子供と他者たる大人との我ー汝系の奇妙な結託の関係性と言えば、
奥田瑛二の『長い散歩』やテオ・アンゲロプロスの『永遠と一日』、
直近では映画『カモン カモン』主演ホアキン・フェニックス×
監督マイク・ミルズ×製作A24スタジオが記憶に新しい何故か良作
揃いで大人の童心にも訴えるモノがあるのかもしれない。本作も踏襲
しており北野監督流の不器用ながらのおもてなしを体感できるように
なっております。25年も歳月が経っていると時間を感じさせる点も
あり野暮さもありますが、それでもその時代だからこそ表現できる
ものが詰め込まれていると思った。少子化で世帯主が減少して倅レス
社会であるので令和においてはオッサンの無意識化の願望の一つなの
かもしれないとも思わされた。心洗わされる今となっては贅沢な作品です。