Gerard Grisey
時の渦 Vortex temporum (1995)
pour flute, clarinette, piano, violon, alto et violoncelle
I. [11' 17]
Interlude 1 - II. Interlude 2 [10' 46]
III. Interlude 3 [18' 23]
タレア Talea (1986)
pour flute, clarinette, violon, violoncelle et piano [16' 38]
Ensemble Recherche
Kwame Ryan, direction
Enregistrement: 1996
ACCORD
作品そのものは、どちらも美しいと思う。演奏は『タレア』のほうが良い。Ensemble Recherche は、ジェズアルド作曲/シャリーノ編曲『ガラスを通して聞こえる声』 シャリーノ作曲『無限の闇』
Le Voci Sottovetro / Infinito Nero
で良い演奏をしているので期待したがグリゼー作曲『時の渦』は期待はずれだった。
Ensemble Recherche は、『時の渦』において技巧的にすぐれているし演奏は完璧だ(四分音など)。しかし、私は気に入らなかった。大音量で聞くと迫力あるような粗野な美しさがが私は好きだ。その意味で『タレア』のほうが良い。『時の渦』のほうは、大音量で聞いても面白くない。
私はやっぱり、スザンナ・マルッキの、若干粗いが大音量で聴くと快感を感じさせる、美しい演奏が好きだな。その上、マルッキは作品の性格を明確に表すことができる。