まさかロシア、フランスものを数多く取り上げてきた氏が、いきなりアメリカのグローフェを取り上げるとは思っても見ませんでした。プラズマ・シンフォニー・オーケストラと名づけた彼の手兵のデビュー作。嵐の緊張感、砂漠の乾燥しきった空気、ラバのいななきにハーモニカ。様々な音が洪水のごとく溢れ出し、最後は夏の夜の雨上がりの空のような開放感が味わえます。
ここからは私の想像ですが、プラズマ(氏曰くプラズマを取り上げるときにいつも引き合いに出すのが雷)→雷のごとく広大な大地に響き渡る氏のサウンドクラウド→ならばグランドキャニオンのような広大な場所が理想→グランドキャニオンという曲があった、といった図式からこのアルバムが誕生したんじゃないかと思っています。