最初友人から「おまえのやってるバンドに似ている」と聞かされた時には「何じゃこりゃ、どれも同じ曲やんけ?」とどちらかと言えば「上から目線」の評価だった訳ですが、数週間後にはどうしてももう一度聞きたくなり探し回って購入しました。
それから幾霜月(○○年)、tiger trap やsoftiesとあわせてずっと聴きつづけています。世の中「癒し」ブームというのがあり自分は嫌いでしたが、自分にとっての「癒し」があるとすればローズ・メルバーグのシルクのような歌声(彼女の体型は『しるこ』の食べ過ぎって感じ。。。最近痩せたという噂?)と、センチメンタリズムに毒(けっこう強い)がブレンドされた「女子っぽい」ソングライティングはまさにそれです。「似ている」と言われたことは今となっては光栄と思ってます。
ちなみに演奏はシンプルでアレンジのバリエーションも少ないです。が、決して下手ではなく、むしろこのミニマルなスタイルにかかわらずまったく破綻のない非常に安定した演奏です。レーベルのlookoutはgreen dayが所属していたことでも有名ですが、リズムの安定感だけでいけば初期green dayより上かもしれません。
その後のキャリアの長さを考えるとこの初期のpunkというスタイル自体が異色で、なおかつ非常にポップで入りやすくお勧めです。聴いているうちに所謂表面的な「ガーリー」的魅力だけでない、音楽的な奥行きの深さに気付いてもらえると思います。