ウェブプレーヤーを開く
Hip-Hopとして期待すると大きく裏切られるかもしれません。
しかし、“音楽”として評価するなら、確実に「音楽史に輝く作品」という評価をしても過大ではないと思います。
Anticonのメンバー各人が“一応”Hip-Hopにカテゴライズされることが多いですが、本当に自由に自身の音楽性を表現しているように感じます。
Doseoneはラップというツールを用いてHip-Hopに揺らいでみたり、ある時はPost-RockやElectronicaに傾いてみたり…。
彼は、溢れ出るイメージを既成のHip-Hopの枠内で収めることは難しいと感じているのでしょうか。
デビュー時の『Subtitled』や『Slow Death (The Permanent Cry) 』やBoom Bipとのコラボ作品、Subtle名義での作品、客演作品（Tags of times 3でのShing02との絡みなど）…を見ても、音楽で自身の“芸術性”を表現しようとしていることがよくわかります。
逆に、そういう抽象的な“芸術性”まで捉えようとしなければ、この作品を聴いても「ナニコレ？？」としか思わないのではないでしょうか…。
つまり、アンダーグラウンド臭がプンプンな作品に仕上がっています。
曲自体は長尺モノが多く、1曲の中で急に曲調がガラっと変化したり、サンプリング＆コラージュし過ぎてサイケ感さえ漂っています。Themselvesでの作品より、もっと重低音を抜いてライトにした感じです（←その辺はWhy?の効果かな？）
ちなみに、海外版のジャケの表紙にはトム・ヨーク（Radiohead）が高く評価しているコメントが載ったシールが貼られていました。
確かに、Radioheadの全体的な雰囲気（←抽象的な部分）が好きなら結構イケると思いますよ！
是非、一聴してみて下さい。長文失礼しました。。
