴いた「S.F.ソロウズ」は、
ロック・アルバムとしては線が細く、今ひとつ魅力に欠ける印象だった。
しかし!
リマスターで、このアルバムは5枚くらい皮がむけた。
それくらいに音の印象が一変し、鬼気迫るような迫力を感じられるようになった。
(解説によれば以前のCDはモノラル・マスターが使われていたらしい。だとすれば印象が違って当然だが、
モノラル/ステレオの違い以上に音圧と音の明瞭さがまったく違うのだ)
ボーナストラックの7曲が、またたまらなく良い。
ビートルズが「ホワイト・アルバム」('68.11)を、ストーンズが「ベガーズ・バンケット」('68.12)を出した、
あの時代のロックの“得体の知れないマグマ”がひりひりと感じられる、
ロック史を語るに不可欠の1枚である。
2006年5月18日に日本でレビュー済み
PRETTY THINGSの4枚目。テープ逆回転、メロトロンにシタールとサイケデリックな作品。ザ・フーの「トミー」はこの作品に影響したっていうよ。2のBracelets Of Fingersや4のPrivate Sorrow、6のDeathなどでは、スネアドラムのダブルストロークが好きな方(そんな人いるのかな…)は少年ジャンプをスネアにして叩きまくろう!
2006年3月20日に日本でレビュー済み
なのにレコード会社が内容に難色を示し、
リリースが遅れたためにザ・フーの『トミー』に先を越される結果となり、
2番煎じ扱いされたこともあって当時はあまり評価されなかった。
まあ、それまでのプリティ・シングスのキャリアからすれば、
異色のアルバムであることは確か。
1stのガレージ・バンド然としたワイルドなイメージからは想像できない、
緻密な世界を創り上げている。
しかし、当時のミュージック・シーン全体への影響力はあったようで、
これ以降に発表されたロック・オペラと呼ばれている作品には、
必ずといっていいほどこのアルバムからの影響がうかがえるのだから、
一概にセールスだけで判断できないところもポップ・ミュージックの面白さか。
1967年にリリースされたこのアルバム。
言葉のわからない日本人には難しいところもあるが、
40年近い月日がたっても、そのコンセプトさえ新鮮さを失っていないという点でも、
もっと評価されていいはずである。
リリースが遅れたためにザ・フーの『トミー』に先を越される結果となり、
2番煎じ扱いされたこともあって当時はあまり評価されなかった。
まあ、それまでのプリティ・シングスのキャリアからすれば、
異色のアルバムであることは確か。
1stのガレージ・バンド然としたワイルドなイメージからは想像できない、
緻密な世界を創り上げている。
しかし、当時のミュージック・シーン全体への影響力はあったようで、
これ以降に発表されたロック・オペラと呼ばれている作品には、
必ずといっていいほどこのアルバムからの影響がうかがえるのだから、
一概にセールスだけで判断できないところもポップ・ミュージックの面白さか。
1967年にリリースされたこのアルバム。
言葉のわからない日本人には難しいところもあるが、
40年近い月日がたっても、そのコンセプトさえ新鮮さを失っていないという点でも、
もっと評価されていいはずである。
2008年7月24日に日本でレビュー済み
英語音痴の平均的なロックファンである自分はーージャズやソウルもそうだが――歌詞の意味なんか、一向に拘泥しない。英語のヴォーカルも、一種の楽器と思って聞いている。
そんな日本人の自分が、果たして、英国産「ロック・オペラ」なるものの優秀な鑑賞者である資格を有しているか、はなはだ心許ないのだが…
たとえば、ザ・フーの「トミー」「四重人格」にしたところが、テーマやストーリーにはまったく理解と興味の外で、純粋に曲の良さで、つまみ食いしている。
だから、キンクスやザ・フーに先立つ、史上初のロック・オペラ、という売り文句には余り食指を動かされず、これまで聴く機会も無かったのだが、今回、¥1500で安売りされたのを気に、試しに購入してみることにした。
で、純粋に音楽面での感想だが。
「ロック・オペラ」というからには、プレ・プログレ的なクラシカルな楽曲が多いのかな、という想像に反して、結構、ハード・エッジなギターが疾走する「ロック」的な曲があり、意外であった。
一方、シタールを使ったり、ヴォーカルに電気処理を加えたり、いかにも68年頃、といったサイケなロックもある。
楽器の演奏能力だけを見れば、同時代のキンクスやザ・フーよりも上手い感じも受けたが、全体的な曲の出来のよさは、「中の上」という評価だ。
なお、今回の「ビクター音楽事業80周年記念紙ジャケ80!」シリーズは、価格を抑えるために、一律、歌詞対訳ライナーノーツの類をきれいさっぱり省いている。
しかし、本作のような「ロック・オペラ」の場合、対訳や解説などが無いと、鑑賞に支障をきたすのではないか、と感じた。
そんな日本人の自分が、果たして、英国産「ロック・オペラ」なるものの優秀な鑑賞者である資格を有しているか、はなはだ心許ないのだが…
たとえば、ザ・フーの「トミー」「四重人格」にしたところが、テーマやストーリーにはまったく理解と興味の外で、純粋に曲の良さで、つまみ食いしている。
だから、キンクスやザ・フーに先立つ、史上初のロック・オペラ、という売り文句には余り食指を動かされず、これまで聴く機会も無かったのだが、今回、¥1500で安売りされたのを気に、試しに購入してみることにした。
で、純粋に音楽面での感想だが。
「ロック・オペラ」というからには、プレ・プログレ的なクラシカルな楽曲が多いのかな、という想像に反して、結構、ハード・エッジなギターが疾走する「ロック」的な曲があり、意外であった。
一方、シタールを使ったり、ヴォーカルに電気処理を加えたり、いかにも68年頃、といったサイケなロックもある。
楽器の演奏能力だけを見れば、同時代のキンクスやザ・フーよりも上手い感じも受けたが、全体的な曲の出来のよさは、「中の上」という評価だ。
なお、今回の「ビクター音楽事業80周年記念紙ジャケ80!」シリーズは、価格を抑えるために、一律、歌詞対訳ライナーノーツの類をきれいさっぱり省いている。
しかし、本作のような「ロック・オペラ」の場合、対訳や解説などが無いと、鑑賞に支障をきたすのではないか、と感じた。
2009年2月24日に日本でレビュー済み
安売りするためとはいえ、一律に
歌詞・対訳を一切なくしてしまうとは、暴挙以外の何ものでもない。
音楽を作品として扱うのではなく、
単なる商品としてしか考えていないレコード会社のやり方に、がっかりする。
この評価が作品への評価というより、レコード会社への評価です。
この作品に関しては、
中古でいいので、歌詞・対訳付きのヴァージョンを探すことを強くお薦めする。
この作品には、歌詞の理解が不可欠だと思います。
歌詞・対訳を一切なくしてしまうとは、暴挙以外の何ものでもない。
音楽を作品として扱うのではなく、
単なる商品としてしか考えていないレコード会社のやり方に、がっかりする。
この評価が作品への評価というより、レコード会社への評価です。
この作品に関しては、
中古でいいので、歌詞・対訳付きのヴァージョンを探すことを強くお薦めする。
この作品には、歌詞の理解が不可欠だと思います。
他の国からのトップレビュー
Amazon Customer
5つ星のうち5.0
A Hidden Gem
2017年2月26日にカナダでレビュー済みAmazonで購入
Superp quality LP. Glad it's still in production. What a hidden gem. Great service on delivery. Thanks! :D
machoburcio
5つ星のうち5.0
Disco essenziale
2017年4月7日にイタリアでレビュー済みAmazonで購入
Oltre a essere la prima rock opera della storia del rock (e già questo basta a considerarlo un disco immortale), è un album bellissimo ancora adesso: travolgente, psichedelico, a momenti commovente.. consiglio di leggere i testi
capolavoro
capolavoro
C. Ridgway
5つ星のうち5.0
Creative and inventive. Great!
2018年4月1日にオーストラリアでレビュー済みAmazonで購入
Great album of psychedelic sixties music. Very creative and inventive with great musicianship throughout. Thoroughly recommend it..
M. A. Stevens
5つ星のうち5.0
Why the Pretties never made it
2013年1月31日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
I've been a fan from day one largely because they hail from South London and I was lucky enough to be able to sneak in and watch them at the Orpington Civic Hall by the railway station aged 12. As I read many reviews of the Pretties albums the common theme is how come they never made it big like the Beatles or Stones? Image, that's all. They did not manage their image and combine it with the music. Look how the Beatles moved from Twist and Shout in drain pipe trousers to long hair, beards and psychedelic clothes on Sgt Peppers but always maintaining the nice guy image. Look how the Stones did the opposite, the band who peed up against garage walls and bar Satanic Majesties retained that image for decades and Keef remains someone you probably wouldn't want to take home to mum! The Pretties? Well with Dick Taylor a founder Stone on board they started out trying to out stone the Stones in terms of being anti establishment and growling and snarling at every available opportunity, but whilst SF Sorrow is a brilliant piece of music it did not fit the image and I for one only purchased it in 2012! I did not like it at the time, I liked the Buzz the Jerk Pretties. I also don't like the title "SF Sorrow" to this day. Pipers and Sgt Peppers and indeed Tommy work for me, but SF Sorrow sounds more like the name of a ship than an opera. The Stones realized their "error" with Majesties and produced 4 of the best albums of the century, Beggars, Exile, Sticky Fingers and Let it Bleed. The Pretties produced Parachute which is for me their pinnacle and right up their with those 4 Stones albums. But after that they lost the plot. SF Sorrow? Superb if you are a fan of the Beatles, Beach Boys or Hollies, you'll love it. It is melodic, it flows, and is right up there with the albums it is often compared to being Sgt Peppers, Pipers and Tommy. However, if you liked the Buzz the Jerk type of Pretties and if you like hard blues and rock and roll then pass on this offering. Why 5 stars? Because as a piece of music it is superb, but what was incongruous was that it came from guys whose image had been to out stone the Stones and liked hammering out the blues - and their mistake was that they did not change their image to fit with the music! Enjoy!
Fani
5つ星のうち5.0
Discazo
2013年10月12日にスペインでレビュー済みAmazonで購入
Es un señor DISCAZO de principio a fin. Me encanta lo bien grabado que está, es uno de los mejores discos de rock psicodélico que tengo.