あろう事か自分の結婚式をすっぽかしてしまったラッキー(アステア). 花嫁の父は怒り心頭だが、この将来の息子には金を稼ぐ才覚があるようだと早合点すると俄かに機嫌を直しニューヨークで大金を稼いだら結婚を承諾すると言い出す. NYへ出たアステアは、ひょんな事からダンス教室で教えるキャロル(ロジャース)と出逢い・・・と言うのが映画の走り出し。
映画は、もちろんダンスが見所の一つであり、わけても”Pick yourself up”に合わせてアステア/ロジャースが踊るダンス教室のシーン、そして最後の”never gonna dance”は数あるアステア/ロジャース共演作品中の白眉だと思う.
デュエットで行うダンスは男女の睦みあいと通底しており、であるが故に観客の耳目を集めもするが、さじ加減をあやまると嫌悪を招いてしまう. 観客の生理にどう寄り添うかが映画にとっては難しいが、アステアとロジャースは名人芸でサラリとこなしている、様に見える.(実際は48テイク撮ったと言う...)
ダンスもさる事ながら、映画全体がごく軽いタッチの喜劇になっていて、辛気くさい所が一切無いのも本作の美点だと思う.
アステアはいつも通りの2.5枚目、相棒ポップを演じるヴィクター・ムーアのトボけた味も良い.キャロルの上司で誰彼かまわず馘にするゴードンを演じるエリック・ブロールは英国人だがブロードウェイの俳優らしく表情が豊かだ. 一方で屋敷のメイドの表情などにサイレント時代の名残が垣間見えるのも興味深い.
本作は1936年のRKO作品でアステア&ロジャースの共演としては6作目と言う. 1931年の「空中レヴュー時代」以来9作のコンビ主演作がありRKOの大看板であった. そのRKOは戦後直ぐハワードヒューズに買われ混乱のうちにメジャーから滑り落ちてしまう。RKOは、市民ケーンと言った作品もあるにはあるけれども、同時期の日本のPCL撮影所のように、ウィットに富んだ都会的な喜劇を得意とした様だ.
この映画にも大袈裟なところが無い. 戦争も抗争も、恋の懊悩さえ無い。あるのは、唄と踊りと恋と軽口だけだが、映画は面白い。
なぜ、今はこのような映画が作れないのだろうか?
スイング・タイム(有頂天時代) [DVD]
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フォーマット | ドルビー, ブラック&ホワイト |
コントリビュータ | ジョージ・スティーヴンス, フレッド・アステア, ジンジャー・ロジャース |
言語 | 英語 |
稼働時間 | 1 時間 46 分 |
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商品の説明
レビュー
製作: バンドロ・S.バーマン
脚本: アラン・スコット
撮影: デヴィッド・エイヴェル
音楽: ジェローム・カーン/ドロシー・フィールズ
出演: フレッド・アステア/ジンジャー・ロジャース/ヴィクター・ムーア/ヘレン・ブロデリック/エリック・ブロア/ベティ・ファーネス
-- 内容(「CDジャーナル」データベースより)
登録情報
- アスペクト比 : 1.33:1
- 言語 : 英語
- 梱包サイズ : 14.2 x 12.4 x 1 cm; 90.72 g
- EAN : 4933672221625
- 監督 : ジョージ・スティーヴンス
- メディア形式 : ドルビー, ブラック&ホワイト
- 時間 : 1 時間 46 分
- 発売日 : 1999/10/25
- 出演 : フレッド・アステア, ジンジャー・ロジャース
- 字幕: : 日本語
- 言語 : 英語 (Mono)
- 販売元 : アイ・ヴィ・シー
- ASIN : B00005AGBE
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 302,554位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 1,229位外国のミュージカル映画
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
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2022年3月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2013年1月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アステア=ロジャースコンビによるミュージカル・コメディ。
フレッド・アステアはギャンブル好きのダンサー役で、ジン
ジャー・ロジャースはダンス教室の講師役。
音楽は、ジェローム・カーン。
「イッツ・ノット・イン・ザ・カーズ」(アステアと男性ダ
ンサー達によるダンス、但し、ほとんどダンスは映って
いない)
「ピック・ユアセルフ・アップ」(アステア&ロジャースの
歌、アステア&ロジャースのダンス)
「ザ・ウェイ・ユー・ルック・トゥナイト(今宵の君は)」
(アステアの歌、ちなみに後年ジュリア・ロバーツとキャメ
ロン・ディアスの『ベスト・フレンズ・ウェディング』で
ロバーツと元恋人の想いでの歌として使われている)
「ワルツ・イン・スイングタイム」(アステア&ロジャース
のダンス)
「ア・ファイン・ロマンス」(アステア&ロジャースの歌)
「ボージャングルズ・オブ・ハーレム」(アステアと24名
の女性ダンサー達によるダンス)
「ネバー・ゴナ・ダンス」(アステアの歌とアステア&ロジ
ャースのダンス)
ラストにアステアが「ア・ファイン・ロマンス」をロジャース
が「ザ・ウェイ・ユー・ルック・トゥナイト」をそれぞれ歌う
凝ったデュエットがある。
フレッド・アステアはギャンブル好きのダンサー役で、ジン
ジャー・ロジャースはダンス教室の講師役。
音楽は、ジェローム・カーン。
「イッツ・ノット・イン・ザ・カーズ」(アステアと男性ダ
ンサー達によるダンス、但し、ほとんどダンスは映って
いない)
「ピック・ユアセルフ・アップ」(アステア&ロジャースの
歌、アステア&ロジャースのダンス)
「ザ・ウェイ・ユー・ルック・トゥナイト(今宵の君は)」
(アステアの歌、ちなみに後年ジュリア・ロバーツとキャメ
ロン・ディアスの『ベスト・フレンズ・ウェディング』で
ロバーツと元恋人の想いでの歌として使われている)
「ワルツ・イン・スイングタイム」(アステア&ロジャース
のダンス)
「ア・ファイン・ロマンス」(アステア&ロジャースの歌)
「ボージャングルズ・オブ・ハーレム」(アステアと24名
の女性ダンサー達によるダンス)
「ネバー・ゴナ・ダンス」(アステアの歌とアステア&ロジ
ャースのダンス)
ラストにアステアが「ア・ファイン・ロマンス」をロジャース
が「ザ・ウェイ・ユー・ルック・トゥナイト」をそれぞれ歌う
凝ったデュエットがある。
2005年11月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この映画を久々に見たいと思ったのは、ニューヨーク近代美術館のスチール写真を見た時でした。アステアとロジャースがダンス教室で踊るシーンが写真になっていますが、静止していても分かるこのエレガントな動きに、また夢中になってしまいました。内容は軽いラブ・コメディーですが、この二人が見つめあい、動き出す瞬間、あなたはあなたの大事な人を思い出すかも知れません。
2013年2月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
少しでも音楽などに広く興味があり、客観的に鑑賞できる方は、ぜひコレクションに加えるべき。
途中でピアノのバックでタップアドリブで絡むところは、天才的なプレイ、
白黒で古いからダサイや、と思う方は購入をしない方がよいと思う、この映画はストーリーよりもタップダンスプレイの素晴らしさを見る方が良い。
時代を超越したタップダンスプレイだ。
途中でピアノのバックでタップアドリブで絡むところは、天才的なプレイ、
白黒で古いからダサイや、と思う方は購入をしない方がよいと思う、この映画はストーリーよりもタップダンスプレイの素晴らしさを見る方が良い。
時代を超越したタップダンスプレイだ。
2014年11月20日に日本でレビュー済み
確かザッツエンターテインメントでも長い引用があったと思いますが、あの流れからフルスロットルの踊りに入るシーンが、いつ見てもゾクゾクします。アステア&ロジャースのダンスは、どれも最高で、別のパートナーの時のアステアは、もちろん素晴らしいのですが、どこか完璧ではないのです。踊らん哉などの名作群もぜひ。大恐慌時代の人々の夢ものせていた「軽い」映画を堪能してください。1936年公開。
2004年11月28日に日本でレビュー済み
アステア&ロジャースを見るきっかけとなったもので、結果として一番好きな作品。
ダンス教室の先生(ロジャース)の気を引きたくて、踊れないふりをして入門するが、練習の成果をダンス教室の経営者に見せる段になって、一転して見事に踊り出すところが圧巻。アステアがタップを一頻り踏んで、まあ、踊れるじゃないの、といった顔をするロジャース、そして「PICK YOURSELF UP」をバックに踊り出す様、途中の二人のタップのソロ、スカートのすそを持ち上げてタップを踏むロジャースの優雅な様、ひらり、ひらりと柵を飛び越えて、そのまま去っていく所はいかにもかっこいい。
このシーンはアステアが特別賞(なんの賞だったか、すみません)を貰った時に上映されて、踊り始める所から、場内が興奮して拍手が鳴り止まず、最後はスタンディングオベーションで、年老いたアステアが立ちあがって挨拶するのだが、そのギャップに悲しいものを感じたが、このシーンを見たのがきっかけで、アステア作品にのめり込むことになった。
それにしても、その時にロジャースが来ていなかったのが、何とも残念に思ったものだ。
歌は、「今宵の君は(THE WAY YOU LOOK TONIGHT)」がメインと思うが、何故か映画の中では、アステアが歌っていない。余談になるが、この曲はRod Stewart がThe Great American Songbook 1 の中で歌ってるのが,しっとりとして一番好きです。
後は雪景色の中で歌う「A FINE ROMANCE」がいい。CDではアステアのみが歌ってるが、映画では二人が歌ってる。この頃はサントラ盤が無かったのでしょうか?
変な歌だが、歌詞が言葉遊びをしていて、面白い。
最初のダンス教室のシーンだけでも見て欲しい。
ダンス教室の先生(ロジャース)の気を引きたくて、踊れないふりをして入門するが、練習の成果をダンス教室の経営者に見せる段になって、一転して見事に踊り出すところが圧巻。アステアがタップを一頻り踏んで、まあ、踊れるじゃないの、といった顔をするロジャース、そして「PICK YOURSELF UP」をバックに踊り出す様、途中の二人のタップのソロ、スカートのすそを持ち上げてタップを踏むロジャースの優雅な様、ひらり、ひらりと柵を飛び越えて、そのまま去っていく所はいかにもかっこいい。
このシーンはアステアが特別賞(なんの賞だったか、すみません)を貰った時に上映されて、踊り始める所から、場内が興奮して拍手が鳴り止まず、最後はスタンディングオベーションで、年老いたアステアが立ちあがって挨拶するのだが、そのギャップに悲しいものを感じたが、このシーンを見たのがきっかけで、アステア作品にのめり込むことになった。
それにしても、その時にロジャースが来ていなかったのが、何とも残念に思ったものだ。
歌は、「今宵の君は(THE WAY YOU LOOK TONIGHT)」がメインと思うが、何故か映画の中では、アステアが歌っていない。余談になるが、この曲はRod Stewart がThe Great American Songbook 1 の中で歌ってるのが,しっとりとして一番好きです。
後は雪景色の中で歌う「A FINE ROMANCE」がいい。CDではアステアのみが歌ってるが、映画では二人が歌ってる。この頃はサントラ盤が無かったのでしょうか?
変な歌だが、歌詞が言葉遊びをしていて、面白い。
最初のダンス教室のシーンだけでも見て欲しい。
2006年10月1日に日本でレビュー済み
価格に納得がいきません。もう少しお値打ちになるまで待つのが得策かと思います。待つのもまた楽しみです。
今となっては古典的なダンス・スタイルといえますけど、「コンチネンタル」〜「有頂天時代」までのフレッド・アステアは紛れもなく世界一のダンサーだっと言えましょう。アステア&ロジャーズの共演10本のうち、最高傑作は、「トップハット」か、この「有頂天時代」でしょう。ダンスのテクニック的には、「有頂天時代」が頂点のような気がします。雰囲気(special chemistry)と優雅さでは「トップハット」のほうが上です。plots は似たようなものです。
この映画のダンスの見所はいくつかありますけれど、タップダンス的には次の2箇所が挙げられます。
タップダンスがメインとなっているアステア&ロジャーズの全デュエットのうち、本作のダンス教室での "trial lesson" のシーンがタップステップの技術ではこのティームの最高点を示していると思います(スピードでは「艦隊を追って」のほうが早い)。
アステのソロでは、有名な bojangles のナンバーがあります。アステアの華麗なキャリアの中でもタッムリズム的にはこれが一つの頂点です。このシーンは前、中、後と三つのパートから構成されており、後半のシーンが特に有名なのですけれど、むしろ、前半の最後の12小節の畳み掛けるようなリズムが実に魅力的です。アステア、振り付けのハーミズ・パンの黄金コンビならではのアイデアと独創性に満ちたステップだと思います。
今となっては古典的なダンス・スタイルといえますけど、「コンチネンタル」〜「有頂天時代」までのフレッド・アステアは紛れもなく世界一のダンサーだっと言えましょう。アステア&ロジャーズの共演10本のうち、最高傑作は、「トップハット」か、この「有頂天時代」でしょう。ダンスのテクニック的には、「有頂天時代」が頂点のような気がします。雰囲気(special chemistry)と優雅さでは「トップハット」のほうが上です。plots は似たようなものです。
この映画のダンスの見所はいくつかありますけれど、タップダンス的には次の2箇所が挙げられます。
タップダンスがメインとなっているアステア&ロジャーズの全デュエットのうち、本作のダンス教室での "trial lesson" のシーンがタップステップの技術ではこのティームの最高点を示していると思います(スピードでは「艦隊を追って」のほうが早い)。
アステのソロでは、有名な bojangles のナンバーがあります。アステアの華麗なキャリアの中でもタッムリズム的にはこれが一つの頂点です。このシーンは前、中、後と三つのパートから構成されており、後半のシーンが特に有名なのですけれど、むしろ、前半の最後の12小節の畳み掛けるようなリズムが実に魅力的です。アステア、振り付けのハーミズ・パンの黄金コンビならではのアイデアと独創性に満ちたステップだと思います。
2006年10月18日に日本でレビュー済み
フレッド・アステア(若っ)とジンジャー・ロジャースがぶ〜っちぎりで素晴らしい映画。
今のミュージカルが物足りないのは、フレッド・アステアやジーン・ケリーみたいに、『踊れて歌える(歌って踊れるではなく)』スターがいないからです(断定)。しかもミュージカルナンバーは、どれもスタンダードになってるぐらい名曲ぞろい。
とにかく最近のMTVスタイルのようにこまぎれカットの連続ではなく、ダンスは基本的に1カットというポリシーが本当にすてき。こーいう映画は買って持っていたい。
"Never gonna dance"という曲ではアステアが妥協しないもんで、ジンジャー・ロジャースはあのハイヒールから血が出るまで47回も取り直したそうで、OKが出るとスタッフ満場の大喝采だったとか。
個人的に一番好きなのは、"Bojungle of Healem"のタップ。しかし今の世の中、顔を黒く塗って出てくるのはタブー視されているので、フレッド・アステアの事を語る、というような場面でもこのダンスシーンは完全に無視状態で残念。このタップはボージャングルと言う名でで知られた黒人のタップダンサーを馬鹿にしてるんではなくて讃えているんですがね。ちびくろさんぼも復活したし、そろそろそこらへんもっと大人になろうよ、と思いますが。
今のミュージカルが物足りないのは、フレッド・アステアやジーン・ケリーみたいに、『踊れて歌える(歌って踊れるではなく)』スターがいないからです(断定)。しかもミュージカルナンバーは、どれもスタンダードになってるぐらい名曲ぞろい。
とにかく最近のMTVスタイルのようにこまぎれカットの連続ではなく、ダンスは基本的に1カットというポリシーが本当にすてき。こーいう映画は買って持っていたい。
"Never gonna dance"という曲ではアステアが妥協しないもんで、ジンジャー・ロジャースはあのハイヒールから血が出るまで47回も取り直したそうで、OKが出るとスタッフ満場の大喝采だったとか。
個人的に一番好きなのは、"Bojungle of Healem"のタップ。しかし今の世の中、顔を黒く塗って出てくるのはタブー視されているので、フレッド・アステアの事を語る、というような場面でもこのダンスシーンは完全に無視状態で残念。このタップはボージャングルと言う名でで知られた黒人のタップダンサーを馬鹿にしてるんではなくて讃えているんですがね。ちびくろさんぼも復活したし、そろそろそこらへんもっと大人になろうよ、と思いますが。